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2月20日「種子法廃止違憲等確認訴訟」棄却判決ーーコメの供給が減り、価格が高騰している背景

う〜ん、漢字ばっかりで難しそうなタイトルになってしまった。

2月20日、東京高裁で種子法廃止違憲訴訟の判決言い渡しが行われた。実は種子法については、不勉強でまだよく理解してはいないのだが、元農林水産大臣で現在は弁護士として活動されている山田正彦氏がこの問題に取り組んでいることを知って、SNSをフォローするようになった。私たちの食の安全保障に関わることなので、種子法そのものと種子法廃止がもたらす影響について知りたかったからだ。そして、2月20日に判決言い渡しがあることを知り、傍聴しようと東京高裁に向かった。


種子法廃止がいかに恐ろしいことかがよくわかる動画です↓


3時からの判決言い渡しには、93の傍聴席を求めて110人が並んだ。私は幸い抽選に当たって傍聴することができたのだが…

時を戻そう(ちょっとネタが古かったです💦)

2時から東京地裁正門前で門前集会があり、3時から傍聴ということで、私も2時前には現地に到着。東京高裁の門前で、この日のために長い間戦ってきた山田氏はじめ弁護士さんや山形から参加した農家の方など、原告側の方々の挨拶を聞いた。この時の弁護士さんの話では、棄却の可能性はあるものの、勝訴の可能性もある、可能性は五分五分、そんな印象を受けた。みなさんの表情は明るかった。

その後、集まった人たちは傍聴券を得るため、番号札をもらって建物の外で待機。当選番号が決まると、当選した人は傍聴券をもらって指定された法廷へ。私も最前列から3番目に陣取って開廷を待った。

3時になると女性の裁判長と二人の裁判官が出てきて、裁判長が判決文を読み上げた。あとで聞いたところでは、この裁判長は担当裁判官ではなく、代読だったとのこと。判決文は以下の通り。

主文
1.(各種子法廃止違憲等請求控訴事件について)本件控訴をいずれも棄却する。
2.控訴費用は控訴人らの負担とする。

ものの10秒くらいで判決文が読み上げられ、裁判官たちはすぐに退廷した。私は事情が飲み込めなかった。テレビドラマと一緒にしてはいけないかもしれないが、普通、判決言い渡しでは主文の後に結論に至った経緯みたいなものが来るのでは??

私はこれで終わりとは思えず、ポカンとしてしまった。ほとんどの人がそうだったようで、みんな席を立てずにキョロキョロ辺りを見回して、どうやらこれで終わりらしいと知ると、諦めて席を立ちはじめた。

何の説明もない、たった10秒の判決言い渡し。傍聴人はたった10秒のために1時間も寒い中屋外で待機していたというわけか。普通に考えて失礼だと思う。法廷を出て行く時に、悔しくて「バカヤロー」と一言怒鳴っていた人がいたが、気持ちはよくわかる。

その後、4時30分から、参議院議員会館の一室で弁護団と傍聴に来た人たちとの意見交換会が行われ、それにも出席した。その様子は下記の動画で全てご覧いただけます。中身の濃い報告集会だったと思います。


種子法廃止問題について詳しく知りたい方はこちら↓をお読みください。判決言い渡しでは読み上げられませんでしたが、8ページの判決文もPDFでご覧いただけます。

前回の判決文でさえ、判決文は50ページあったそうだ。原告側の一人は、少しでも踏み込んで反論しようとすると、逆に種子法について何も言えないことがわかるので、踏み込んだ判決を出せなかったのではないか、と言っていた。この日集まった人たちは誰もこの判決に納得していないだろう。

「しかし私たちは全員一致で最高裁に上告することを決定いたしました。」(山田正彦氏FBより)

さらに、3月30日には「令和の百姓一揆」が計画されています。

「日本の農家はこのままでは食べていけない。(時給10円)
欧米の農家並みの直接支払いによる所得補償を求めて
生産者、消費者みんなで3月30日 令和の百姓一揆「トラクター行進」に青山公園南地区に集まろう。トラクターの運搬などにかかる費用助成のためのクラウドファンディングも始まっています。シェア拡散にご協力ください。」
https://congrant.com/project/tractormarch/14672
(以上、山田正彦氏のFBより)


オールドメディアが全く報じないので、今日本の農業がどのような危機に直面しているか、都会に住む私たちはよく知りません。農家と私たちの食の安全と安定供給のために、「令和の百姓一揆」に参加しましょう。


※ 法律の専門用語はしく知らないので、上記には適切ではない言葉遣いがあるかもしれません。その点はご容赦ください。



らうす・こんぶ/仕事は日本語を教えたり、日本語で書いたりすること。21年間のニューヨーク生活に終止符を打ち、東京在住。やっぱり日本語で話したり、書いたり、読んだり、考えたりするのがいちばん気持ちいいので、これからはもっと日本語と深く関わっていきたい。

らうす・こんぶのnote:

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