ハウ 映画と原作読み比べ(前半ネタバレ無し)後半映画ネタバレ、ラストに原作ネタバレ
《特典映像レビュー》追記予定
後ほど追記します
はじめに
ペットロスの方、愛する家族のようにペットと暮らす方、いつか来るお別れを思うと心が痛む方に見てほしい映画です。
ハウが民夫に会いたい一心で旅をする姿に心打たれます。
その一方で、ハウを失った民夫がペットロスの悲しみとどう向き合っていくのか
映画館という同じ空間で、我が子の様に愛したそれぞれのペットのことを思い出して、同じように泣いている人がいるかもしれない
うちの子といつか別れる時が来るときのことを思い浮かべて泣いている人もいるかもしれない
民夫が向き合っていく悲しみと、折り合いの付け方
もしくは、折り合いをつけることは必要なんだろうか
いろんな思いを抱いて見てほしいです
ハウが行方不明になってしまう理由は、原作では民夫さんに落ち度はなく、
ハウも、遊びたさではなく、けなげすぎる理由でハーネスを振りほどきます...
映画の民夫さんは、愛すべきポンコツ
原作の民夫さんは、ちょっとめんどくさい拗らせ男かな?
映画のハウは天使、原作のハウは聖なる犬ですね
...という私のイメージです。
まずは、ネタバレ無しの原作レビューを
原作ネタバレ無しレビュー
ハウ原作を読んで(映画と原作読み比べ)
原作では、ハウと民生が少しずつ心を通わせていくシーンがかなり丁寧に描かれていて、2人の思い出がたくさんある分、さらに涙が止まらない
映画版では、その原作の長い描写を
家に帰る浮き足立った足取りひとつで表現した圭くんはすごい、と思いました
このシーンがどんなト書で書かれているのか、脚本を読んでみたいと思いました
ハウが行方不明になってしまうエピソードは、原作では民生に落ち度はなく
ここは、めちゃくちゃ思うところがあるので、ネタバレの方で、詳しく触れます
冒頭のシーンを含め、民夫は映画よりみじめで
映画ほどピュアなお人好しではなく
結構捻くれてたり、嫌なやつだったり、人として成熟していない部分や共感できないところもありました
(それもまた、愛おしきよ😊)
映画版も、ラストは『なんでーー!ハウー!』と泣きたいようなラストで、
それでも「そりゃ言えないよね🥲」と納得せざるを得ない気持ちになったし、優しい結末でしたが
原作の方は、私的にはちょっと納得できないもやもやした気持ちが残るラストでした
いや、まあ優しいんですけど
そこは、ネタバレあり感想に詳しく書きました
ネタバレの前に、私のペットロス体験を、そっと置いておきます。
⚠️ここから先は、ネタバレです
映画ネタバレ感想
お次は映画のネタバレ感想です
(原作のネタバレ感想はこの後で)
最初はハウとの新しい生活に振り回されて、家の中を走り回ったり、お風呂でビショビショにされたりしていたのに
その後のシーンで、ハウの待つ家に帰る民夫さんの足取りが、イソイソと弾んで、我慢しきれなくなって駆け出して行くところ
その足取りだけで、民夫さんにとって、どれほどハウがかけがえのない、愛しい存在になっているか
言葉がなくても、あまりにも饒舌で
見ているだけで、胸がいっぱいになりました🥹
テレビでハウらしき犬を見かけて、我慢しきれなくて、慌てて着替えるところ
そのズボンの履き方
そして、その犬が見間違いだとわかって、それを桃子さんに報告する時の顔
笑っているのですが、笑顔を作る前の一瞬の
泣いているような、なんとも言葉で言い表せないような表情に、胸が詰まりました🥺
傘屋の奥さんが、ハウの手を握って眠るシーン
ハウが一人で旅をするなかで
民夫さんのことを思い出して、走っていくところ
少しずつ、汚れていく姿
うなだれて雨宿りしているところ
ハウだからもちろんセリフはないのですが
この映画で特に感じたのは、セリフやナレーションではなく
情景や仕草、表情、言葉にしない映像の饒舌さです
今、これを書きながら、その映像を思い出すだけで、わぁっと胸に込み上げてくるものがあります
エンドロールが終わってもまだ、余韻だけで、声を上げて泣きたくなるような映画でした
追記 民夫がハウを遊ばせる場所ですが、ここ麗子さん家の私有地じゃないかな?と
お父さんこのあたり一帯の地主だって言ってましたよね?
