NotebookLMで“自分専用AIノート”を作り新しい世界へ
Googleが開発したちょっと面白い“AI搭載ノートブック”――その名もNotebookLM。名前は聞き慣れないかもしれませんが、これがなかなか革新的。使いこなせば、日頃の学習や仕事で「情報探しに時間をとられる…」「文章をまとめるのが大変…」といった悩みをかなり減らしてくれるかもしれません。
技術者や業界人以外の全員が使ってメリットのある、本当にすぐ簡単に使い始められるサービスなので紹介します。
NotebookLMは一言で言うとどんな価値をもたらすの?
「自分が持っている資料を“頭のいいAI”に丸ごと学習させて、自分専用の研究パートナーを作れる」
これがNotebookLMの本質であり、一番の魅力です。従来のノートアプリやチャットサービスとの違いは、アップロードした資料やデータに基づいて回答をくれる、というところ。しかもGoogle純正のAIなので、検索や要約機能との相性も抜群。あなたのノートやレポート、参考文献をAIに教え込むことで、あたかも自分専用の“天才アシスタント”が生まれるようなイメージです。
NotebookLMってそもそも何をしてくれるの?
NotebookLMを端的に言うと、「アップロードした資料をAIが読み込んで、要約や分析、アイデア出しを手伝ってくれるツール」です。たとえばレポートや論文、ビジネス資料などをまとめたいとき、NotebookLMにその資料をアップロードすると、AIがその内容を理解したうえで、
文章の要約
ポイントの箇条書き化
テーマに沿ったFAQの作成
追加のアイデア提案やサマリー音声生成
…などを手際よくサポートしてくれるんです。しかもNotebookLMは、単に資料を読むだけじゃなく、そこに関連する情報をGoogleのAIが補足することで、思いもよらない切り口を見せてくれます。
ちょっとすごそうなポイント
要約機能が素早い:長い文章をドサッと渡しても、数秒で要点をまとめてくれる。
AIチャットボットのように質問できる:たとえば「この資料、結論だけを教えて」「この理論の欠点ってなんだろう?」といった質問にもパッと答えてくれる。
“ソースグラウンディング”という考え方を採用:アップロードした資料に基づいた情報を返すように訓練しているので、ヘンテコな回答(いわゆる“デタラメ生成”)を起こしにくい。
このように、誰かを説得するための資料作成とか、学術論文の下準備、面白い小説やゲームの設定づくりなど、“文章を扱うあらゆる場面”で役立つかもしれません。
その“革新性”と“利便性”はどこから来ているの?
NotebookLMがほかのAI搭載ノートアプリと一線を画す理由として注目されているのが、Googleの研究開発チームが誇る先端AI技術をフル活用している点。特に、Googleの最新言語モデル「Gemini Pro」が使われているとされており、以下のような強みを持っています。
自然言語処理(NLP)の高いスキル
AIが文章をより精密に分析し、“単なる要約”に留まらず「ここが論点になりそう」とか「こういう視点もある」という切り口を提案できるように進化。GoogleドライブやGoogleドキュメントとの連携
たとえばDriveに保存しているレポートやスライドをNotebookLMにすぐ取り込めるので、ファイル管理がめちゃくちゃラク。クラウド上で動くから安定性も高い
オンライン環境さえあれば、PCでもスマホでも使える手軽さがメリット。
このあたりがNotebookLMの価値を高めており、「すでにある資料を何度も調べ直す手間が減る!」「必要なときにすぐアクセスできる!」といったメリットを実感しやすいわけです。
NotebookLMを使うメリット
爆速の情報整理
何百ページもある資料でも、AIが自動要約やポイント抽出を行い、大切な部分を一瞬でピックアップしてくれる。新しいアイデア出しに最適
「気づかなかった疑問点」や「関連性のある情報」をおすすめしてくれるので、思考の幅が広がりやすい。Google純正だから安心感
Google独自のサーバー基盤やサポート体制があるため、比較的安定して使い続けられる見込みがある。複数の資料をまとめて扱える
あらかじめPDFやドキュメントをまとめてアップロードしておけば、複数ファイルを横断して内容を引き出すことも可能。
NotebookLMのデメリット
AIが誤った解釈をするリスク
“AIが無い情報をでっち上げる”いわゆるハルシネーションがゼロではないので、最終的なチェックは人間の目が必要。オフライン利用が現時点では不可
クラウドベースのため、ネット環境がないと作業ができない。ファイル形式やサイズに制限がある
大きなPDFで画像が多いなど、形式次第ではうまく取り込めなかったり、読み取り精度が下がる場合がある。
実際どうやって使うの?
ここでは、ざっくりと手順をご紹介します。
Googleアカウントがあればすぐにつかえるので、この記事を見ながらまずは使ってみましょう!
