「上海人からの電話」の話。
突然の「死にそう!」
4/4の夜に自宅で晩酌していると、上海人の知り合いから「死にそう助けて」とWeChatにメッセージが入った。
この人は20代後半の生まれも育ちも上海の女性で、日本語留学で東京に住んでいたこともあり、日本語は堪能だ。
昔はよく連絡を取っていたが、今は半年に一回くらい、何かあった時に話す程度。
お互い海外渡航もできないので、会うこともなく、まぁ疎遠ちゃー疎遠ではある。
そんな人から「死にそう」とは穏やかではない。
何だろうと思って連絡とって話すと、ロックダウンで日常生活がままならないとのことだった。
ここから先はあくまで電話での会話の聞き書きで、ウラも取ってないので話半分に読んでくださいねとお断りの上で、まぁざっくり“向こうの現状”を知る生の声ということで、書き残しておきたい。
配給は列に並んで人参1本と肉2切れ
上海では4/1から5日間の期限付ロックダウンが行われているそうで、毎日のPCR検査が義務付けられているという。
事態が大きく変わったのは、浦東地区(空港のある方)の団地の方でかなりの陽性者数が出たため、急きょ都市封鎖が延期。
日本の“自粛”とは大きく違い、家から一歩も出られないという。
なのでスーパーに買い出しにも行けないし、そもそも店舗も営業していないという。
当初は「ダイエットになるね」とか冗談言っていたのが、冷蔵庫の備蓄が日に日に減って、ついにスッカラカン。
団地で配給があるというので行ってみたら、人参1本に肉2切れだったそうで、(まだ事態の深刻さを受け止めていない)私が「ウサギじゃないんだからw」とからかうと、本当に「冗談じゃないのよ…」と陰鬱な返答をされてしまった。す、すいません。。。
あっちのロックダウンはスケールが違う
とはいえそこは現代っ子で、訊けば白米と麺の備蓄はあるらしいけど、「ファミマのチキンとかスタバのスイーツの類を口にできない」というのが苦痛とのことだった。
ま、炭水化物あるならええやん。
※後日追記:4/4では楽観的なこと書いてるけど、4/14時点まだ都市封鎖は解除されていない。コメや麺も危ないのではなかろうか。
他国の政策にはそんなに関心ないけど、話を聞いていて、やはりゼロコロナ政策はちょっと難しいよなと感じた。
あくまで現地の口コミだと、
「香港からのフライト客を隔離する华庭宾馆というホテルから感染が広がった。古いホテルだから建物から空気が流れ出てウイルスが飛び散った」
との言説があるそうだ。
しかし、それは一部の風説だろう。
どこにいたってエアロゾル感染するわけであって、単なる香港人に対する屈折した見方もあるのではなかろうか。
ロックダウンは党大会まで続くのか?
ともあれ、自分の知る限り上海という街は東京よりも洗練された賑やかな都市という印象があるけれど、あんな経済大都市が封鎖というのが俄かに信じられない。
いつまで続くのだろう。
まさか10月の共産党党大会まで続ける気か‥‥?
と当初は冗談めかした話が飛び交っていたが、あながち否定もできない展開となってきた。
世界の経済を見た時に中国…というか上海というピースはとても大きなインパクトを持つので、どんな経済政策を打つのだろうか。世界経済の大きな懸念材料だろう。
中国のことし1月から3月までのGDP=国内総生産の伸び率は、去年の同じ時期と比べてプラス4.8%でした。伸び率は前の3か月を上回りましたが、国内各地で新型コロナウイルスの感染が広がっていて、先行きの不透明感は強まっています。
上記は直近の報道で1-3月期のものだが、4-6月期はもっとネガティブな数値が出るのが濃厚だろう。
中国が躓くと、日本を含め世界経済が躓くまでになっているのだ。
ロシアとウクライナの報道は毎日メディアに踊るが、不思議とお隣の中国・上海の事情はほとんど報道されていない。
(※さすがに最近になって増えてはきたが)
「こんな食事。もうありえない!><」
そんな憤懣やるかたないメッセージとともに送られてきたのがTOPの画像だ。
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