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UniVIRTUAL2周年現地LIVE&卒業式参戦レポ
はじめに
2024年10月10日。
今日はUniVIRTUALメンバーの配信がないからと他事をしていて、そういえばチェックしてなかったとXを見ました。
『UniVIRTUAL独立ならびにメンバー卒業のお知らせ』
頭を殴られたかのような衝撃でした。
ある会社の一組織でしかなかったUniVIRTUALが事務所として独立したのは喜ばしいことかもしれない。しかし、それ以上に凰牙るき・心羽白ぬいの・桃月はぐの3名の卒業(独立して個人勢へ)の知らせに言葉を失いました。
羨ましいほどにメンバーの関係性が心地よいUniVIRTUAL。ここから新メンバーが加わっていくことがあったしても、今の8人はずっと一緒に居続けるのだろう――そう疑わなかっただけに、目の前の文章の内容を信じることができずにいました。その後、このお知らせについての各メンバーの配信を見て、「悩みぬいたうえでの前向きな決断だし、活動は続けるのだから応援し続けよう」と考えることはできましたが、やはり心のどこかで「ずっとこのままでいてほしい」という気持ちは残り続けました。
それから2カ月半、ごちゃまぜの感情に蓋をして、まるでいつもどおりのUniVIRTUALメンバー配信を楽しみました。12月後半に差し掛かり、一時の静けさを打ち破るかのように惜しみなく発表される2周年情報に、様々な嬉しいお知らせがたくさんありました。その一方で、師走の時間の流れは「現実を受け入れろ」とばかりに速くなっていき、ついにこの日を迎えました。
2024年12月28日、UniVIRTUAL2周年記念LIVE、そして、凰牙るき・心羽白ぬいの・桃月はぐ卒業式『さんきゅー』。
氷解しないわだかまりを抱え、ほとんど準備らしい準備もできないまま、会場・シダックスカルチャーホールのある渋谷へ足を踏み入れました。
現地到着から開場まで
先の文章を読んでいただくと、あまりにじめじめとした陰鬱な顔で臨んだと思われるかもしれませんが、ご安心ください。この筆者、しっかり浮かれています。
まずは駅前のビッグカメラでペンライトを買い足し、目印とばかりにホットドッグ(※ぬいぐるみ)をリュックにぶら下げます。『ゆにちゃりすを探せ!👀』などとくだらないポストを投下した後、ハチ公前のスクランブル交差点から会場の看板を見つけ、足取りは自然と軽くなっていきます。
会場ビル前に着いたのは正午の少し前。『UniVIRTUAL2周年記念LIVE 8階 会場』の立て札を見つけ、ついにやってきたんだと感慨深い気持ちになりました。
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ここで改めてXを開いて見れば、続々のよく名前を見かけるリスナーが続々と渋谷に集まってきているのがわかります。会場の目の前にあるドトールコーヒーを覗き込んでみれば、シャアディガン(※1)の赤い背中が目に入りました。なんともわかりやすい。
既に9月の『UTANO SUMMIT!!』で顔合わせをさせていただいた方もいらっしゃって、ホッと一安心。そして開口一番『あれ?タケノコ(※2)つけてないんですか?』と言われます。失礼な。いくら陽気の街・渋谷とはいえ、天下の往来でそんなことをするわけがないだろう。そう思いながら席に座ると、大事に持ってきたタケノコを取り出し、頭に装備します。変質者の完成です。
※1 機動戦士ガンダムのシャアモチーフのカーディガンのこと。白玖ウタノが買ったものの、配信で言ってしまったがために身バレ不可避ということで外で着ることができなくなったことで、ウタノコの間で非公式グッズとなってしまった。
※2 UTANO SUMMIT!!にてなぜか某リスナーから筆者に渡された、白玖ウタノのトレードマークである頭のタケノコがつけられたヘアバンド。少なくともアラフォーのおっさんがつけるものではない。
前回のUTANO SUMMIT!!で「作ってくれば」と後悔し、今回調子に乗って作りすぎた名刺を渡したあと、情報交換に勤しみます。謎の機材トラブルで開場遅れるらしい、ゆにちゃん超忙しそう、リスナーの誰それが来ているらしい、この名刺を名札にすれば非公式wiki管理人になりすませるのでは…(?)と、すぐそこまで迫ったライブを前に話が弾みました。