保護犬を遊ばせたりするのに、普段からドッグランのように使っているんじゃないかな?と
そうであれば良いなという願望です
さらに追記 今朝、新しく始まった鍋キューブのCMを見て、見慣れた家の中に、違う家族が住んでいるのを見て
ハウもこんな気持ちだったんかい?と思いました(違うw)
映画、原作読み比べネタバレ感想
とうちゃんと自分の二人の生活が、ハウにとっての全世界だった。
この一文に、ハウの民生さんへの気持ちがどれほどのものかが溢れていて、
もう、しんどいほど泣けました。
映画では、ベックちゃんの視覚的な可愛いさで、ハウの辛い旅路にも、もう少し見ていて癒されるものがあったりしましたが、小説ではハウの辛い旅路がより詳細に長く描かれています。
だからこそ、やっと帰ってきたハウに待ち受けていたラストに関しては、家族の死を乗り越えた少年の話を聞く前に、
引越してしまった前の家で、新しい飼い主に可愛がられている姿を見ただけでハウを諦めてしまう民夫には、
映画よりも、
ちょっと!諦めるの早っ!という印象です。
話を聞けば、傷ついた少年からもう一度心の支えを奪うことはできないと、結局は同じ結末になったと思うのですが、
えぇ?もう諦めちゃうの?と、ちょっとハウが浮かばれないなという気持ちになりました。
ハウが行方不明になってしまうところでは、原作では民生さんに落ち度はなく、
ハウも、遊びたさからではなく、子供のケンカを止める為に、ハーネスを振りほどいてしまう、という
ちょっと悲しすぎるお別れでしたね。
映画版では、ハウと民生が離れ離れになってしまうシーンで、
ちょっとぉ!民生〜!と脇の甘さをツッコミたくなる気持ちもありましたが、
もし映画版で、民生にも悪いところがあったんだよ、と民生にも飼い主として落ち度もあったことを、説明ゼリフ無しで一瞬で伝えるとしたら、あの演出だったのかな?
民生が100%可哀想すぎて、見た人に心に苦しい印象を残させないための演出だったとしたら、それは成功だったのかも。
私の印象では、映画版は、ハウも民夫も天使でしたが
小説版は、ハウはさらに落ち着いて賢い聖犬、民夫はちょっと人間的にいまいちなヤツで
そんな民夫の精神的成長の物語でもあったのかな?と
でも、映画も小説も、どちらも胸を打たれる素晴らしい物語でした。
映画ネタバレ無しレビュー
ネタバレ無しレビュー
初めて家に大型犬を迎えて
戸惑い混じりのハウとのドタバタのシーンを経て
ハウの待つ家に帰る民夫の足取りで、
どれほどハウが愛しい存在に変わったのかが
セリフが無くても痛いほど伝わってきて、そのあたたかさに泣けてきました
民夫の一瞬の泣きそうになってから笑う表情があって、そこも胸が詰まりました
ハウと少女のダンスシーン、傘屋の奥さんとのシーンなど
ハウのセリフが無いのはもちろんですが
人間たちも、セリフ無しで映像で感情が伝わってくるシーンが多く
繊細な映像で、力強く心に訴えかけてくるものがある映画だなと感じました
ハウーーーっ!って叫ぶ田中圭さんの声が印象的で、頭から離れません🥲
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