1シーズン限定の話
「今日で3ヶ月だから、別れよう。」
そう言って今回の恋人とも別れた。恋人は諦めたようにため息をついて頷いた。
元々3ヶ月だけだと宣言していたからか、何も聞かれなかった。
自分はどうしても3ヶ月以上、誰かと恋をすることが出来なかった。
自分にとって誰かと恋をするということは、深い深い海に潜るようなものだった。
心地いいけど、息苦しく。美しいけど、恐ろしい。そして永くそこにいると、何も感じなくなってしまう。
だから、時々水中から出て息をする。解放感と寂しさを思い出す。
そうしないと、もう自分自身すら愛せないような気がした。
だから次も、また期間限定の恋をするだろう。
さあ、潜る準備をしなければ。
以上、らずちょこでした。
※この物語はフィクションです。
ここまで読んでくださった皆様に感謝を。
ではまた次回。