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一回の献血で3人の命を救えるかもしれない話

 何者にもなれなくて嘆いている現代人の私が、ちょっぴり自慢できることがあるとすれば、献血をしているってことですかね(ドヤりん


別に意識が高いわけではなかった

 社会人として新人だった頃、業務がとても忙しく、少しの息抜きもできないような環境でした。職場にそこそこの人数の従業員がいたため、献血車の立ち寄りが多かったのを覚えています。献血自体は大学の頃に初めてやったっきりで、社会貢献しよう~なんて気持ちは薄れていました。「忙しいのに献血なんてやってられるか」、そんな気持ちでした。しかし、あまりの忙しさにふと思います。「もしかして、献血すれば一時的にでも業務から離れられるのではないか」、と。

 献血という憩いの時間

 そんな不謹慎な気持ちで、献血車に乗り込む私。看護師さんは優しく対応してくださり、「忙しいのにご協力ありがとうございます」なんて言ってもらえる始末。若干の気まずさを覚えながらも、血はちゅーちゅー吸い出されます。当時からずっと400ml献血をしているのですが、だいたい30分前後の時間がかかるんですよね。つまり、業務時間ながらも合法的に休める時間なのです。我ながら天才かと思いました。しかもお菓子やジュースなどのお土産ももらえます。まぁその後、しっかり残業したんですけどね。

意識が変わる「メッセージ」

 そんな中、あるSNSで以下の記事の「メッセージ」を書写したものが目に入りました。

 癌との闘病生活を送った若い女性。遺書として公開されている文章をぜひ読んでいただきたいのですが、その中で献血への言及があります。

最後にひとつだけ。可能であれば、人類(と私自身)のための善行として、定期的な献血を始めてください。良い気分になるだけでなく、人の命を救うというおまけまで付いてきます。一回の献血で3人の命が救われるのに、その重要性があまりに認識されていないと私は感じています。ひとりの人間ができることとしてはとても影響力が大きく、手続きもとても簡単です。

翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan

 これを読んで、「献血ってすごいな」って漠然と感じたのを覚えています。そして、人を救うだなんて、そんな大それたことを私はしていたんだな、と。

献血は、身近だけど不足している社会貢献

 もちろんすごいのは、医療現場や献血の仕組みを作っている方々ですが、無い袖は触れないわけです。献血量が充足している日ってないんじゃないかと思います。事実、厚生労働省や日本赤十字社の血液事業報告等を見ると、2027年には100万人分の献血量が足りなくなると予想されています(※1)       

 とはいえ、無理するものでもないとは思います。したいのにできない方や、状況的に難しい方もいるでしょう。そこは割り切りも大事です。

漫画喫茶に行くノリで献血をしても良い

 私は今日献血に行って、コーヒーを飲みながら漫画を読み、なんならお土産でケーキをもらってきました。聖人よろしく「いや、私は通りすがりの献血者だからお礼はいらないよ」とか言ってみたいものですが、今は献血ルームも居心地も重要視されてきています。お互い良い思いして、社会貢献できるならそれにこしたことないです。うぃんうぃんってやつです。
それに血を抜くと、少し体調が良いんですよね(たぶん気のせい

何者にもなれない仲間のみなさん。
少しは気晴らしになるかもしれないですよ。
れっつごー献血っ。

それでは。


※1 日本赤十字社 血液事業の現状
   厚生労働省 わが国の将来人口と献血可能人口の推移


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