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BWD:龍の移住相談なる会-8-
夜天の中、青白い閃光が空を貫く!真龍の口腔から放たれた吐息だ!地上海面に着弾しないよう巧みに下方から上空に向かって薙ぎ放たれたレーザーめいたブレスはマザーシップUFOの端に当たっただけで着弾空間を巨大なる氷塊に作り替え粉砕!あたり一面に即席の雪が舞う!超自然レベルの一撃に不安定に揺さぶられながら滞空する巨大UFO!
「うはー、地上に当たったらやべーなアレ」
「その、大丈夫。ちゃんと他所に誤爆しないように吐いてるから」
「ありがたい」
ぐわんぐわん揺れながらもマザーシップUFOは狂ったように電撃型ビームを四方八方にまき散らすがいずれも今まで通りに、龍の目の前で強固な壁にぶつかったかの如く霧散していく。やはりこっそり牛をさらっていくようなヤツは駄目か。
と、思いきや下部から次々と新品の小型UFOを射出、こちらに向かって突進させてくる。乗員など居ないかの如く無感情に向かってくる小型UFOにまたも烈光のブレスが横薙ぎに吹き払われる!今度は加減されていたのか霜が降りる程度で済みつつも次々落下していく小型UFO!
「なあ、セージ。お前この状況ドローンで空撮してたりしないよな?」
「そんな事のためにこんなややこしい状況自らつくるものかよ!?」
龍のブレスを辛うじて回避した小型UFOの群れを長大なる数珠でもって鞭めいて叩き伏せるカリューの詰問に抗議し返しながら自らも魔の猟銃でもって次々小型UFOを撃ち落としていくセージ!
真龍は旋回しながら勢いをつけると建造物破壊重機めいて尾の先端をマザーシップUFOの側面へ強かに打ちつけた!累積したダメージに耐えきれず海面に落下していくマザーシップUFO!
「旦那、アレが沈まないように海面に氷の板作れっかな」
「やってみる」
マザーシップUFOが落下着水する前に下方に向かって三度真龍が細いブレスを放つと瞬く間に海氷の広大な板が出来上がり、マザーシップUFOの質量にも負けずに墜落を受け止めた。
「オーケイオーケイ、流石だぜ」
「セージ、ぼくやりすぎてないかな?」
「その心配は無用だぜ、旦那。何故なら……」
海氷に乗っかりながらぷかぷかと浮かんでいるマザーシップUFOからは、人間はおろか知的生命体らしき物は何一つ脱出してきていない。
「アレには何も乗ってないからな、多分」
ーーーーー
牛を牧場に返還した一行は再びマザーシップUFOのある地点まで戻った。悪魔狩りのコンビがUFOの破断した側面から侵入した内部からは、太古の昔に人間が妄想したようなレトロコンピューターらしき物の残骸があるばかりで、知的生命体の痕跡は何一つ見つからなかった。夜が明けるまで広大なUFOの内部を調査、スマホで撮影を行ったセージは中から出てくる頃には疲れ切っており、腹いせにゲシゲシとUFOの外壁を蹴りつける。蹴りを受けてあっさりへこむUFOの装甲。
「やっぱりかぁ……はた迷惑な妄想の産物だぜまったく」
「ん、ん、どうゆう事なのかイマイチわからないんだけど、説明してくれるかい?」
「ああ、ま、大したことじゃないから島に帰りつつで」
セージが真龍に飛び乗ると調査に付き合っていたカリューもならって飛び乗る。真龍が羽ばたき滞空し始めるとあおりを受けたかマザーシップUFOは海中へと没していく。沈むUFOには目もくれず暁の中、空を舞うドラゴン。
【BWD:龍の移住相談なる会-8-:終わり:9へ続く】
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