12時半頃、そろそろ行こうかと、開場の待機列に並びました。お願いさせていただいていたペンライト用のフィルムを受け取り、とある方にタケノコに続きなぜか見慣れた尻尾を渡され――そして幾人かのゆにちゃりすと対面を果たします。サミットでは出会えなかった切り抜き師さん、いつも朝活で酷い呼ばれ方をしている濃厚はぐっこさん、非公式のぶにゃTシャツを着こんだぬいぐる民さん――メンバーの趣味や歌の傾向は結構バラバラなのに仲が良すぎるアットホームな事務所・UniVIRTUALを体現するかのように、それぞれのリスナーの最推しは違えど不思議な連帯感が感じ取れます。凰牙るき・白玖ウタノ以外のメンバーとしては初のリアルライブ。今回の舞台への期待は同じ方向を向いていたのかもしれません。そして、予定から少し遅れての開場のアナウンス。高揚感とともに、会場ホールへのエレベーターに乗り込みました。
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ライブ開演
入場手続きを終えて会場横の通路を見れば、華やかなフラワースタンドの数々が否が応でも目に入りました。開催前に全員のフラスタ企画が立ち上がったもの驚きですが、実際に飾られているものの完成度に「わぁ…!」と声が漏れました。
技量はなくても記録に残さねば。ここぞとばかりにとスマホのカメラを構えました。壮観な光景の一部を共有したい。
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ありがちょー!!!と叫びながら連写するみくりんの姿が目に浮かぶ
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お馴染みの弾幕🌭👶🧨もしっかり再現されている
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どんっと鎮座するくまの凛々しい表情がじわじわくる
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ゆるちを喜ばせようとするごちゅじんの愛が詰まっている
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尻尾は本人に持ち換えられて、神社の鈴のようにモニターアームにぶら下げられているとか
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実現のため企画していただいたリスナーの尽力の一端を知るだけに、特に感慨深い
上手く撮影できなかったものもあるので、Xの『#ゆにちゃライブ』タグを巡回して、ぜひとも素晴らしい作品群をお楽しみください。
さて、前日にどうにか書き上げた分のメンバーへのお手紙(※今回間に合わなかったメンバーもいて、もっと早く着手するんだったと後悔)をプレゼントボックスに投入し、会場に足を踏み入れました。
中はコンサートホールらしく、扇形に傾斜のついた客席。舞台上の大きなスクリーンを眺めつつ、ペンライトなどを準備していると、『テステス、音声届いていますか~?』の声。11月30日にデビューしたばかりのUniVIRTUALの新人、天湊なるの声で前説が始まりました。説明を間違えるPONを挟みつつも、魔法の表現も交えつつ注意事項が読み上げられ、最後に間もなく始まるとのアナウンス。会場の灯りがフッと消え、暗転するスクリーン。
UniVIRTUAL2周年記念LIVE。記念すべき舞台の幕開けです。
2周年記念LIVE
さて、当然のことながらここからはネタバレ(セットリストを含む)が多くあります。書きすぎないように気を付けるつもりですが、アーカイブをこれから見る方はご留意ください(※配信のスクリーンショットを記事内に使用しております。)
なお、アーカイブ配信チケット(5000円)は2025/1/31の21:00まで購入可能、同日23:59まで視聴できます。UniVIRTUALを知ったばかりの方、現地参加・視聴を躊躇っていた方も、財布に余裕があればぜひご覧ください。
トップバッターは白玖ウタノ。UniVIRTUALの立役者とも言える彼女の登場に、会場は一気に沸き立ちます。
いつもの配信ですら心を揺り動かされること必至の歌声が、ビリビリと全身に響き、まさに魂を揺さぶられているようです。振り上げられる白のペンライト、歌声に負けじと「あい!あい!」とコールにも力が入ります。
そしてお待ちかね――と言うには早すぎるオリジナル曲『未来証明』。しかし、歴戦のウタノコであれば、いつこの曲が来ても叫ぶ準備はできているのかもしれません。
