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【緑のふるさと協力隊OBインタビュー⑦】三浦由紀さん【10期・群馬県上野村派遣】~「1人で2人分の仕事はできないよ。半人前でもあなたがいてくれるだけでいいんだよ」~

緑のふるさと協力隊、10期隊員、三浦由紀さんのお話を伺いました。

三浦さんは、現在、群馬県上野村にて、草木染の工房を営まれています。

紬樹の雫
https://www.yukinoshizuku.com/

オンラインストアでは、1点もののシルクストールも販売。

https://www.iichi.com/shop/yukinoshizuku

色鮮やかな写真を、見ているだけでも癒されます。



三浦さんが、上野村に派遣されたのは、2003年。

当時、リフォームのお仕事をしながら、田舎暮らしに興味があった三浦さん。

「1年間の田舎暮らし体験」という言葉に魅かれ、

「絶対面白そう!」と、飛び込むことを決めました。



当時は、希望を出して、1か月の予定を決められる仕組みだったそうで、

①お蕎麦屋さん
②山村留学の施設
③森林組合

が主な活動場所でした。

山村留学施設では、小さな子供たちが、親元を離れて一人で暮らす様子に、

「こんなちっちゃい子たちが、一人で生活をしているのか!」

とびっくりしたり。

森林組合では、当時、40歳前後の女性が、何も使えないのにお仕事を手伝わせてもらっている中で、ある方から、

「1人で、2人分の仕事なんて、誰にもできるわけがないよ」

「あなたがいてくれるだけで、半人前の仕事しかできなくても、助かっているんだよ」

「気にしなくていいし、後で役立てればいいんだから、今は学べばいいんだよ」

と言ってもらえてすごくうれしかったそうです。

本当に、安心していられる場所があることの喜びを感じられるお言葉ですね。



また、女性がすごいパワフルで、何でも作ってしまうお姿に感動されていたそうです。



仕事をしていて、協力隊に派遣されると、金銭的に大変なところもありますが、家と水道光熱費、車、ガソリン代は役場持ちで、遊び場は地元の自然の中となると、お金を使うところもなく、兵庫県神戸市ご出身で、実家との行き来にはお金がかかりましたが、後は生活に困ることはなく、過ごされていたとのことでした。



1年経って、派遣された当初に見た、新芽の移り変わる色の美しさに感動したのを思い出し、

「この景色をもう1回見たい!」と思って地元に残ることを決意。

森の体験館で求人が出ていたことから応募され、体験イベントや交流イベントの企画運営などを担当されます。

5年間勤務され、その体験の中にあった草木染に自分自身がはまり、工房を立ち上げ独立。

今では、草木染で生計を成り立たせておられます。



上野村に派遣された当初は、染をするようになるとは思ってもいなかったそうですが、今では、さらに、機織りまでするようになり、植物から色をいただいて糸を染めて手織りでストールを織るという作業までされているそうです。


そんな作業にふさわしい場所も、すぐ近くに手に入れることができ、今後は、そこを活用して、ワークショップをしたり、いろいろと活用していきたいとのこと。

群馬県上野村、陸の孤島かもしれませんが、だからこそ残る豊かな暮らしが、確実にあるのを感じたインタビューでした。



そんな三浦さんから、若い方へのメッセージ。

「もし、協力隊応募を迷っているなら、とりあえず応募した方がいい」

「人生長い中で、1年だけ、確実に意味のある1年になるから」

『緑のふるさと協力隊』だからこそ、味わえる1年がある。

そんなことを感じた、インタビューでした。

自然と繋がる三浦さん、素敵なお話、ありがとうございました!

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【「緑のふるさと協力隊」についてはこちら】
http://www.n-gec.org/activities/furus...

※note【公式】緑のふるさと協力隊 by NPO法人地球緑化センター※
https://note.com/midori_furusato

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