👀 新しいコミュニケーションのレシピ｜3,000人が集うオンライン交流イベントの作り方 with富士通株式会社様

こんにちは！あるいはこんばんは。株式会社RayのPR担当です。
春、来ましたね。
新しい事をはじめてみたく、noteを書いていく事にしました。

新しいコミュニケーションのレシピ
企業から企業のお客様へ、あるいは企業から個人のお客様へ。CM、デジタルコンテンツ、web、イベント、印刷物 etc…表現手法を問わず、コミュニケーションに関する支援を行う株式会社Rayがお届けする、プロジェクトの裏側や過程をご紹介するシリーズです。
☟ちょっと実績の更新が間に合っていない弊社サイトはこちら☟
https://www.ray.co.jp/

コロナ禍によって人と人のつながり方、その間で交わされるコミュニケ―ションの在り方も大きく変わりました。それに伴い、お客様のお悩みも増えてきたようで、日々多くのご相談をいただいております。

そこで、皆様のプロジェクトへのヒントに少しでもなればと、今後記事を公開してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします！
さて、今回のお悩みは…

お悩み：3,000人の社員が参加して、技術、ノウハウ、アイデアを交換する場をつくりたい。今まではリアルでやってたのを、オンラインイベントで！
お客様：富士通株式会社 ビジネスマネジメント本部 B様
プロジェクト：富士通コンベンション2020｜2020年12月16日（水）実施

富士通株式会社様は、例年、都内ホテルの宴会場を貸し切って、社内の知見を共有する『富士通コンベンション』という催しを実施されていました。ここ数年、企画実施をお任せいただいていた弊社に、2020年の春にご相談いただいてプロジェクトがスタート。当時はコロナの自粛期間中でした。
12月の開催に向けて、お盆くらいまでは月1回程度のオンラインMTGを持ち、配信プラットフォームの選定や技術的課題の検証、リサーチを進めていきました。
そこで最終的にご提案したレシピは、いうなれば、

”SaaSもりもりマッシュポテト”

でした。それでは、どのような要望/課題があり、実現に辿りついたか順にご紹介していきましょう。

参加者が3,000人に最適なオンラインミーティングのプラットフォームとは？

富士通様とまず協議したのは、『3,000人がオンライン参加できる』配信プラットフォームの選定でした。数あるプラットフォームの中で、セキュリティの問題も考慮して世界で最も導入されているweb会議ツールであるCiscoのWebexが最終的に選ばれました。
当時のWebexの最大接続可能人数を考慮して、1,000名ずつの3部屋を同期配信することで、総勢3,000名に対応するという運用方針を定め、さらに様々なご要望を実現するSaaS (＝Software as a Service) を、どのようにマッシュアップしていくか。というのが焦点になりました。
世の中には様々なツールが乱立しているものの、それをつなぐシステムがありません。今回は参加者向けサイトを立ち上げて、各会議ツールへの入り口を設け、ツール間の連携を弊社が行いました。

この、様々に乱立しているツールの、機能追加などのアップデート情報をキャッチアップするのも、オンラインイベント実施のポイント (料理にたとえれば素材のうまみを引き出す秘訣) ではあります。
「配信プラットフォームを比較検討する時に、最新情報を拾って比べる作業がなかなか大変」「単発のイベントに限らず、先を見越して付き合うプラットフォームを決めたい」「他社の導入事例や傾向が知りたい」というお悩みも日々耳にしますので、今時点の主要プラットフォームの機能比較を簡単にまとめてみました。＊ちなみに、弊社はCisco Webex のディストリビューションパートナーとして資格保有者が在籍しております。

このnoteの最後に、上の図に加えてProsConsなどまとめた全3ページのオンラインプラットフォームの最新まとめ資料を公開していますので、
よかったら最後までご覧ください☺【読了まで残り約3分】

さて、具体的にWebexと何をマッシュアップしたのか、ご紹介して参りましょう！

① セッション参加申し込みはMicrosoft Formsで対応

参加登録はポータルサイトを立ち上げ、そこからMicrosoft Forms を使って、お名前、メールアドレス、参加希望セッション情報を入力する事前登録を行っていただきました。登録情報をWebexに移植しMeeting設定を行いました。

② オンラインイベントでの同時通訳の実装方法は？

本イベントでは、海外からのご参加者のために同時通訳を行う必要がありました。今でこそZoomやWebexで同時通訳機能が実装されつつありますが、当時はまだ同時通訳の機能がなかったため、Interprefyという同時通訳アプリを活用し、通訳音声をスマホから聞いていただく形にしました。Webexは低遅延であることが特長の一つでもあるため、通訳者もオンラインから参加して同時通訳を行えました。

