月の女神セレネと羊飼いエンデュミオン🌙🐏
セレネは月の光の女神。ティタン族のピペリオンとティアの娘で太陽神ヘリオスや曙女神エオスの姉妹です。彼女は夜ごと、太陽の姿が西に沈んだ後、東の空に銀の船を浮かべて静かに夜空を渡っていきます。セレネはとても引っ込み思案で、大人しく孤独な女神でした。そんな彼女を神々はからかったり誘惑したりしましたが、彼女は誰にも靡くことはありませんでした。
ある晩、セレネの銀の船が天の中ほどに差し掛かった頃、セレネがふと地上を見下ろすと草原に羊の群れがありました。そしてその群れの中に囲まれるようにして寝入っている青年の姿をセレネは見つけたのです。その姿は遠くから眺めても輝くほど美しく、セレネは彼に目を奪われてしまいました。
彼にもっと近付きたい。そう感じたセレネは船を下界に近付けました。どんどんと近くなる彼の姿に、セレネはもっともっととついに船を地上におろし、さらに船から降りてしまいました。セレネはそっと彼の傍に近寄ると眠り込む青年の美しい顔をじっと見つめました。
その瞬間、彼女は恋に落ちてしまったのです。
その青年の名はエンデュミオン。羊飼いの青年でした。
エンデュミオンの虜になったセレネは、次の晩も、その次の晩も、眠る彼の元を訪れました。
ただ見つめるだけで良かったはずなのに、どんどん彼に恋焦がれ、セレナは彼ともっと交わりたいと思ってしまいます。ある晩は青年に口付けをしたり、ある晩は抱きしめたり。そしてとうとう、二人は深い仲になっていきました。
エンデュミオンも夢の中に現れる美しい女神セレネにすぐに惹かれ、彼もまた彼女を求めるように。そうしているうちに月日が過ぎていきました。
セレネは永遠の命を持つ自分と違い、人間であるエンデュミオンがいずれ年老いて死んでいく存在であることが耐えられなくなりました。
いつまでも若く美しい彼でいてほしい。
そう思った彼女は、ある日エンデュミオンの頬を優しく撫でながら
「エンデュミオン、大切なエンデュミオン。このまま生きて老いていくのと、永遠に眠り続けて美しく若い姿でいるのと、どちらがいい?」
そう尋ねるとエンデュミオンは、
「永遠の若さと、あなたとずっと一緒にいられるのなら眠りを選びます」
とエンデュミオンも自ら進んで眠りを選びました。
意を決したセレネは、全能の神ゼウスにエンデュミオンの永遠の命を乞い願いました。
ゼウスはそのセレネの強い願いに絆され、その願いを叶えてやることに。
しかし、永遠の若さと引き換えに、エンデュミオンは永遠に眠ったままとなってしまいました。
セレネは彼をラトモスという山の洞窟に運び、エンデュミオンはそこで永遠に美しい青年の姿のまま眠り続けることになりました。
セレネは夜ごと、エンデュミオンのもとへ通い続け彼の夢の中に入り込み夢の中で二人は愛し合ったのです。
エンデュミオンは今もラトモスの山の洞窟に眠っています。そしてセレネの愛は今も続いていると言われています。月が山に隠れた時、セレネが恋人の元を訪れているからだそうです。
セレネのアミュレットは、セレネとエンデュミオンのように二人に違いや逆境があったとしてもそれを二人で乗り越えていく強い愛を貫く強さをあなたに与えるアミュレットです🥰
月は女性とは切っても切り離せないもの。
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