カリスマ指導者になる方法【宗教の起源㉓第九章②】
こんにちは、らるです。
昨日は、『宗教の起源』第九章から
「すべての宗教はカリスマ指導者による
カルトから始まる」
という話をしました。
今日は、「カリスマ指導者」という点に
フォーカスしてお話していきます。
カリスマ指導者誕生の条件
そもそも、不思議に思いませんでしょうか?
「なぜ人は、カルトのカリスマ指導者に
ついていってしまうのか?」
これは実は、順序が逆で
信奉者がいるから、カリスマ指導者になる
と言えるんです。
とはいっても、誰でもいいわけではなく
カリスマ指導者本人にも
必要な特徴はあります。
その特徴は2つあって
1つ目は、
宗教、政治、スポーツ、軍事、肉体的魅力などで
『自分には特別な能力、使命がある』と
確信していること
ここでのポイントは、
本当に特別なのか…ではなくて
本人が特別だと確信していること、です。
「そんな確信、普通は持てないでしょ」
…と思った方、それは正解です。
実は、特別な使命があるという信念は
激しい精神的動揺と結びついています。
普通に生きていたら、なかなか
得られない者なんです。
例えば、イエス・キリストは
荒野で悪魔の誘惑を受け
それを耐え抜く…という経験をしたあとで
布教を開始しました。
天理教の中山みき氏は
子供を亡くし、
家が傾きかけてしまったとき
月日と呼ばれる神が乗り移る体験を
したのだといいます。
かなり強烈なピンチに
陥らないと、カリスマ指導者に
なれるような確信は
得られないというわけです。
そして、2つ目の条件は
その確信を自信をもって
他者に提示できること
です。
いくら確信があっても
それを周りに発信していなければ
カリスマ指導者にはなりえません。
最初の「信奉者がカリスマをつくる」
という話も合わせてまとめると
(強烈なピンチに陥る)
⇒特別な能力・使命を確信する
⇒その確信を他者に伝える
⇒信奉者がついてくる
⇒カリスマ指導者の誕生
というわけです。
信奉者側のメリットは?
カリスマ指導者が生まれる条件は
わかりました。
ですが、それを信じる方には
どんなメリットがあるのでしょうか?
これは、一言で言えば
帰属意識が得られる
ということです。
カリスマ指導者に触れて
自分自身もその確信についていく…
価値を疑わずについていくことで
心理的な支えが得られます。
この支えは、人生で重大な危機に瀕した
人にとっては、大変魅力的です。
儀式によって脳内ホルモンの
エンドルフィンが出て、絆を深める働きが
強まっていく…という話は
以前にとりあげましたが
これは、大変心地よく
「暖かい腕につつまれている」ような
感情さえ呼び起こすといいます。
こういった感覚が得られ
絆の深い仲間もできるのなら
信奉者になるメリットもある
…と言えるのではないでしょうか・
今日の話は
カリスマ指導者になるには
深い確信が必要だ
ということでした。
お金もうけしたいから
なんとなく教祖になりたい
…みたいな軽い気持ちでは難しい
ということでもあるでしょう。
カリスマになるかどうかは
ともかくとして
「深い確信」というのは
私も持ってみたいなぁ…と
思ったりもしました。
あまり視野が狭くなるのは
いただけませんが、
人生を迷いなく力強く進んで行けそうで
何となくカッコよさそうだから
…というミーハーな理由ではありますが。