ジーン・シャープ『独裁体制から民主主義へ』を読んでの雑感

ジーン・シャープの『独裁体制から民主主義へ』にはなかなか手厳しい指摘が並ぶ。 「時には、民主化運動をする側の無計画さゆえに、極めて重大な決定が運に任され、破滅的な結果を呼ぶこともある」

これはあるある・・・・・・ 「不運なことに、反体制の民主化運動グループに属する人々は、戦略的計画の必要性を理解していなかったり、戦略的に考えることに慣れていない、あるいはそう訓練されていないことがよくある。(中略)戦略的思考の技能を磨く精神的・時間的余裕を持ち合わせていないのだ」

これもあるある・・・・・・ 「個人やグループによっては、自由化運動に際してしっかりした長期的計画の必要性など感じない向きもあるだろう。彼らはナイーブにも、目標を強くしっかりと定めてがまん強く願いさえすれば、自由はなんとか達成できるものと考えるのだ」

これなんてボロクソに言っている。 「自分が『感じる』ことに従って行動を起こす活動家もいる。彼らのアプローチは自己中心的であるばかりでなく、自由化のために大きな戦略を立てることに関して何ら手本となるものではない」

これなんてグサッと来る 「計画の必要性を認めていても、視点が短期的だったり、戦術にしか考えが及ばなかったりする個人やグループもいる。(中略)彼らは、比較的些末なできごとに繰り返し振り回され、民主化抵抗のイニシアチブを握ろうとしても、体制派の行動に翻弄されるばかり」

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