ボイジャーの旅:電波通信編① ターゲットは225億kmの彼方!!
のつづきでーす。
22,485,125,845 km、今(2020/09/05:12:00:00JST)、ボイジャー1号と地球との間の距離です。およそ150AU、地球と太陽との距離の150倍!
文句なく人類が作りだしたモノで最も遠くまで旅をしていて、最もスピードを出しているヤツです。すごいですねぇ。
そっただ(訛る)遠いヤツと通信ってどうやっているんでしょう。今だ通信は途絶せずに連絡取り合えているようです。(光ですら片道20時間50分かかるので、すぐ返事をくれたとしてもお返事をもらうのにはほぼ2日かかっちゃうのですが)
DSN(Deep Space Network)をウォッチしよう
DSN(Deep Space Network)ってもう名前がカッコいいですねえ。深宇宙専用のテレビ局みたい(違う)
↑こちらから、これまたリアルタイムでボイジャーとの通信を見れちゃいます。
↑どん。こんなかんじ。
リアルタイムで電波の受信・送信の様子が見れます。
地球をおよそ120度ごとに3等分した地域それぞれに巨大なパラボラアンテナがあり、地球の自転に合わせて連携して(地球がどこを向いていても宇宙の1点にアンテナをむけられる)、ボイジャーはもちろん、各種の探査機や宇宙船と通信できるようになっているわけです。
↑スペインのマドリード、カルフォルニアのゴールドストーン、オーストラリアのキャンベラにアンテナサイトがあります。
よーくみているとマーズ・エクスプローラーと通信していたり、ルナー・リコネサンス・オービターと通信していたり、ハヤブサさんと通信していたりしてわくわくできます。さらに、その通信状態までウォッチできちゃう。
↑ちょうど、ゴールドストーンのDSS 14アンテナがVGR1(ボイジャー1号)と通信しています。
ボイジャー1までの距離、光が往復できる時間
アンテナ(DSS 14)の向き、風速
DOWN SIGNAL(受信)、通信速度、周波数、電波強度
などがばっちり見れちゃいます。
驚きポイントはいくつもありますね。
159 b/sec って、普通に考えたら超低速(これ、Byteじゃなくてbitですよね。つまり、1秒間に159コの"0"か”1”のデータが流せる、ということ)なのですが、状況を考えると、え? なんでこんなに高速なの!? って逆に驚けます。
受信強度がマイナス155.99dBm、つまり、2.52x10のマイナス22乗kW ですよ!!
10のマイナス22乗、つまり小数点以下に0が22個ならぶってことです。
0.000000000000000000252 ワット !! (元はkWなので0を3つ減らしてあります。バック・トゥ・ザ・フューチャーのドクと逆の方向で驚きのワット数ですw)
そそそそんなのぜったいノイズに埋もれちゃうでしょ! どうやってデータとして受け取ってるの!?
このあたりに43年前から続く電波通信の極意がめちゃくちゃ仕込んであって掘れば掘るほどくらくらしてくるのですが、長くなるのでここからはまた次号ってことで!
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つづきかきましたー
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