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強すぎる言葉の乱用からの陳腐化
各単語には含まれる意味合いの強弱があるんだが、強すぎる言葉というのは得てして乱用されて陳腐化しがちだ。よろしくない文脈で乱用されると意味合いの汚染とでも言うべき現象が発生してどんな美辞麗句でも腐敗していく。
たとえばわかりやすい身近な例だと、ソッシャルゲームのイベント報酬につく枕詞っぽくなっているのが豪華報酬ってやつ。デジタルデータだから実際豪華と言えるほど価値があるかというとはなはだ怪しいし、興味のない人にとってはまるで無価値だろう。実体があれば価値が確約されるわけでもないが、吹けば飛ぶ電子データの価値に豪華、と言える意味合いがあるとはいい難い。
こういう、無節操な箔付けのために乱用されると、その単語の持つ意味合いは低下していき、もともと持っていた意味は見る影もなく落ちぶれるのだなぁ。
他にも、意識高い系が深く考えずに乱用しがちなカタカナ英語なども、とかくやたらめったら振り回される上に胡散臭いエセ詐欺師めいた連中が自らの胡散臭さを覆い隠すために乱発するので、より一層駄目な感じのワードになっていく。
結果として、強い言葉、美しい言葉、新造語などは雑に使い回されまくってなんかダメな感じになっていくのであった。
戦場へ
ところで自分のユーモアを解説するのはいかにもダサいのであまりやらないが、シチュエーションを無視して繰り出される美辞麗句は一種のジョーク的なサムシング。大真面目に使用するなら見合ったお題に基づいて使用するので、見合わない文脈に配置することである種のギャップを狙っている。効果があるかはしらない。
今回はここまで、またな。
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