スキーと酸化ストレスの傾向と対策
酸化ストレスとは
私たちの体内には、脂質やたんぱく質を酸化する作用を持つ「活性酸素種」と、体内で発生した活性酸素種を打ち消す作用を持つ「抗酸化物質」の両方が存在します。
活性酸素種の産生（酸化ストレス度）と活性酸素種を除去する抗酸化力とのバランスによって体内の酸化ストレス状態が決定されます。
活性酸素種が多く発生している状態は良い状態とはいえません。
近年、活性酸素種とさまざまな疾患との関係が明白になっており、これらが関与しない病態は存在しないとまで言われています。
スキーと酸化ストレスの関係
運動時には、体内に取り込む酸素の量が10～15倍に達し、活動している筋組織に多くの酸素が運ばれることから、活性酸素種の発生量が増加すると考えられます。
この活性酸素種の増加により、酸化ストレス度と抗酸化力のバランスに不均衡が生じます。
さらに、酸化ストレスが筋疲労や疲労からの回復遅延を招き、コンディションの低下に影響を与える一要因となると考えられています。
スキーは有酸素運動であり、かつ激しい運動になる場合もあるため、酸化ストレスが増加する可能性は高いと考えられます。
スキーは、以下のような要因により酸化ストレスを増加させる可能性があります。
激しい運動:
スキーは、心肺機能や筋力に大きな負荷がかかる運動です。
激しい運動は、エネルギー代謝を促進し、活性酸素種の産生を増加させます。
寒冷環境:
スキーは、寒冷な環境で行われる運動です。
寒冷環境は、体温維持のためにエネルギー代謝を促進し、活性酸素種の産生を増加させます。
高地:
スキー場は、高地にあることが多く、酸素濃度が低い環境です。
低酸素環境は、活性酸素種の産生を増加させます。
紫外線:
スキー場は、標高が高く、紫外線が強い環境です。
紫外線は、皮膚の酸化を促進し、活性酸素種の産生を増加させます。
酸化ストレスによる影響
スキーによる酸化ストレスは、以下のような影響を引き起こす可能性があります。
筋肉疲労:
活性酸素種は、筋肉細胞を酸化させ、筋肉疲労を引き起こします。
筋肉損傷:
活性酸素種は、筋肉細胞を損傷させ、筋肉痛や筋肉損傷を引き起こします。
免疫機能低下:
活性酸素種は、免疫細胞の機能を低下させ、風邪などの感染症にかかりやすくなります。
疲労の蓄積:
酸化ストレスが継続して発生する事により疲労の蓄積につながる可能性があります。
酸化ストレスへの対策
抗酸化物質を摂取する：ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどの抗酸化物質を多く含む食品を摂取することが有効です。
十分な休息をとる：疲労回復を促し、酸化ストレスを軽減するために、十分な睡眠と休息をとることが重要です。
バランスの取れた食事：偏った食事は酸化ストレスを増大させる要因となるため、バランスの取れた食事を心がけましょう。
日焼け止めやサングラスを使用し紫外線を浴びる事を最小限にしましょう。
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