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さようなら(1)

先週末、飼っていたうさぎが旅立ちました。
あまりにも突然の出来事に、今も気持ちの整理がついていません。
そんな時だからこそ、文字にして、少しでも整理できればと思います。

異変を感じたのは、先週末のことでした。
いつもならゲージを出たい時間になると大騒ぎするのに、やけに大人しい。ゲージを出ても、おしりを毛づくろいするばかりで、あまり走り回らないことが気になっていました。
特に、その異変を感じる数日前から、おしりや尻尾の毛づくろいを異常なほど時間をかけてやっている姿を見て、変だなとは思っていたのですが。

異変を感じた翌日、私が起きたときには、もう自力で立てない感じでした。
表情や雰囲気はいつも通りなのに、足が思った通りに動いてくれない感じでした。トイレをきれいにしたばかりなのに、トイレをしている様子もない。
そんな異変を見て、両親も動物病院に連れていくことを決めました。

その動物病院は小動物は専門外で、簡単な問診を受けたようです。
おしりにできものがあったらしく、そのせいでトイレがしづらいのではないか?という話だったようです。その腫れが治まったら、すぐに元気になると思いますとのことでした。
この動物病院に行くことが、初めて外の世界に出るに機会になりました。

初めて自宅の外に出たこと。
見知らぬ人に囲まれたこと。
動物病院で、自分以外の動物を初めて見たこと。
そんな色々な原因が重なったこともあったのでしょうが、家に帰ってきてからも落ち着きがなく、呼吸が荒い状態が続きました。

時間が経つにつれて、少しずつ落ち着いてきた様子でしたが、それでも足の不自由さはよくなる気配がありませんでした。この時に初めて、もう長く生きられないかもしれないと不安に感じるようになりました。

うさぎの平均寿命は8年といわれているようです。
今まで飼ってきたうさぎも長寿の子が多く、平均寿命以上の時間を一緒に過ごして来ました。
この子は、今年で4歳になったばかり。
人間の年齢に置き換えると、40代ぐらいとの事ですが、この先も長い時間を一緒に過ごしていくのだろうと思っていました。

翌日になっても、ゲージの中で落ち着きがない様子でした。
水もあまり飲まない。ご飯も食べない。トイレもしない…。
そんな状況だったので、家族全員が覚悟はしていたと思います。
でも、前日に病院に連れていったので、少し疲れただけだろうと。
すぐに元気になるだろうと。

しかし、昼前に大暴れしたかと思うと、そのまま息を引き取りました。

あまりにも突然。
数日前まで、あんなに元気だったのに。
体調の異変を見てから覚悟はしていたつもりでしたが、それでも突然の出来事に、目の前の出来事を受け入れることができませんでした。

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