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二人の距離感、そして、幸せ

あの頃、私は貴方にすがりつくしかなかった
でも今は違うのよ
私には歌があるから
だからもう大丈夫なの
心配しないでね
ねぇ、聞いてる?
貴方がくれたこの声は
今もまだ消えずに響いていますか
貴方を想って歌うと
胸の奥が熱くなるのです
どうか届いてますように……
そう願うばかりです
あの頃のように上手くいかないけど
それでもいいかな
いつかまた会えるその日まで
もう少しだけ待っていてください
いつだって貴方を見てたんだ
ずっと前から気付いてなかったでしょう
私は貴方の事なら何でも知ってるんだよ
どんな事があったのかも何を思っているかも全部わかってしまうくらい見てたんだよ
私の知らない誰かの話をする時の笑顔が好きだったよ
それなのに今じゃその顔を見るたびに泣きそうになるんだ何でなんだろう
私が望んでたのはこんなはずじゃないのにどうしてこうなったのかなぁどうすればよかったのかなぁわからないよ
だけどこれだけは言えるんだ今でもまだ好きだよってことなんだ本当は言いたくなんてないんだけどさ
これは伝えなくちゃいけない気がしたんだこれで終わりにするから最後に言わせてよ
好きだったよ
あの時言えなかった言葉はきっと届かないまま消えてくけどそれでいいの
もう戻れないし戻りたくない後悔してても仕方がないよね
そうだよこれからは自分の為に生きよう今までごめんなさい
そしてありがとうさよなら
あなたが好きです
いつも通りの朝を迎え今日もまた仕事に向かうため満員電車に乗り込む
毎朝の光景見飽きてる風景毎日同じ繰り返しの中で私は生きている
そんな日々を過ごしている私にも夢はある誰にも負けないものを持っている
ただそれを口に出す事が出来ない臆病者
このまま何も出来ず終わるわけには行かない何かを変えなければ
変わらなければいけないの分かっているけれど踏み出せない
一歩ずつ確実に進んでいるつもりでいても結局は何も変わってはいない
変わらない現状維持のまま時間だけが過ぎていく
焦りと不安に押し潰されそうな時にふと思い出した貴方の言葉
一つ一つ思い出していく貴方の真っ直ぐ前を見つめていた瞳に憧れを抱いた
いつか自分もあんな風になりたいと思った憧れという感情を知った瞬間(とき)
初めて自分が変わりたいと思うようになった
諦めずに立ち向かう姿はとても輝いていた
その姿に惹かれていったいつしか自分の中にある理想の姿を重ね見ていた
貴方のような人になりたかった
それだけの為に頑張ってきたつもりそれが今では自分の生きる意味になっている
今の自分に出来る事を精一杯やろう
少しずつ前に進んで行こう明日への希望を持って頑張れば必ず道は開けてくる
信じていれば良い事があるはずだと信じていましょう
辛い時はいつでも頼ってくれればいい
私は貴方を信じているよと言ってくれました
嬉しかったとても勇気づけられ元気が出たんです
本当に感謝しています
心の底から思っています
誰よりも一番大切な存在になっていました
貴方がいたおかげでここまで来れたと思います
いつまでも変わらずにいたかったもっと側に居たいと強く思い始めていました
これが恋だと気づいた時には遅かった
全て終わってしまいました
二人で過ごした時間はかけがいのないものでしたが二度と戻る事はありません
失ってしまったものは大きかった
しかしそれを悔やんではならない新しい出会いを大切にしよう
忘れる事はできない
忘れられないだろうだからこそ心に刻み込み生きていこう
辛くて苦しくて涙止まらなくても乗り越えられる
その時が来るまで待ち続けようと決めたから
もう泣いたりなんかしないと誓ったあの日から
月日が流れ季節が変わる頃やっと少し立ち直れるようになってきていて
久しぶりに街に出てみたり友達に会いに行ったり一人で出かけたりするようになっていた
そんなある日偶然見つけた懐かしい
その声を聞いた途端立ち止まり動けなくなった呼吸する事すらできなくなって
その場に立ち尽くしていた頭の中に浮かび上がる記憶の中の面影そのままそこに立っていたの
会いたくもなかった相手との再会だったが向こうは何一つ変わっていないように見えただが
それはこちらも同じ事でお互い様だろと開き直っていたのだが心のどこか奥の方ではまだ引き摺ったままだったらしい
まさか再び会う事になるとは予想していなかった出来事
突然の出来事頭の中では理解していてもその現実を受け入れるだけの余裕がまだ無かったみたいです
お互いにぎこちなさを残しながら話を進めていくうちに徐々に昔と同じように打ち解けていき
笑い合う事ができるようになっていった
何故なのか分からないが自然体になれたというべきか気持ち的にも楽になったような感じがあって
心地よくなっていた会話の途中急に連絡先を交換しないかと言われた予想外の展開ではあったが
断る理由も無くむしろこちらとしては好都合だったので交換する事になった
それからというもの頻繁に連絡を取り合い遊ぶようになり休日になると二人で出掛ける事も
増えていったある日を境に距離感が変わった様な感覚を覚え始めた
二人の関係を表すならば恋人と呼べるものだったかもしれない
はっきりと口に出して言った訳ではなかった
何と無く察している事もあった互いに好意を寄せ合っていると感じながらも
特に気にせず過ごしてきたがある時決定的な事件が起こってしまった
原因ははっきりしていないがその辺にあったのではないかと思っている
もし仮に原因となるものがあったとするならば多かれ少なれどどちらが悪いとかそういう問題ではない
問題はその後の対応の仕方にあるのではないかと思う
つまりどういうことだと言うとそのまんまの意味である
もしも二人が付き合っていたとしたならばその時点で二人は別れるべきであった
結婚を前提にお付き合いをしていたから
互いの両親とも仲良くなり将来の話までしていたという事もありどちらか一方だけで
勝手に進めるのではなく双方合意の上で決めなければならない事項
そんな私達は教会で挙式を挙げて結婚し
子宝にも恵まれて本当に幸せな日々を過ごしているの
本当に幸せをありがとうございます

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一ノ瀬 彩音
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