父と彼女と私〜遭遇してしまう〜
稀有な体験と少し違うが忘れられない経験した事を思い出したので
書き止めて置きたくなった
またまた昔話だが
高校生だったある日の出来事
10代の頃は好きに遊びまわっていた
今思えば本当に自由奔放な楽しい時代を過ごした
街へ出かけ、お茶したり映画を観たり
ショッピングなど
そう、そんなある日
地下街の人混みはいつもと変わらず
賑わっていた
行き交う人々は逆らわずに左右に分かれて流れに乗り移動する
ふと反対側の遠くから歩いてくる人を見て驚いた
なんと父が人混みの中に居た
ただ父と遭遇したのなら普通によくある話だが
父の横には女性が居た
あっこれはやばい😅
直感的に彼女は父と付き合ってる人だと認識した
つまり父と愛人が肩を並べ楽しそうにこちらに向かって歩いてくる
しかし私の隣も彼が居る
どうなんだろうこの情景は?
一瞬、時間が止まる瞬間に襲われて
後ろを向いて歩く事も逃げ出す事も出来ずに流れに身を任せていた
長い長い時間が過ぎた感覚も終わり
何事もなく通り過ぎた私達
10代の私には何とも言えないショッキングな出来事だった
出来ることなら会いたくなかった
神様はどうしてこんな目に合わせるのか?
こちらも彼とデート中だからお互いさまなんだけど
忘れられない瞬間だった
この話は家族には出来なかった
心に秘めておいた
それからも父と彼女と私は微妙な関係を続けていかなければならなかった
昭和一桁生まれの父は
若い頃からよくモテていたらしく
母と結婚してからも浮気癖が治らずいつも女性の影があった
私が幼い頃、父はほとんど家に居なかった記憶がある
土日は愛人宅へ行くのが当たり前の日々を65歳まで続けた父
家族公認とまではいかないけど、強行に突き進むので母も娘も諦めていたし親戚のような付き合いもしていた
そんな普通ではない家庭環境の中で育ったけれど
私は父が好きだった
趣味も多く物知りで明るく優しい父
たまに帰ってくると家族団欒になる
母は沢山の葛藤があったし苦労の連続だっただろう
各家庭事情はあるけれど
夫婦のカタチは様々だ
令和の時代にはこんな話はレアな感覚なんだろうと思う