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欲しいものはすべて持っている

朝、目ざめてコーヒーを淹れながら、「しあわせだ〜」と独りごとを言うことがよくある。パジャマのまま朝日が気持ちよく差し込むキッチンでコーヒーを淹れることも、それを飲むこともしみじみとうれしい。どうして、朝に飲む1杯目のコーヒーはあんなにおいしんだろう。

若い頃はいくら寝ても眠くて、仕事で早く起きなければならない時以外は10時ごろまで寝ていたので、朝日が気持ちよく部屋に差し込むだけで幸せな気分になれることに気づかなかった。仕事があれば早く起きるが、慌ただしく出かける準備をしなければならないので、朝日を浴びたり、ゆっくりコーヒーを飲んだりできなかった。

ゆっくりできる時間を持てることが私のしあわせ条件のトップだ。なんたって、ほぼ毎朝感じることができるというお手軽さがいい。

人間ドックに入っていろいろ調べたらいろいろ出てくるかもしれないが、人間ドックには絶対行かないと思うので、いろいろ”出てこない”。区の定期健診では何も問題が見つからないので健康に違いないと思っている。これもしあわせ条件の同立トップ。

さっき、YouTubeを見ていたら誰かが言ってた。人は友達を多く持てたとしてもせいぜい100人で(フォロワーが何万人いようとも)、親友はせいぜい5人なんだそうだ。ナットク。

私が窮地に陥ったとき、例えばお金を全部失ったとか住むところがなくなったようなとき、ご飯を食べさせてくれたりしばらく家に泊まってもいいよと言ってくれるであろう友達が5人以上いる。友達が困っているときは私ももちろん助ける。いい友達がいることもしあわせ条件の同立トップだ。

すごく大切なことを忘れていた。自由な時間。これ、私にはとっても大事。自由な時間はずっと私のトッププライオリティだった。当然、これもしあわせ条件の同立トップ。自分で時間の使い方を好きなように決められるということが、私の幸福感の前提条件みたいなものだから。

しあわせ条件が同立1位に4つも並んだ。しかも、それらの条件を私はすべてクリアしている。そのことに気づいて謙虚にびっくりした。

じゃあ、私が欲しくてまだ手に入れてないものって何だろな。

私の個人的な欲はもうほとんど満たせたから、そういうものではないだろう。みんなが住むところがあって、ちゃんと食事ができて、安心して暮らせるようになることが、多分多くの人にとっての究極の願いだろう。私もそれをなんとか叶えたい。




らうす・こんぶ/仕事は日本語を教えたり、日本語で書いたりすること。21年間のニューヨーク生活に終止符を打ち、東京在住。やっぱり日本語で話したり、書いたり、読んだり、考えたりするのがいちばん気持ちいいので、これからはもっと日本語と深く関わっていきたい。

らうす・こんぶのnote:

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