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[生汁日乗]大晦日:2024年12月31日(火)


午前中から家族で筑前煮を作る。

お昼に試食がてら、お餅と頂く。美味しくできたと思う。

奈良のハツケンが昨日から東京に帰省中なのだが、なんと三鷹の本屋を訪れているという。折角なので会えないかと打診すると快諾してくれる。3日と500kmの隔たりを越えて、西荻で落ち合う。今野書店を見学(?)して、モスバーガーで談笑。年の最後に会えて良かった。

ハツケン
良いお年を



本にまつわるアレコレ話を放送している「本とこラジオ」。今晩の大晦日スペシャルのライブ配信で、事前収録が放送されるとのこと。夕飯のお蕎麦や天ぷらを準備しながら、チャンネルをつけると、丁度どんぴしゃでハツケンの収録を放送中だった。アーカイブ放送が無いそうなので、始めの方は聴けなかったけれど、少しでも聴けて良かった。各ゲスト、話が興味深く、一人暮らしだったら、年明けまでずっと聴いていただろう。


夕飯には天ぷら蕎麦。生活クラブの生蕎麦は本当に美味しい。今年も食べられてありがとう。


家では紅白を観ることになっているので、テレビの歌謡曲を眺めつつ片づけなど。

・Vaundy『踊り子』彼の曲は結構良いと思うんです。
・椎名林檎ともも『ほぼ水の泡』投げやり感に好感&共感。
・藤井風『満ちてゆく』ナイスパフォーマンス。
・イルカ『なごり雪』良い。
・THE ALFEE『星空のディスタンス』サイコー。
・米津玄師『さよーならまたいつか!』米津さんも良いと思いました。

今年最後は、柿内正午『ベイブ論』で締めくくり。柿内正午さんには『会社員の哲学』で心を射抜かれた。本書を読むため、勿論、映画『ベイブ』も観た。映画は映画で想像の階段を数段すっ飛ばして、とても良かった。のだが、本書は映画評論を遥かに超え、「父」なるものについての論考が展開されている。

現代において、もはや「父」は男の専有物ではない。しかし、依然として「父」は男の手にあるというのも事実である。「父」とは構造的優位に立つものである。アーサーやレックスが示した父性、よき 「父」のありかたとは、存在間のヒエラルキーをロ先だけで否認するような欺瞞に安住せず、垂直の不平等があることをまず認めたうえで、上位にいる者として下位へとみずから降り立ち、奉仕し、上方へと引き上げるよう計らう行為として立ち現れる。

柿内正午『ベイブ論』

「父性」の再構築。その中で、「余剰としての歌と踊り」に「父」が担うべきものの可能性を見出す件(くだり)にグッとくる。あと、最後にアヒルのフェルディナンドにスポットライトを当ててくれたところにもズキューンとやられました。(ごめんなさい、映画を観てください)
武田砂鉄『マチズモを削り取れ』を読んだ直後という事もあり、紐付けつつ読めたのも良かった。ご馳走様。


2024年が終わります。色々ありがとうございました。


2025年、皆様の生活も、この世界も、どうぞ平穏でありますように。

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