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最近の若者はすぐに答えを求める
最近の若者は
「すぐに答えを知りたがる」
「自分で考えない」
「無駄を嫌う」
「思考力が下がっている」
らしい。
他人に頼って楽をして成果を得ようとしてる
向上心がない
と思われるらしい。
言いたいことはわかるけど、若者目線ではすぐに答えを知りたがるのは当然のことだと思う。
自分で考えて失敗しまくるのも、行動する前に誰かに合っているか確認するのも時間の無駄やん。
自分であれこれ考えても結局答えの通りに直されるなら、最初から教えてくれよ。
ってのが本音。
つまるところ、検索すればすぐに答えが見つかる時代に「答えまでの道を考えろ」という方が無理があると思う。
できるだけ近道をして、最短で効率よく成長したいと思うのが今の時代の主流なんだとさえ思う。
じゃあ最近の若者が文明の利器に頼りっきりで何も考えていないのかというと、たぶんそういうわけではなくて。
最近の若者は昔の若者と比べて、考えるタイミングが違うのだと思う。
自分たちで試行錯誤して道を切り開いてきた過去の人に対して、最近の人は答えを得た後に試行錯誤する傾向にある。
与えられた答えについて、
もっといいやり方はないか
他にどんな方法があるか
どうやって応用できるか
派生する問題はあるか
など、答えを得たうえで他の可能性を探る。
自分が好きなゲームの話をすると、最近のゲームはクリアを目的として作られているものはほとんどなくて、無駄に時間がかかるやりこみ要素にこそ力を入れている。
クリアが目的だと、先にクリアした人が攻略法をネットに載せて、すぐに終わってしまう。やりこみ要素があると、攻略法を知って終わりではなくて、そのうえでどう遊ぶか、どう応用できるかを楽しむことができる。
最近のゲームはクリア後のストーリーや隠し要素はもちろん、期間限定のイベントやダウンロードコンテンツが配信されたり、長く遊べるように設計されている。あえてちょっと違う方法で進めたり、制限を加えてプレイする動画配信者も珍しくはない。
昔の人たちは言うなれば、攻略本やサイトがない状態でゲームをしていることになる。事前情報がない中で戦っては負けてを繰り返して、その過程で試行錯誤してクリアに到達する。
最近の若者は考えないわけではないし、無駄をむしろ好む人も多い。親世代の人たちとは考えるタイミングが違うだけで。
「とりあえず~して」
「新しい企画を考えて」
みたいな「正解に至る過程での努力」を求められても最近の若者とやらには響かない。
「サンプルが何個かあるからそれ見てパワポ作って」
「過去の企画の記録を参考にして新しい企画を考えて」
みたいに「解答例を踏まえてその応用の試行錯誤」の方がとっつきやすいはずだと思う。
すぐに答えを知りたがる人を「向上心のない最近の若者」とくくるのではなくて、「答えを与えた後に応用するかもしれないから模範解答を与えてみよう」と考えるようになってくれてもいいんじゃないかと思う。