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AI作画と社会倫理の微妙な関係。
ごきげんよう。
昨今、一段とAI運用についてひりついた空気が醸し出されてきました。
いうて、スマホと一緒で一度産まれた新技術が破棄されるってことはまずないですし(使い勝手が悪かったり、後発の技術が強くて淘汰されることはあるにしても)使って生きていくか、使わずに生きていくか、どっちにしてもシリアスに向き合わなくてはならないでしょう。
今日はその中で、ウマ娘エロAI作画について触れてみましょう。
結論から言えば、他者所有の著作物なので版権保持者でない者が勝手にエロ絵出して売るのは基本アウトですし、そもそもガイドラインにもそう書かれてます。が、構造的にはそこは当たり前の話なので置いときます。個人の感情的にはかなりダブル・ファック・サインを繰り出していますがそれも一旦置いときます。
AIを使ってエロ作画を行って売る、行為の実態構造、特に他者版権を勝手にエロ密造するのは過去の事例ではおそらく、禁酒法が近いのではないでしょうかって考えています。
法的ないし、暗黙の了解や多方面への配慮、社会的倫理などから手を出すべきではない代物は、リスクがある分供給した時の金銭的価値は強固になります。理由は、公的に禁じられているからこそ市場への供給が少なくなり、需給バランスが崩れるがゆえ。だからといって解禁も色々問題はあるので禁止は続行されますが。
なので、エロに対して比較的寛容なヒットコンテンツのFGOや原神、ブルーアーカイブなどよりウマ娘に殺到したのは、ちょっと常識的に考えればリスキー過ぎて手を出す人が少ないからこそ供給も少なく、そこにリスクを踏んで供給することで付加価値の高いシノギとなってしまったものと考えられます。ちなみに、原神とかAIエロ絵がとっくに山ほどあるんですよね。意識して調べなくてもTwitterでキャラ名検索かけるだけでひっかかるほど、以前からアホほど供給されてました。
もう一つ問題があるとすれば、ノンキャリアでも一定のプロセスさえ踏めば成果物を供給出来てしまうこと。これの何が問題かって、反社組織のシノギに化けやすいと推定されます。オレオレ詐欺とか、あるでしょ?
特にAI作画はPCさえ用意できれば誰にでもやらせられるし(将来的にはスマホのローカル処理でも余裕で出来るようになるはず)、そこまで学習や訓練も必要ない。少なくとも既存の描画より圧倒的に育成コストが低い。
結果、一般人が手を出さないほどアングラ反社のシノギのターゲットになりやすく、実際そうなったって感じじゃないかと。こうなるとマジで厄介です。
無学無教養無職歴の人間をリスキーな集金システムの弾にするってヤツは実のところインターネット黎明期からずっと続いており、日本国内にも海外にも結構います。おれは大昔からそういう奴らにMMOとかで迷惑をかけられてきたのでよくしってる。
こうなると個人が戦うのはかなりキツイですし、もちろんみんなやってるからいいやろ…みたいなノリで片棒担ぐのはもっと危険。まとめて訴訟に巻き込まれたりして社会的評価が消し飛びます。まあまともな大人ならやらないとは思いますけれど。よく知らずに手を出しちゃった人が身近に出たら、そっと一言言ってあげるのが人の道かもしれません、ね。
戦場へ
とまあ、個人的に事象の要素を分解すると、AI運用者をターゲット批難するのはちょっと問題の原因から外れていて、どちらかというと反社のシノギになりやすい特性と構造を持っている、というのが近いと思います。
ニンジャスレイヤーなどのサイバーパンクに、もやしハッカーがヤクザに拉致されて集金システムの弾にされるシーンは結構あるんですが、そういうアレですね。未来がきた。いやな未来だ。
そんな訳で、多方面からお叱りを受けない光のAI運用を心がけていきましょう。コンプライアンス適合キャリア、だいじ。
今回はここまで、またな。
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