ボイジャーの旅:いま、なぜかとってもボイジャー!
前置き
ボイジャーと言えばスター・トレックのTVシリーズ4作目…、じゃなくて、最初の映画の最後のほうの(ネタバレ)でもなくて、さよならジュピターの主題歌でもなくて……。
と、三連続で全否定してみましたですが、ほんと、こんだけ出てくるぐらいこの時期(に限らないけど)のSFってとにかくボイジャー大好きなんですよね。
なんでかなと調べてみましたら、これがまた面白いのなんのw
たしかに大好きになっても不思議はないです、これは!!
とゆーわけで、コーフンのあまりこの知的好奇心の楽しさをお伝えしようと、打ち上げから43年もたってから簡単な紹介を書いてみることにしました。
ただ、私もまだ全貌をつかみ切れていないほど興味深い情報が山のようにあり、一朝一夕では紹介しきれません。。。すこしづつ不定期に出していければと思います。なので、今回はボイジャー情報その①です。
いつまで続くかわかりませんが、ごゆるりとお付き合いきださいませ。
とにかく、現代のSFファンや科学・宇宙好きでも見る価値は絶対あるですよ! まじで!
まずは入り口
公式サイト
↑こちら( https://voyager.jpl.nasa.gov/ )をご覧ください。
基本、ここにすべての情報が載っています。今後、このページから掘り下げられる情報をいくつかつまんで紹介していきます。
お予算からみたボイジャー
ボイジャー計画はアポロ計画に続いての超巨大プロジェクト。NASAは1977年当時、実に8億6500万ドル(現在の日本円で5500億円)の巨費を投じていました。当然、アメリカ合衆国の国費です。
こんだけお金をかけた国を挙げてのビッグプロジェクトですから、(それだけお金を掛けられる世論的気運もあったのだろうし)宣伝や情報公開もばりばりやってたでしょうから当時の宇宙好き科学好きSF好きはやっぱりボイジャー大好きになっちゃうのかもなーというところです。
情報公開と言えば、NASAやJPLはボイジャー計画の情報を開示する義務があるようで、先ほどのサイトの中を見てると、「え? こんなことまで書いちゃっていいの!?」って詳細情報にまでがんがん掘り下げてつぶさに見れるようになっています。
そのうえ、とても分かりやすくてきれいでかっこいいの。
こういうところのデザインや情報を伝える能力、NASAってほんっとうまいですよねぇ。
日本のやたら細かい字でプレゼン用のパワポを作るお役人さんたちもこの姿勢を見習ってぜひ頑張ってほしいところです。
まあ、だまされたと思ってこのサイト見てあげてくださいよ。マジすごいから。
公式サイトを見てみよう
トップページからしておしゃれですねえ。大きな背景はその時のトップ5ニュースが表示されています( 今年に入ってからもう4つもニュースが更新されているってのも何気に凄いですね。それぞれ見てみても興味深い発見やニュースがあるので掘ってみるとおもしろいですよー)
リアルタイム情報
上の赤枠のところはボイジャー1号&2号のリアルタイムな情報です。今地球と太陽からどれだけ離れているのか、miはマイル、AUは天文単位(地球と太陽の間の距離、約1億5000万km)下にあるIMP/METってところでkm表記にも切り替えられます。リアルタイムなのでみるみるうちにすんごい離れていってるのがわかります。
ONE-WAY LIGHT TIMEはそのまんま、光が到達する時間です。この記事を書いている時点で、ボイジャー1号までは光の速さで20時間49分56秒、ボイジャー2号までは17時間14分02秒もかかることがわかります。太陽の光が地球まで到達するのに8分19秒ですから、いかに、どんだけ離れているかわかりますね。
何で別のコースを飛んでるの?
当初の予定ではボイジャー1号と2号は1日違いで打ち上げられ、ペアで観測しつつ太陽系をVoyager(航海)するはずでしたが、1号は打ち上げ直前にシステムトラブルが発見され、16日延期されて打ち上げられました。
※2号は1977年8月20日に打ち上げられました。1号は元の予定ではその前日でしたが、実際に1号が打ち上げられたのは同年9月5日。そう、43年前の今日です!
それなのに、なぜ1号がいま先行しているのでしょう?
それは、もともとの予定の1977年8月20日という日付に理由があります。
1982年、太陽系は前代未聞の「惑星直列」というやつを迎えると予測されていました。
好き勝手(じゃないよw)に回っている惑星たちがタイミングよく一列に並ぶという絶好の機会です。
この時に間に合うよううまく打ち上げていれば、惑星の重力を利用してのスイングバイ航法(いつか解説します…かも?)を使って効率よく外惑星をめぐる旅ができるというわけ。
その決定的にベストなタイミングが1977年8月19日と20日。それを逃すと次に惑星が直列するのはなんと175年後の計算。
仕方なく2号だけ間に合うように打ち上げ、1号はメンテナンスした後に打ち上げることになったのですが、その16日の遅れは致命的で、2号のように外惑星の多くを観測できず、結果的に天王星、海王星の観測を1号は諦めて早々と太陽系を離脱するコースをとったのでした。
1号と2号は今どこに?
その具体的な位置が分かるのはココ
かっちょよい太陽系図と、ボイジャーの位置が表示されて、それもぐりんぐりん動かせて見れちゃうのでぜひ全画面で見てみて下さい。
太陽やその他の惑星、アステロイドやほかの探査機等もクリックすると3Dで詳細データが見れますし、めちゃくちゃよくできています。
ボイジャーだけでなくパイオニア10号とかも見れます。ちゃんとどれもパラボラアンテナが地球のほう向いているのがニクイ。
左下の[COMPARE SIZE]ってところをクリックすると、いろいろなオブジェクトとボイジャーとの大きさの差も見れて面白いです。
↑探査機仲間のJunoさんとの大きさ比較
↑お母さん(?)サイエンティストさんとの大きさ比較
↑なぜかスクールバスとの大きさ比較。
その他、なぜかスタジアムとの比較とか、いろいろ面白い遊びが入っていますw
身近にあるものと比べて大きさを理解してもらおうというやつでしょうか。
こういう(学習的な効果はありそうですけどw)へんなところが凝っているのも良いかんじです。
ほかにもめっちゃ面白いページたくさんありますので、いろいろつついてみてください。
次回はこれまた深ーいディープスペースとの通信関係を紹介してみようとおもいます。しばらくまっててね♪
おまけ
↑ギャラリーにある1970年代テイストのポスターがめちゃくちゃカッコいい!!大判で刷って壁に貼りたいわw
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つづきはこちらー