Androidアプリの不調の原因切り分けに 複数のユーザー機能を使ってみた。
Androidには複数のユーザー(MultiUser)という メインで使う環境とは別の環境に切り替え可能な機能があります。
ネットで見ると他人に一時的に貸すとか公開記事を書くときに自分の環境を隠すなどプライバシー面での利用法ばかりが出てきます。
複数のユーザーとはPCのユーザー切替と同じようにユーザー設定がリセットされた上に 既に手動で導入したアプリも無い訳なので、初期状態のスマホにかなり近いように思われます。初期状態(リセット直後)とどこが違うのか説明を見つけることができませんでしたが、通信関連が引き継がれる以外はかなりクリーンになるように思われます。
不調なアプリを治す場合、最後の手段が端末リセットですが、複数のユーザー機能を使えば リセットで治るのか メイン環境を維持したまま検証できるのでは?・・・と考えました。
自分のスマホなら いくら弄り倒しても良いのですが、家族のスマホだとそうもいきません。
再起動、キャッシュクリア、すべてのアプリを強制停止、アプリ削除&再導入などでも解決しないと、本気で調査が必要になります。
たまたまある操作をすると確実に落ちるアプリが出てきたので、別ユーザーを作って試したところ・・問題が発生しないことが解りました。
最悪 端末をリセットすれば 問題の発生しているアプリを使えることが確認できました。
あとはここから何をすれば問題が起きるかじっくり調べれば良いわけですが、標準と違う設定をしている項目があり気になるものから潰しこんでいきました。結局フォントサイズを大きくしていると落ちることがわかりました。(対策としてはこのアプリを使うときはフォントサイズを標準にすることにしてもらいました)。
リセットで治ることが確認できたので確信を持って調べることができたのは良かったです。
更に 最悪治らなくても 複数のユーザーの切替で問題のアプリが使える事が判っただけでも効果がありました。
この問題のアプリですが自分のスマホではフォントを大きくしても問題が発生しませんでした。(スマホのメーカーが異なる為か?)。ですから問題の起きているスマホで検証できるというのは大きいと思います。
トラブル調査とは異なりますが、世の中の評価の定まっていないアプリなどメイン環境にいれる前に動作確認+しばらく様子を見る・・といった使い方も出来そうです。
Androidの複数のユーザー機能は 世の中にはあまり認知されていないように思いますが、デバッグ機能、お試し機能としては魅力的です。
複数のユーザー機能はPixel6のAndroid14アップデートでトラブルの原因になってしまったのですが、iOSには無いメリットとして今後もサポートして欲しい機能です。