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Note物理施設縁起

 総合都市型創作売買施設『Note』の成り立ちはこうだ。
 当初、インターネット上に創作物をやり取りする同名のサービスが提供されていたが、偉い人の「リアルでも作品をやり取り出来る場所があるといいよね」という意向により、実施設としてサービス開始が検討された。
 このご時世、すでにNoteへのサービス利用者を収容できるような土地はほとんど人手に渡ってしまっており、本来もっとこじんまりとした規模で運営する予定だったと聞いている。
  だが、運良く当時東京湾内にて建設が進んでいたメガフロート都市の利用スペースを、メガフロートが拡張した分利用スペースも拡充するという内容で契約を締結。建設企業からの半自動建設システムの試験運用の提案を受け、それを受諾した結果Note施設内はユーザーがどのような設備が欲しいかオーダーすればその通りのテナントや店舗が建造されるサービスも付与されることとなった。
 その後はWebサービス同様にすったもんだがありつつも、関東近郊のNoter達がこぞって集まるリアルでの物理施設として発展していった。もっとも、とにかく人が集まるせいで何かとトラブルに見舞われる事も増えたとのことである。そう、例えば今日みたいな日だ。
「ガン○ムはファーストに限るって言ってます!」
「宇宙世紀以外の作品でもガ○ダムはガン○ムだろーう!」
「そもそもガ○ダムがなんぼのもんじゃい!真の兵器としての勝者はジ○だーっ!」
「プラモホビーアニメ系列も良いよね~」
 人が集まっている西部劇風バー・メキシコの屋内で、ドンドンパンパンバキュンバキュンなどという赤塚不二夫氏のおまわりさんの様な銃撃戦が始まってる所を、いつもどおり高強度防弾加工されたテーブルを蹴倒して観戦する。
「今日はガン○ムか……」
 自分の黒いコートが穴だらけにならないようテーブルの範囲に引き込み、自前のノートPCを守りつつタカタカ執筆を続ける。もはやここの連中にとっては銃撃戦など水鉄砲合戦のようなものだ。俺は余り参加する気になれないが。大体来店客がドン引きするのだからもう少し考えてもくれても良いだろうに。
「全人類はGの影忍読んでからガンダ○派閥争いに参加するように……っと」
 1時間もすれば全員手持ちの遊び弾を撃ちきって静かになるのもまた、いつものことなのだ。

空想日常は自作品のワンカットを切り出して展示する試みです。
要するに自分が敬意を感じているダイハードテイルズ出版局による『スレイト・オブ・ニンジャ』へのリスペクト&オマージュになります。問題がない範疇だと考えていますが、万が一彼らに迷惑がかかったり、怒られたりしたら止めます。

現在は以下の作品を連載中!

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ロボットが出てきて戦うとかニンジャとかを提供しているぞ!

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