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『もう一度ーーー!』
不思議なほどに揃う一体感は、現地ライブならではです。
一気に温まったシダックスカルチャーホール。その余韻が冷めない中、白玖ウタノのマブ、三日月ちゆるが呼ばれます。ウタノン×ゆるちというUniVIRTUALの中でもロックなカッコ良さが際立つ二人。観客席も安心してブチ上がれるというものです。内心で、数刻前の判断を自画自賛します。ペンライト買い足してよかった!左手に赤、右手に白のペンライトを振りました。
息をつかせる間もなく、三日月ちゆるソロパートが始まります。
今回はおふざけなし、ラップ最強格のカッケー女の面目躍如。。どちらも難しい曲であるというのに、失敗が許されないリアルライブで選曲する胆力、そして難なく歌いきってのける実力に舌を巻きます。今回はなかったとはいえ、いつかきっと訪れるであろうワンマンライブで『funny funny くれいじー!』が歌われる日も楽しみでなりません。
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次にバトンを受け継いで、凰牙るきが地獄から舞台に上がります。会場を照らす紫の光は、どこか怪しげでありながら、高級感溢れる歌声との相乗効果で幻想的な空間を作り上げていきました。
るき様と言えばフルートなしには語れませんが、今回は歌ってみたからのセットリスト、となれば自身のフルート演奏も組み込んだ2曲を披露。美麗でありながらも、ここからの道を力強く踏みしめるような力強さを感じる、るき様ワールド全開の3曲でした。
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ここで登場したのは、この空気をガラリと塗り替えられる世界観を持つUniVIRTUALのアイドル・星衣未空莉。ペンライトの色が水色に切り替わり、会場はアイドルライブへと変貌します。前のるき様ではしっとりと聴き入る曲が多かっただけに、コールも一層力強くなっているように感じられます。
2曲目にはみく眠待望であろうコール曲『#超絶かわいい』が披露されました。アーカイブに会場内の声が入っていないのが惜しまれるほど『超絶かわいい!みくりん!』の声が揃います。そして最後には……
「未空莉は!俺が!まーもーるー!」
みく眠の歓喜の叫び(?)が響き渡りました。
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みくりんによって桃月はぐが呼び出されます。いつも通り吐きそうだの、興奮してきただのと姦しいMCの後、コラボ作品『くうになる』を歌います。再生回数という面ではそれほど目立っていない作品でこそあれ、筆者は大好きな名作なので、聴いたことがない方はぜひそちらも聴いていただきたいです。
ソロでも相変わらず『歌は苦手』は詐欺だろうとツッコミを入れたくなる歌唱力を披露した桃月はぐ。ラストは何を歌うのだろう。そう思っていると流れてきたピアノイントロに「まさか」と息を吞みました。
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『点描の唄』——再び登場した白玖ウタノとともに感情豊かに歌い上げられる別れの歌。これまで共に歩み続けてきた二人だからこそ、曲の歌詞が心の奥底に染みるようでした。涙腺崩壊1回目。この選曲はズルすぎるぞ、そして恨むぞ、ゆにちゃん。このあとのライブをどんな気持ちで聴けばいいというのか。
どこかしんみりとした空気が漂う中で次を託されたのは、今年1月にデビューした新人・蒼羽未音でした。ピアノ伴奏でしっとり始まる『少女レイ』——最初こそ声の震えに緊張が表れていた彼女ですが、土壇場で何かの壁が打ち破られたのかもしれません。この大舞台の中、曲の後半になって『覚醒』しました。続けて歌われた『StaRt』では会場を煽る余裕も見せつけ、観客席のムードを一気に引き上げる大役を果たしたのです。
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ライブ後の話になりますが、『今日のみょんみょんは凄かった』と、あちらこちらで話題になっていたようです。翌日の配信で1月中に1万人達成で新衣装という目標も経て、さらなる躍進を目指す蒼羽未音。それを果たした未来から振り返ってみると、このライブでの覚醒が転換点になっているのではないか。そんな気がしてなりません。
