退院に向けて｜乳がん全摘体験日記｜手術後6-7日目
手術後6日目（1/2）
今日も快晴。
管（ドレーン）から出る液も少なく、本日の担当の先生からは、明日管を抜いて、明後日退院できそうと告げられる。
箱根駅伝の往路を無音でチラチラ見ながら、文庫本『塞王の楯』を読み進めていく。
昼食前に、病院1階のローソンでカフェラテを買い、休憩所にて買ってもらっていたコーヒーゼリーを1人食しながら飲む。
日々、存在感を発揮するドレーン
シャワーの邪魔に
昼食後は、13時に予約してあったシャワーで胸傷以外の部分を流す。
どうしてもドレーンが邪魔で、うまく洗えない。
ドレーンやそれを入れたバッグを濡らさないよう細心の注意を払いながら、体やシャワーを傾けるが、バッグを引っ掛けるも度々落下させて、管を引っ張りあげる。
うーん、邪魔だ。忌々しきドレーン。
早く私を解放してくれ。
リンパ節を切除した左わき
胸の傷は、痛くない。
傷を見なければ、気になることもない。
左胸を手術したので、左わきが動かすと痛い。
動かさないと、時々痺れる。重い。
センチネルリンパ節生検のため、リンパ節を一部切除しているので、一番腫れている感じがするのが、わきです。
転移は見られないとのことで、最低限の範囲の切除になったはずなのに、何、この影響力。
ただパソコンを打っているだけでも、疲れてくるのです。
もっと切除していたら、左腕は全然動かせなかっただろう。
これは、予想外だった。
病室の乾燥と皮膚の痒み
1日洗わないと痒くなってしまうので、見舞いに来てくれる夫に髪の毛を洗ってもらう。
あーあ、短くカットしておこうと思っていたのに。
自分で髪も洗えないとは…情けない。
クリスマスの次の日が入院日。
家のクリスマスの準備、親族クリスマス会の姪達へのプレゼント準備、実家に預ける子どもの荷造り、自分の支度ができなかったな。
母ちゃんは辛いよ。
歩くと痛い、寝ると痛い。
トイレに行くのが嫌になる。
傷の痛みが減りつつある中、際立ってくる管（ドレーン）の痛み。
歩くと痛い。動くと痛い。
痛痒い。
体から管の出ている傷口が「塞がらない！」と憤っているよう。
寝ると、自分の体が異物を排除しようと、管を締め付けているように感じる。
それもこれも、我慢は明日までのこと。
管が抜けるのを心待ちにし、今日もお休みです。
それにしても、21時消灯って早いよな。
手術後7日目（1/3）
本日は、入院して初めての曇り空で朝を迎えました。
朝食を終えて9時頃、昨日と同じ先生が来てくれました。
とうとう、ドレーンが抜けました！
ドレーンからの解放
管を留めてあった糸を切って、するすると管を抜いていき、傷口にガーゼを貼って、「はい、おしまい」。
それほど痛みもなく、数秒で終えましたが、体内をスルスルと管が抜けていく感覚は、ちょっと不思議な感じでした。
テープの痒み、体を伸ばした時、捻った時、動いた時の管の傷口の痛み、から解放されました。
私の心境を映しているのか、空は晴れていき、眩しい時間帯に。
シャワーで洗髪もできるように。自分で髪の毛が洗える幸せ。
イエイ！
退院の案内
昼食後は、明日の退院の案内。
混雑するかもしれないので、明日の朝は早く手続き行った方がいいですよと、忠告される。
えええ、年始も混むの？大病院は違うのね。
あらかじめもらっていた、「退院後の生活について」のプリントを改めて読む。
腕のリンパ浮腫の兆候やリハビリ方法について。
痛いけど、固まらないよに、動かさないとならないんだな。
下着について
入院前に、乳を切除した人用の前開きの下着を2枚ほど用意したものの、入院中使うことはなかった。
胸の小さい私は、厚みのあるパジャマなら、見た目も気にならない。
用意していた専用下着は、全体的に大きく、もたつきが気になる。
小さめのカップ付きキャミソール（ブラトップ）で十分だった。
娘が使っているのと同じ、ユニクロのジュニア用ブラトップ150サイズがちょうどいい。
旺盛な食欲
元々、人より食べる量が多いと言われる。
手術の全身麻酔が完全に抜け切った3日目から食欲が戻り、病院の食事がもの足りなくなり、毎食後にカットフルーツやアイスを食べたくなる。
『雪見だいふく』は、入院中に4箱くらい食べただろうか。
病院側から何も言われていないが、誰もこなさそうな時間帯に、病室の小さな冷蔵庫から取り出して、コソコソ食べる。
電気ポッドや電子レンジがあって、温かいものや温かいコーヒーやお茶がいただけると嬉しいのだが。
ここは病室、我慢我慢。
最後の晩餐は、ちらし寿司。
エビと椎茸とこんにゃく、ここでよく出る、私の苦手な食材が全部でたぜ。
明日は、いよいよ我が家だー。