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1人の相談役の努力の話 前編

 「次の方、どうぞ。」

 ここは悩める人々に、少しだけ…いや、かなりキツめのアドバイスをするカウンセラー。かなりの毒舌が、逆に目を覚ますきっかけとなると評判だった。

 今日もこのカウンセリングに助言を求めてきた物好きがいるらしい。受付係の俺には関係ないけど。

 先生の元に少しぽっちゃりした小柄の女が向かった。診察室ならぬ相談室は先生と対面式で会話出来るようになっている。

 俺も一応、記録係兼顧客が暴走した場合のボディーガードとして部屋に入る。相変わらず、シンプルな部屋でそれが怖い。

 「で、今日はどのような相談を?」

 依頼人ははあ、とため息をついていった。

 「頑張ってるのに評価してもらえないんです!」

 あちゃー…。正直この相談が1番多い。なんなら今日でもう3件目だ。正直小松さんも飽き飽きしてるだろう。

 小松さんは俺が淹れたコーヒーをひと口飲んで、

 「具体的には?」

 と冷静に返した。さすが慣れてるな、と思ったけどよく見たら目に光がない。これは呆れてるな。

 それから女はつらつらと相談…いやほぼ愚痴を言い始めた。


 続く

 以上、らずちょこでした。

 ※この物語はフィクションです。

 ここまで読んでくださった皆様に感謝を。

 ではまた次回。

 

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