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自らの運をコントロールして、売上二兆円。人生とビジネスにおける勝利の法則とは?

ラシン代表の原です。
今回は最近読んだ本の中でもインパクトの大きかった作品、【「運」ドン・キホーテ創業者の「最強の遺言」】を紹介したいと思います。

三十四期連続で増収増益を成し遂げ、売上二兆円のドン・キホーテ。
無一文から日本を代表する創業経営者へ――そんな大成功の裏には「運」の存在があった。私は「運任せ」という言葉が嫌いだ。自らの運をコントロールし、人生を切り拓け。生涯をかけて学んだ、人生とビジネスにおける「勝利の法則」を惜しみなく伝授する!

https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166614585

この紹介文にそそられ、即座に注文。運というと、人それぞれが生まれ持ったものや、スピリチュアルな印象がありますが、安田さんはハッキリとそれを否定します。「運は人智を超えたものでもなく、人それぞれの宿命ではなく自分次第でコントロール可能なものである」と断言されるのです。

わずか30数年、一代で売上二兆円規模の企業を作り上げた、稀に見るような“大成功経営者”が人生をかけて学んだ運の全てが詰まったこの本は、安田さんの若い頃からの苦難苦闘、ドンキホーテの災難と奇跡が積み重なった歴史がありありと描かれ、読み応え抜群。他のビジネス書にはない迫力に満ちた内容でした。

以下に私が印象だった内容をまとめます。

①幸運の最大化と不運の最小化
運のいい人とは運を使い切れる人であり、運の悪い人は運を使いこなせない人。自らの行動によって機能する変数である。人生における中長期的な運のコントロールは「大数の法則」。チャレンジを続けサンプルを増やしていくことが重要。幸運が巡ってきた時はがむしゃらに一点突破する気持ちでいけることろまでとことん突き進む。不運な時は下手に動かず自己抑制にして何もしないようにする。自身が劣勢に追い込まれている時は謙虚かつ客観的に動向と自体を見つめ、辛くとも不都合な真実を認めなければならない。何度負けても絶対に致命的な大負けしない。だが、勝つときは大勝ちを重ねる。

②運の三大条件は「攻め」「挑戦」「楽観主義」
戦わなければ運は落ちる。リスクを取らなければ大きなリターンはありえない。リスクを取るためには攻めの姿勢を保ち続けることが重要。果敢に挑戦する者に“盛運”が訪れる。ただし闇雲に挑戦を続けるだけでは運は巡ってこない。果敢な挑戦の手を緩めず、かつ現実を直視した速やかな撤退を恐れない。まずは思い切って実行してみて、その上で十分に考える「熟慮断行」を心がける。運の女神は常に楽観論者に微笑む。楽観シナリオだけが唯一の正解だったことを歴史が証明している。「楽観論者」であることが勝利と成功への近道である。

③最大のキーワードは「主語の転換」
「主語の転換」とは、相手の立場になって考え、行動すること。原因を解決しようとする側ではなく原因になっている側から発想してみる。我欲と自我を消さないと良い人材は集まってこないし、お客様の支持も得られない。現代の商売において真正直こそが最も実効性の高い、盛運をもたらす現実的手法。「顧客最優先主義」で徹底して買う側に立った発想。「主語の転換」にプラスして自分自身を客観的に認知する「メタ認知」を駆使すること。この二つを同時並行的に使い分けることで、多くの人が気づくことができないピンチとチャンスが両方見えてくる。曖昧さを許容する謙虚さが運を良くする秘伝のロジック。

③集団運という弾み車
経営者とビジネスパーソンにとって必要なのは中長期にわたって勝ち続ける「集団運」。本来の実力を遥かに上回るようなミラクルパワーが「集団運」の正体。集団運を身につけるカギは現場の徹底した「権限委譲」。権限委譲の本質は狭くて深い。経営者が自己抑制的にならないと、組織の運は良くならないし中小企業から大企業への脱皮は難しい。高度経済成長期における日本人は「今日よりも明日、今年よりも来年はもっと良くなる」という夢を希望を共有したことで巨大な「集団運」が発生した。楽観から悲観、あるいは未来を疑った瞬間に運は崩れ落ちていく。

いかがでしょうか?上記以外にも、学びの深い実践的な内容が盛りだくさんで、私がこの20年数多のビジネス書を読んできた中でもトップクラスの良書でした。巻末には、売上二兆円の企業の「集団運」を維持し続けるための企業理念集「源流」も記載されているので、運を味方につけてビジネスも人生も成功させたいという方には、一読をお勧めします。

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