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元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜㉞

「分かった……俺は……俺は……お前を助ける……約束する……
俺は……お前が死んでしまっても……決して諦めたりしない……!?」
「うん、それで良いんだ……後はよろしく頼むよ……」
と言う言葉と共に彼女は消えた。
その後俺達はすぐにこの場から逃げ出したのだがしかし、
逃げた先の道中にて魔物に遭遇してしまった。
だが何とか切り抜けたものの、その時の俺達は疲労困ぱいしていたので仕方なくその場で休息を取るのであった。
そしてその休憩中にエルミアと色々と話をしていたわけだが……その途中でこんな会話が行われたのであった。
「ねぇ……私さぁ……夢見てるみたいなんだよね…… 今こうして一緒に居る相手と
一緒に過ごすのはこれが最期になってしまうかもなんて思うくらいの。
大好きな人と過ごせる時間を過ごすことができる。そんな幸せに浸れるんだよね」
と呟いているのを聞いて、それに対して俺は思わず聞いてしまったのだよ。それはこんな感じの話だ。
「エルミアよ。それはどういうことなんだよ」
それに対してエルミアは寂しそうな表情をしながら答えるのだった。
その返答を聞いた時の衝撃は忘れないだろうな。
だってこんな感じのことを言ってしまった訳だからね。
(エルミアは泣き出してしまったのだよ……! 何故こんなことを俺に言ってしまっているのだ?)と。
「俺と別れてしまうとでも言うのか?」
俺は、悲しさを抑えきれずに大声で叫んでしまったのだよ。
そんな俺に対してエルミアが抱きついて来て、その胸に俺の顔を抱きしめて来るのであった……。
そうして暫く時間が過ぎ去った。
そのお陰もありエルミアは次第に落ち着いていくと……。
「ねぇ。聞いて欲しいことがあるんだけどさぁ……」
と俺に向かって話しかけてきた。
「ん? なんだ? 何でも聞いてあげるぞ……」
そう俺は返す。
「その……。今まではね、ずっと私の片想いのままで終わっちゃうだろうなーと思っていたのだけどね。
今日初めて二人で過ごすことができてね。凄く嬉しかったんですよね。
だけどね……これから先に待っていることを考えただけでもね。
正直不安なのですよ……。
このままの状態が続いていれば幸せな時間は続くのかも知れないのは分かってはいますけれど。
もしも仮にこの先があるとするならばきっと辛いことも待っていてそれでも乗り越えられると信じていますが。
やっぱり……怖いなぁって思ってしまうのですよ……」
と言った直後にエルミアにキスをされた俺なんだよ!
それも何度もね! 俺もそれに応えながら二人でしばらく
イチャイチャとしていたんだよ……お互いに疲れ果てるまで!
「俺達二人は永遠に共に生きるって誓うって言う誓いをしても良いんじゃないのか?」
そう聞くと……。それにたいして彼女は恥ずかしがるように言う。
それがとても可愛かったね……。だからつい調子に乗った結果があれになるんだけどね……。
だってね……。俺がエルミアに対してね?
俺達は離れないようにする為の手段として結婚指輪を渡したって言う流れになったってだけの話しだからね……。
ちなみにこれはね……。婚約ってことになるんだけど……。
それにしてもまさかとは思ったがここまで俺達は上手くいったことに驚きつつも……。
これはこれで良かろうと納得するしかなかった訳だし……。
まあこういう経緯があったりしたわけだからね……。
お互いの事を理解し合った後でね?
115.
「じゃあそろそろ行こうか、まずはその辺にある服で適当に着替えようか!」
そう言った俺に対し、エルミアはとても嫌がっていたのだけど俺が強引に着させるという形になる。
「あ……その……似合うか……な……? はっ!? そ……そうじゃないっ! えっと……そのっ……!」
と言ってきたから俺は笑顔でこう返そうと思ったんだよ!
勿論答えはこれだけだ!
「大丈夫! 超かわいい! めちゃくちゃ可愛い!」
と言ってから俺とエルミアは手を繋ぐ。
そしてそのまま町に向かう為に村から出て、街道まで出て行った俺達は、道沿いに進む。
俺が周囲を見回しながら警戒していると突然何かの気配を感じる。
なので俺は剣を構えるとそのまま周囲を睨み付ける様にして見つめる。
すると……。遠くの方角で誰かがいる事に気がつくとそのままじっと見続けていた。
どうやら向こうも同じだったようだ……。そして、相手が誰なのかを確認してみて愕然としてしまう事になった。
俺達の目の前に現れた人物は、以前倒した筈の女だったのだ……。
(俺は急いで身構えていつでも動ける準備を整えた)
そして彼女は口を開いてこちらへと話し始めると同時だったと思う……。
そう、何かが起きたんだ……。いや起きたというのは正確ではないかもしれなかった……。
何しろ気づいた時には俺は地面に倒れていたからである……。
一体いつの間に倒されたのかが全く分からずに……。そして彼女は一言、俺に向けてこういった……。
「……お前が勇者か? だとしたら面白いな。私が倒すのはお前ではなく別の男だ…… 邪魔をしたな……。
では……また会おうではないか……。」
そう言われた後にエルミアが彼女へ攻撃をしようとする素振りを見せた瞬間に、
エルミアの体は吹っ飛んでしまい気絶させられてしまっていたのである……。そう、奴の手によって……。
俺は慌てて起き上がりエルミアの事を助けようとしたのだったが時すでに遅しであり……奴は
姿を消してどこかに行ってしまうのを見届けることしかできなかった。
悔しさと情けなさを感じつつ、エルミアに回復魔法をかけるのだった。
そしてそのまま街に戻ることにした……そして…… 宿に戻ったところで、
部屋に入って直ぐにエルミアが目覚めてくれた。
116.