MCが苦手と謙遜する蒼羽未音から、同期・陽茅ほのかに「ほのぴも覚醒するから」との言葉とともにマイクが受け継がれました。普段からこなれたトークに定評がある彼女も、さすがにどこか固い声色でしたが、同期の予言通り緊張したままで済ませるようなヤチホではありませんでした。最近では特にバラードにも力を入れている彼女らしく、伸びやかに、されど情感をこめて歌いきってみせました。
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「どこで覚醒したか当ててみてね」とのMCがあったので、ぜひその面でもアーカイブを楽しんでもらえればと思います。ちなみに筆者は、『春泥棒』のラスサビ前だったと予想しています(※たぶん外れ)。
ここまでくればラストは誰か――、ぬいぐるみの国の管理人にしてキラキラアイドル・心羽白ぬいのです。筆者の最推しです(※聞いてない)。
初の大舞台にもかかわらず、陽茅ほのかとの『愛包ダンスホール』では歌唱中にも愛嬌を振りまき、数多くのぬいぐる民の心を縫い止めたかわいさを存分に発揮してくれます。
さらに1曲ソロ歌唱を挟んでMCタイム。会場からは大歓声。配信ではおなじみになった『あなたの心を~』『縫い止めたーい!』のコール&レスポンス、さらには『ありまと』に対して『どいたまのりたまー!』の大合唱。これを求めていたぬいぐる民たちも多かったことでしょう。
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トークでも歌でも堂々たる立ち振る舞いを見せるぬいちゃん選手。最後は運営やメンバー、リスナーへの感謝の想いを込めた『ラブレター』。立派な姿に1ぬいぐる民としてどこか誇らしい気持ちになりました。
画面が暗転したのち、万来の拍手。それがいつしか急かすような手拍子に代わります。『アンコール!アンコール!』の声が自然と湧き上がります。
間もなく画面が切り替ると、8人のメンバーが集合していました。一言ずつ感想を――となると止まらないのがUniVIRTUAL。7000~8000円ぐらいの長文レシートを読み上げたり、好き勝手に次の発言者を指名したり、どいたまのりたまが癖になってもう一回やったり、酒を呑んで帰ろうとしたり…。
単に音楽性に優れているというだけじゃない。お互いに遠慮しない『アットホーム』っぷり。これだからゆにちゃりすは辞められないのです。
最後は先日公開されたばかりの8人集合での歌ってみた『何時だって挑戦者』を披露。会場のペンライトはそれぞれの推しの色でカラフルな海を作り上げます。決して似ていない、それぞれの歌声が主張するのを、お互いに支えつつ、時にハーモニーを奏でる――最初から最後までUniVIRTUALを体現したライブが終演したのでした。
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幕間
綺麗に終わったようですが、今回のイベントはまだ終わりではありません。終わったのは午後3時頃。次に凰牙るき・心羽白ぬいの・桃月はぐの卒業式公演が控えています。
8人ほどで近くのファミレスへと入り、軽く食事を取ります。「既に泣いた」「あのゆにちゃりすに会えなかった」「卒業式耐えられるかな」などと話していると、あっという間に次の開場時間となりました。
昼のLIVEに比べると、待機列の空気は引き締まっているように感じました。盛り上がろうというよりは、しっかり見届けて送り出そう、と決意しているようでした。先のライブの汗と涙で消費した水分を補給し、いざ会場へ。一度入場した場所なので比較的スムーズに行ったと思います。
こう書くとどこか淡泊なようですが、実際のところ、まだどう臨めばいいのか迷いがあって、どこか上の空でした。会場の席に座って我に返ったのは、先のLIVEと同じく前説を始めた天湊なるの声のおかげでした(今回もしっかり噛み噛みでしたが)。今度は他のUniVIRTUALメンバーも後ろでワイワイガヤガヤと大盛り上がりです。特に桃月の『しばき倒すぞー!』で笑いを堪えられませんでした。卒業式とはいえ、彼女たちは8人集まればどこまでもUniVIRTUALなのです。
さて、この卒業式ですが、なんとYoutubeで無料で公開されています。笑いあり、涙ありの1時間。ぜひともご覧ください。
卒業式『さんきゅー』
いつも通りずんだもんの声のゆにちゃんが式の始まりを宣言します。
どこか間の抜けた調子で、何を始めるかと思いきや、いきなり国歌『君が代』を斉唱し始めました。観客には海外ニキもいたでしょうに、きっと大困惑のことだったでしょう。