③ 双方向のやりとりをオンラインで活性化するには？

従来のイベントでは会議の最後に質疑応答の時間を設けていました。それをオンラインでも実現する上では、単にWebexにあるチャット機能ではなく、画面のデザイン性やアンケート等の結果表示の即応性、表示内容のコントロールなど、多角的なメリットからSlidoを採用しました。以前からオフラインイベントでも良く使われているサービスですが、オンラインイベントでも双方向のやりとりを活発に行っていただくために活用する事が多いです。

Slido-イベントの参加者との意思疎通を活性化

④ ポスターセッションってオンラインでできるの？

従来のイベントでは自由に出入りできるポスターセッション (研究結果などの発表方法の1つ。発表者が、発表内容をポスターにまとめ、参加者を前にそのポスターを使いながらプレゼンおよび質疑応答するもの) を行われていました。知恵の共有と交流を行う本会の要となるセッション。Webexでは複数名での会議はできますが、セッションルーム間を参加者が自由に移動するという事ができませんでした。
そこで、ポスターセッションはRemoというオンラインMTGツールを使い、最大8名が参加できる分科会を同時に多数立ち上げ、参加者の方が自由に移動して部屋間を入退出してもらう運用にしました。セッション開始時は、司会から参加者全体へアナウンスを行うなど、メリハリをつけて進行上の工夫を行いました。

⑤ 配信のバックアップってどのように行う？

万が一、Webexにトラブルが発生した場合に備えて、当日視聴用としてYouTube Liveでバックアップ配信を行いました。ちなみに、YouTube Liveは、画質次第ではありますがだいたい30秒程度の遅延が発生します。本イベントではインタラクティブなアンケートなどがあったため、あくまでこちらはバックアップとして展開しました。

全体会議は富士通さんの会議室をお借りして、グリーンバックで撮影し、CGをリアルタイム合成して配信しました。こんなように。

うなりを上げる数々のPCたちと、弊社の配信職人たち

結果とご評価

以上のような工夫で行ったイベントでは、昨年のイベントと比較して参加者数も増加し、参加者数の歩留まり8割と富士通様の社内でも高いご関心を寄せていただく事ができました。
また、富士通のご担当様からは次のようなご評価と感想をいただいています。

● Webex の単なる会議としてではなく、ライブ合成によって配信する絵をつくりこんだ事やオンラインならではの演出も行った事で会としての盛り上がりが出せた
● 事前リハーサルを、登壇者や参加部署にあわせて複数回行なったことで、事前に不明瞭な点を洗い出して本番までに決める事ができた。担当者によって理解にばらつきがあったため、きちんとリハーサルを組んだ事はとても意味があった
● 優秀論文の表彰など、拍手がなくて登壇者の手ごたえが少し薄いという側面もあったので、2021年の会議では何名かは会場に入れてハイブリッドで実施していきたい

次の開発へつながる動き、はじまる！

さて、納期やご予算、実現可能性、様々な観点からリサーチを繰り返して、世にあるツールを巧みに組み合わせてつくりあげた “SaaSもりもりマッシュポテト” な本イベント。
Rayの担当社員は、次なる野望として

● Slidoで実装したQ＆A機能やリアルタイムアンケート類を、オンラインイベントツールのUXに一緒に表示して参加者がより直感的に使えるようにしたい
● 参加登録 ～ オンライン配信ツール (Webex) への登録 ～ 当日の参加 (Webex、Remo、Interprefyなどの連携) がスムーズにできるようにプログラムをつくりたい

といった、参加者と運営側の体験がよりスムーズになるような改善を行いたいと考え、新たなシステムを開発中です。

配信イベントは、ツールの使い方さえ分かっていればお客様ご自身でもできてしまうものです。しかし、一見してシンプルなマッシュポテトにも、ゆで加減、塩加減、マヨ加減、いや、もしやお酢ベースの方が美味しいのでは⁉ 生玉ねぎは入れますか。水にさらしてみますか。(それはポテサラ？) …など、小さな工夫の積み重ねがあるように、イベントを創る過程にも、プロにしか見えていない、そして出来上がりの味を左右する工夫があります。
Rayには、コミュニケーションのうまみを引き出す方法を知識と情熱をもって追究するスタッフがおります。なんだか味がボヤッとするなぁという時には、是非お声がけください！

少し長くなりましたが、以上が大型コンベンションをオンラインで実現した、一つのプロセスのご紹介です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました！
お問い合わせやご感想を、お送りいただけると嬉しいです☺

＼ 最新版どうぞ  配信プラットフォーム比較表／

私たち Ray は、事業部を横断して「オンラインイベント共有会議」というワーキンググループを立ち上げ、日々この辺のプラットフォームの動向をリサーチして社内で知識や技術レベルの平準化を図ってます。
ProsConsなどまとめた全3ページの配信プラットフォームの最新版まとめ資料を作成しましたので、社内で検討する時用に、この資料が欲しいー！という方は下記リンク先のフォームより、連絡先をご記入いただいた上でDLしてみてください。無償で差し上げます！

Microsoft Forms

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