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物語の隙間は虚無ではない

良く、小説では明示され描写される流れをスポットライトが当たる、カメラ視点が当たる、などという。これは実際だいじなやつだ。
スポットライトが当たる先が秒間でコロコロ変わったり、カメラが映すものがフレーム単位で切り替わったりしたら読んでいる側は何がなんだかわかんなくなってしまう。センセイも視点をブレさせないことについては重々念押しするくらいだいじな話だ。

上記の話からちょっと広げると、作中で描写されていないことはスポットライトがあたっていない、であって存在しない、ではない。カメラやライトがちょっとずれたら虚無が映る感じだとちょっと良くない。3Dアクションゲームにかぎらず、映さないところもちゃんとあるように作っているのは小説でも読者に伝わる。あんまり汲み取れる人は少ないがちゃんといる。

まあ度が過ぎるほど見えないところにこだわりすぎるのも、リソースの無駄遣いになるのでいい感じで切り上げなければならないが、ほとんどスポットライトが当たらないのに異常なこだわりを持って作られてたケースを取り上げたい。たとえばコレ。

通常、一回話しかければいいところの町人全員にやけに緻密な設定があることが上記記者の綿密な調査で判明した。俺はブレスオブザワイルドはプレイしたが、ゲルドの街は程々にすすーっと通り過ぎてしまったのでここまで考えて設定が割り振られていることになんて全然気づかなかったのである。

神は細部に宿る、とはいうが偏執的なこだわりようだ。実際こうやって調査する人がいなかったら気づかれなかった可能性は高い。とんちき謎挙動バグ利用プレイとかは割りとデバッガーがいるが、(特に名作ならガンガン深堀される)こういう設定を拾う人は意外と少ない。

後はコレ。

一見なんの変哲もない集合写真である。
端っこに写っているモブ勢もメインストーリーにおけるチームメンバーでちゃんとセリフもある、が、モブである。名前は出ない。
なのでネームドとは異なる著名ではない競走馬だと考えられていた、いたのだが…それにしては左端の子の流星があまりにも特徴的過ぎる。どこのウマだか特定可能なくらい特徴的だ。

こんな流星のウマがいるかというと、いた。

お、おまえのようなモブがいてたまるかーっ!

G1三勝!ロンジンワールドベストレースホースランキングの2014年版にて評価1位!そしてあのゴールドシップの同期!大名馬ジャスタウェイである。

ゴールドシップがいてジャスタウェイがいねーのなんだかなーとか言われていたらコレである。公式が一番のウマ関係性強火怪人。名前が借りられなくても作中に『居る』匂わせをやることに余念がない。

しかし、逆説的に言うと出せるならとっくに出してた可能性が高いので、やっぱ銀魂が一枚噛んだ結果馬名版権が複雑になり許諾を得にくくなっているのは確かなようだ。

また、仮に本実装されるにあたってもブロワイエ>モンジューのように細かい設定などはリファインされる可能性があるため、このままの設定で行くとも限らないが。
個人的にはイメージにピッタリなのでこのままディテール足して実装してほしいが、あくまで未実装段階の匂わせであり実装時にはガラッと設定が変わる可能性についてはどうぞ、ご理解いただきたい。

戦場へ

いやあ、特徴的なモブウマ娘がジャスゴル強火匂わせ怪仕草による世界ランキング一位の名馬だったのはちょっとペット殺して脅した相手が世界ランキング上位殺し屋のジョン・ウィックだったくらいのびっくりでしたね…

ここまでやるなら許諾が得られれば実装するだろうな、と思うとともに許諾プロセスがめちゃくちゃ大変なんだろうな、と苦労が忍ばれるのであった。つーか名前出さなきゃ大丈夫とはいえこんなギリギリせめてほんまに大丈夫か?

今回はここまで、またな。

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