エケチェン声で歌うウタノン、メンバーと観客席を煽るゆるち、これでもかとビブラートを利かす凰牙るき――最初からやりたい放題です。活動報告も胸のうちにあるなどと尤もらしいことを言ってすっとばし、早速卒業する3人によるライブパートが始まりました。
卒業だからってしんみりさせると思うなよ。そう言うかのように意気揚々と登場した凰牙るきが『咲かせや咲かせ』を歌い上げると、桃月はぐとともに最近公開したばかりの『カフェラテの歌』をカッコよくデュエットしてみせます。
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桃月はぐのソロ歌唱は、リスナーの間でも定評がある歌ってみた『境界の彼方』。だから何度も言うけどこの歌唱力で『歌苦手』は無理があるでしょ。そう内心でツッコミを入れながら、ピンクのサイリウムを振ります。
立て続けに心羽白ぬいのが登場。今年『昭和レトロ歌枠リレー』を主催した2人でコラボ歌ってみたを発表した楽曲『待つわ』を披露します。同じお惚けピンクでも違った魅力のハーモニーに聴き入ります。なお、このパートの歌唱曲数がはぐちゃんだけしれっと3曲になっていることに「最後ぐらい1曲でも多く歌え」というゆにちゃんの意図を感じざるを得ません。
笑わされたり、懐かしかったり。そんなライブパートも終盤になり、心羽白ぬいのによるMCが始まります。最後の大事なMCを一人でやらされることに不満を叫びながらも、しっかりと進行する姿。ああ、かわいいだけじゃない、この芯の強さに惹かれたんだよな。そんなことを考えながら、耳を傾けました。
そして、最後の曲が発表されます。12月25日に公開されたばかりの心羽白ぬいのの1st オリジナル曲 ハジマリ Smiley:)
この3日間、何度も聴いてきました。家でコール練習もしてきました。いざその成果を見せるときです。
いっせーの! ぬいらぶゆー you you …ぐじゅぐじゅぅ…(涙)
はい、泣きました。ついでに言うと、このレポを書くに当たってアーカイブを見て、泣きながら書いてます。
この曲は笑顔でスタートするための歌です。精一杯応援しなければいけません。気を取り直してペンライトを握ります。サバイバル国家で鍛え上げられてきたぬいぐる民たちは流石、コールもばっちりです。さらには『ぐるぐる』のところでペンライトを軽く回すのも、最後にはバッチリ揃いました。ライトピンクの光の渦が彼女のハジマリを祝福したのでした。
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間を置くことなく、卒業証書の授与が始まりました。一人ひとりこれからの道を祝福し、『UniVIRTUALにおける全課程を修了した』と送り出す言葉に、また涙が零れました。
各メンバーからの送辞がありましたが、その中で特に印象深い言葉がありました。最初に指名されて動揺していた(ように見せていた?)陽茅ほのかの言葉です。
『淋しい』はあるけど、『悲しいな』って気持ちはない
ああ、これなんだな。今までのもやもやとして判別できなかった気持ちが、ストンと腑に落ちた瞬間でした。
言葉にすると複雑ではありませんが、今まで一緒に活動してきたメンバーだからこその説得力がある言葉でした。別の道を行くことにはなっても、Vtuberという世界で活動をしていることは間違いない。私たちリスナーにとっても、これからも『応援できる』ということに変わりはないのだな、と改めて前を向くきっかけとなったと思います。
これからも私たちは変わらないぞとばかりに、送辞も答辞もところどころでふざけるメンバーたち。
答辞のトリを任されたのは桃月はぐ。この順番は、はぐっこたちによってずびたて(※3)を100万円を達成してしまったがゆえでしょうか。「みんなのことが…ずびべべだよ…」と誤魔化そうとすると、メンバーからも観客からも「えー!?」と不満の声。過呼吸になりながらも、最後には意を決して言ってくれました。
『だいすきーーーーーーーっ!!!』
観客席からは大歓声。はぐっこの夢が叶った瞬間でした。
なお、貴重な解除シーンはアーカイブの1:02:00から。永久保存版です。
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※3 「大好き」や「愛してる」を言うのが恥ずかしいからと、桃月はぐが独自に使う代替語「ずびべべ」を解除するためのスーパーチャットによる積立金。うっかり100万円と金額を答えてしまったことにより、2カ月も経たずして達成してしまった。
はぐちゃん、はぐっこさんを煽るからこうなるんだよ?
