かき氷始めます
6月から本腰を入れて働きだした職場で、かき氷を始めることになった。
3月にオープンした店は、基本的には自社農園で栽培したものを製品にするという6次産業の要素が濃い店なのだが、手間ばかりかかってしまい採算を考えるとなかなか厳しい状態だ。
個人的には手間をかけるのは嫌いではない。
既製品を買うより、自分で作れば材料費だけで済む。
「自分の手間暇はただ」なのだから。
しかしこれが仕事になるとそうはいかない。
従業員が手間暇かければかけるほど、人件費という材料費とは比べものにならないような費用が原価に加えられていく。
前職で「採算意識」や「値決め」の重要性を叩き込まれたおかげで
パート代さえもらえればオッケーとはとても思えない。
販売価格を決めるのにしっかり細かく原価計算してしまう。
かまどで炊くこだわりのご飯ものは、それこそ人件費で利益が飛んでいく。
夏はかき氷で行こう!
そう決めてシロップ作りを始めた。
「市販のシロップは絶対に使わせない」と言う社長の方針のもと
自社農園のレモンやさつまいも。
地元産のメロン、いちぢくでシロップを完成させた。
いちごも子供向けに欲しいところだが時期が過ぎていて断念。
もう少し早く取り掛かれば、
旬のいちごで作ったシロップを冷凍保存できたと思うが、時すでに遅しだ。
代わりに思いついたのが、地元の障がい者支援NPO法人が栽培している
バタフライピーのシロップだ。
まるでブルーハワイのような色が出て、しかもレモンシロップで色が変わるというまさに子供ウケしそうなものが出来上がった。
レモンシロップは自家製。味に妥協はない。
かき氷提供のリニューアルオープンまであと10日ほどになった。
山の上にある店は、わざわざ来てもらわなくてはいけない厳しい立地だ。
天気の良い日は、お隣の県の富士山が、ちょっとだけ見える。
ロケーションだけはバッチリなのだけれど。
たまたま通りがかったというお客様が来る期待値はゼロ。
手作りシロップのかき氷が話題になってくれるしかないのだ。
かき氷素人軍団が、さてさてどこまで出来るのか。
また奮闘記をお知らせ出来たらいいな。
願わくば良い知らせとして。