良かったと安堵する俺であったのであるが、そんな事があってのが、
今日の出来事でした……めでたくなしめでたくないような微妙な心境であるのだった……が、
とりあえず俺はエルミアに服を着替えてから食事に誘うとそこで色々な話をすることになった。
俺達が泊っている宿屋で食べている間に起こった出来事を話し合っていくうちに……、
俺がふとした拍子に思い出したことをエルミアに伝えようとしたところ、
それを察してくれたようで俺は感謝を伝えると同時にこう話すのであった……。
するとエルミアはそれを肯定するようにこう返してくるのであった。俺には彼女がいる。
エルミアが俺にとって最高の彼女であることを再確認できた。
そんな事がありながらも、
「そうだ……エルミアが目を覚ましたって事で一つお願い事があるけどいいかな」
といった具合にエルミアに伝えた所。
それなら良いよと言われ承諾を得ることができた。
早速エルミアの部屋に向かった際に……部屋の前で俺を見て微笑んでくれたり
してくれるものだから嬉しい気持ちになり……それから中に入ると
エルミアの匂いに包まれるような感じがしてくる……!
部屋に入ってからも少しの間会話を楽しんだ俺であったがそれから少ししてから
エルミアにとあるお願いをするのであった……!
その願いというのが……エルミアの胸元を俺の顔の近くに持ってきて欲しいというものだった。
そのせいか……エルミアには不思議がられてしまったが仕方がないことである。
「エルミアのその大きく膨らんできている綺麗な乳房がどうしても間近に見たかったんだよね。ダメかい……?」
と言うとエルミアはそれに応えて俺を自分の方に向かせて、乳房を見せる形で近寄ってくれたので、
まじマジと堪能させてもらうのであった。
エルミアが恥ずかしがったり照れたりと反応するのを見るのが好きになってしまった俺は
その行為を続けていったのだが、エルミアの可愛い仕草を見続けて興奮が抑えられなくなった俺は
ついにエルミアの顔に俺の唇を当てて舌を入れていく……その度にエルミアが可愛い声を
上げてくれるから更に俺の欲が激しくなっていく……!
その行為を続けること30分位経つだろうか……。
「ねぇ……もう良いんじゃないかなって思うんだけどさぁ……。ちょっとこればかりは無理かなぁ……。
って思うんだけども……」
と言い出したエルミアを見たのがきっかけでエルミアから解放される。
エルミアもエルミアである。こんな事をお願いをされてしまった。
そんなこんなのやり取りをしていたのだ。そうした後でエルミアは眠そうな顔になっていたのである。
そんな時に……ふと思い付いたことがあった。俺は眠っているエルミアを抱きかかえると風呂に入るために
一緒に浴場へと向かうのであった。そして寝たままの状態で一緒に湯船に浸かるのである……。
エルミアの体が温まって来た頃合いになって……目が開いたのはエルミア自身びっくりしていたみたいだけども……。
「ちょ!? ……え!? ここ……どこ? ……あっ……。……ああ……。
貴方と入ったんだ……うわ……。
私って結構大胆……。ううん……。そんなことは今は置いておくとして、お、重く無かった?
私重たいよ……」
と言われた。
それに対して
「そんなこと無いよ? 寧ろ軽すぎて驚くほどだし。それよりも……もう少し浸かっているといいよ」
「分かった……。ありがとう……」
と礼を述べて再びゆっくりとお風呂に入り直していたのだよ……。
お陰で……エルミアの全身が見えるようになったのだが……本当に美しいのだからね……。
肌の美しさが引き立っているというのか……そんな感じがして堪らない。
「私って体とかが汚れやすい体質らしいからあまり長々と入ることが出来ないんだよね……」
と言っていたのを聞いて俺はエルミアを洗ってあげようと提案し一緒に入浴し直すことになる。
俺は優しく泡立てて丁寧にエルミアの体を洗い流していくと……エルミアがこんな感じで言い出してきた。
「ねえ……? あの時はごめんね……。
酷いこと言ってしまっ……て。謝らせて……くれない? ……許してくれますか?」
という言葉を聞き終えた直後に、俺が抱き締めたくなる感情が溢れてきて抱き付いてしまっていた!
「勿論だよ……!! 俺が悪かったんだよ? それに俺だってね……?
同じくらいに傷つけてきたんだよ? だからお互い様だ……! 俺の方こそごめんね……!」
と言って謝罪し合ったあとで再び仲を深めることになった……。
そしてその後は再びベッドの上で愛を深め合っていた訳だがその時にも
お互いにお互いを求めるようにして抱きつき続けたまま朝を迎えた……。
俺達は今、幸せだ! そう感じられた。

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一ノ瀬 彩音
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