締めとして歌われたのは、卒業式の定番曲『旅立ちの日に』。これも海外ニキは戸惑ったかもしれませんが、これまでに一度は歌わされたことがあるだろう観客席は大合唱。自然とパート分けがされているのは不思議なもの(筆者はだいぶつられましたが)。舞台上のメンバーたちは1番終了後の間奏からふざけ始めます。2番の入りを間違えたり、謎のラップが入ったり、感動台無しのわちゃわちゃです。
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所属は違っても、これまで築いてきた絆は変わらない。だから淋しいけど、悲しくはない。それを確信した卒業式となりました。
終演後
「あー、アンコール、ないです」
アーカイブには残っていませんが、会場の照明がついた後も、アナウンスらしいアナウンスがなかったために、アンコールを要求し始めた観客席に対してウタノンが塩対応(?)を決めるシーンもありました。それでも後ろで騒ぎ続けるメンバーたちの声は明るく、笑って会場を後にすることとなりました。
そのあと、10数名のゆにちゃりすと居酒屋になだれこみました。今日の感想はもちろんのこと、メンバーの面白エピソードや謎の単語の由来、それぞれがUniVIRTUALを知ったきっかけなど、話題は尽きませんでした。『#ゆにちゃライブ』はXのトレンド入りを果たしたあとも、感想ポストなどの熱はなかなか冷めませんし、さらには白玖ウタノに至っては台湾ライブはこれからというところ。かなり遅い時間の新幹線を予約していたのですが、あっという間にギリギリの時間となってしまい、後ろ髪を引かれる想いで東京を後にしたのでした。
最後に
現地参加してよかった。
月並みではありますが、これが正直な感想です。
特に先述したような心のモヤモヤが氷解したことが大きかったのだと思います。学生時代は卒業式なんてくだらないと思っていた身でしたが、今回のイベントが私自身の気持ちを前向きにさせてくれたはずです。
今回のメンバー卒業に際して、UniVIRTUALという事務所から離れるリスナーもいらっしゃるかもしれません。しかしながら、今回のライブ・卒業式は、この2024年にゆにちゃりすであった人にとって、一つの転換点として心の中に残り続けるのではないでしょうか。
素晴らしいイベントを開催してくれたUniVIRTUAL運営様、素晴らしいパフォーマンスで魅せてくれたUniVIRTUALメンバーに感謝を申し上げます。新生UniVIRTUALとなった後もたくさんのわくわくが控えている――その未来をこれからも応援していきたいと思います。
現地で絡んでくださった方、残念ながらお会いできなかった方、そして同じくUniVIRTUALが好きなゆにちゃりすの皆様にも感謝を申し上げます。これからもUniVIRTUALを、卒業して個人勢となるメンバーを一緒に応援できるのであれば幸いです。
そして、相変わらず長々と書きなぐって、みくりんのお気持ちレシートに匹敵する長さとなったこのレポを、最後まで読んでくれた貴方の2025年が充実したものになることを祈っています。
どうしても今まで違和感があって使えなかった言葉がありました。祝福することは残るメンバーに失礼ではなかろうか。悩み抜いて卒業を決めたメンバーの気持ちに寄り添えているだろうか。
杞憂民の下手な勘ぐりと言えばそれまでですが、今なら心の底から言うことができます。
るき様、ぬいちゃん、はぐちゃん!
卒業おめでとう!!!