NotebookLMにアクセス
「NotebookLM」で検索。
GoogleアカウントでNotebookLMにサインイン。
資料をアップロード
使いたい資料(PDF、Googleドキュメントなど)を選んでNotebookLMにアップロード。ファイルサイズや単語数に上限があるので、長大な資料の場合は複数ファイルに分けるなど注意が必要。
今回は試しにプリンターのマニュアルをアップロード。
チャット画面でAIに話しかける
「この資料の結論だけ教えて」「要約した上で3行にまとめて」など、自然な口調で質問するとAIが即座に回答。要約やFAQ形式のまとめを出してくれるほか、さらに深堀りした質問にも逐次答えてくれる。
画像は「インクを入れ替えたい」と質問した結果。
かなり詳細に返答される(今後画像とか付くと嬉しいですね)。
AIが生成したアウトプットを確認・編集
これが業務用の資料なら、要約や箇条書き、音声化のスクリプトなど、AIが提案してくれる内容を確認して修正し、最終的なレポートやプレゼン用資料に仕上げたりできる。
この操作フローのおかげで、テキスト資料の取り込みからAIのまとめ確認までがスムーズです。
どんな分野で活用されそう?
NotebookLMは、「文章をたくさん扱う人」にとってほぼ全方位的に便利な道具と言われています。たとえば…
学生や研究者
レポートや論文の要約、参考文献の整理。
AIが文献全体を俯瞰してくれるので、研究テーマの抜け漏れチェックにも便利。ビジネスパーソン(営業、企画、マーケティング)
大量のプロジェクト資料を一元管理し、要点をAIが抽出 → 仕事の段取りが一気に楽に。顧客の資料を読み込み、提案書に必要なポイントをスピーディーにまとめたりもできる。小説家や脚本家、ゲーム開発者
分厚い世界観の資料をAIに読み込ませて、裏設定やストーリーの矛盾がないか確認したり、新しい展開のヒントをもらったり。教育関係者
複数の学習教材をNotebookLMに取り込んで、キーワード解説や練習問題の自動生成に活用すれば、講義や授業準備が効率化される。そのほか
旅行計画や趣味の研究に使ったり、何気ない調べごとをまとめる感覚で利用する。AIがやさしく噛み砕いてくれるので、「ややこしい情報をまとめて欲しい!」というニーズにも応えてくれる可能性大。
要するに、あらゆる“文章の整理や要約が必要なシーン”で使い道があると考えていいでしょう。
「これはいい!使おう!」となったあなた、ここだけは注意
AIと資料のやりとりをする際に、どうしても生じるリスクがあります。それは「アップロードする資料の機密性」です。特に企業の社内文書や個人情報を含むファイルをクラウドにアップロードするときは、社内規定や法律上の取り扱いに要注意です。
公開したらまずい情報は載せない:仕事で利用する場合は要注意。そもそも使っていいのか社内の承認をとりましょう。
情報の更新が必要なときはこまめに再アップロード:資料が更新されたらアップロードされた資料も入れ替えましょう。
NotebookLMがさらに輝く未来
これまでのインターネットやノートアプリの使い方は、主に“情報の保管場所”でした。しかしNotebookLMでは、「自分の資料を、そのまま自分専用のAIに学習させる」というアプローチが鍵。これは、企業や研究機関、教育現場などで、“ユーザー自身が持つ膨大なノウハウや経験のデータベース”を活用しやすくする意味合いが強いです。
たとえば大企業が社内のマニュアルや知識ベースをNotebookLMに教え込んでおけば、社員は「この知識をサクッと教えて」とチャットするだけで、そのとき必要な情報を引き出せるイメージ。スタートアップでも同じことで、小規模のうちからノウハウをNotebookLMに貯めていけば、新人が入ってきたときに効率的に教育ができるかもしれません。また、学校や大学が教材をNotebookLMに集約すれば、学生は自分が理解しきれていない部分をAIに質問できるようになります。
まとめ:NotebookLMで“学び”と“仕事”を効率化しよう
ここまでNotebookLMについてザックリと説明してきましたが、要は「資料をAIに理解させて、必要なときに要約や分析をサッと引き出せるツール」というのが大枠です。まだまだ発展途上なところはありつつも、Googleの強力なAI基盤と、これから続々と登場するアップデートにより、今後はさらに磨きがかかっていくはず。
メリット:情報整理が速くなる、アイデア創出を手伝ってくれる、Google純正ならではの安定度。
リスク:誤情報の混入、クラウド利用のセキュリティ、機密漏洩への注意。
未来展望:他社サービスや他デバイスとの連携、音声・動画解析への拡張など、さらなる“スマートノート”化が見込まれる。
ノートアプリやチャットAIを使ったことがない方でも、「自分の資料をまるごと読ませたら、いい感じに質問に答えてくれて、要約もしてくれるのか!」と想像してみると、意外に使い道がたくさんあると思います。単なるメモやノートを超えて“自分専用のAIパートナー”を育てる感覚で、NotebookLMにじっくり資料を読み込ませ、どんどん質問してみてください。必ず新しい発見や効率化が生まれるはずです。
雑多な情報に追われがちな世の中だからこそ、NotebookLMのような「情報に基づいて思考を整理するAI」が目立ち始めたのでしょう。あなたの学びや仕事の一部をNotebookLMにサポートしてもらいつつ、その浮いた時間とパワーを、もっとクリエイティブな発想や新しいチャレンジに注いでみる――そうすることで、AIとの新しい共創時代を楽しめるかもしれません。ぜひ、この進化系ノートブックのポテンシャルを体感してみてください。あなたの仕事や学びのスタイルが、一歩先へ変わるかもしれませんよ。