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クラスのうち5人は「知的障害」!?【ケーキの切れない非行少年たち】

こんにちは
「こんな子も居るんだ!?」と
日々驚いている採用担当、らるです。

同じ集団でばかり生きていると
すっかり忘れがちになってしまいますが
世の中にはいろいろな人がいます。

中には
「自分自身の常識では
 考えられないような人」

沢山いるわけです。

良い方の驚きなら、
特に問題は無いのですが

時には

「なんでこんなこともできないの!?」

と思ってしまうような人も
居ると思います。

そういう場合
ついつい「憤り」を感じて
しまうこともあるかもしれませんが

実はそれは、
本人がサボっているからではなく
仕方ないケース
というのも存在しているんです。

しかもそれは、
それほど珍しい話ではない

ということを今日はお話していきます。


クラスのうち5人は「知的障害」!?

 現在、一般に流通している「知的障害はIQが70未満」という定義は、実は1970年代以降のものです。1950年代の一時期、「知的障害はIQ85未満とする」とされたことがありました。IQ70~84は、現在では「境界知能」と言われている範囲にあたります。
 (中略)
 時代によって知的障害の定義が変わったとしても、事実が変わるわけではないことを。IQ70~84の子どもたち、つまり現在でいう境界知能の子どもたちは、依然として存在しているのです。彼らは知的障害者と同じくしんどさを感じていて、支援を必要としているかもしれません。では、これらの子どもたちはどのくらいいるのでしょうか。知能分布から算定すると、およそ14%いることになります。つまり、現在の標準的な1クラス35名のうち、約5人いることになります。クラスで下から5人程度は、かつての定義なら知的障害に相当していた可能性もあったのです。

宮口幸治. ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書) (Kindle の位置No.917). 新潮社. Kindle 版.

かつての定義で言えば
クラスが35人いれば、5人は
「知的障害」のレベルにある

と言うんです。
(現在は「境界性知能」と扱われれている)


「障害」として扱うというと
差別的な、悪いことのように感じてしまう面も
あるかもしれませんが

「できないことを、できる」と
扱われる方が、本人にとっては
残酷で、シンドイ思いをする
ことも
大いにあると思います。


いずれにせよ、私たちの生きる社会には
「本当は支援が必要かもしれない」人が
数多く居るということです。


確かに、私自身の小中学生時代を
思い出してみると

・文章をひらがなですら書けない子
・何度注意されても授業中に暴れ出す子
・何度注意されても遅刻が治らない子

…などなど、当時の私からすれば
なぜ、それができないのかわからない
ような子がそれなりの数居ました。

おそらく、「境界性知能」の子だったのでしょう。

そういう子の中には
数年経って成長したら
「盗みで捕まった」
…という子も居ました。

まさに、今回引用した本のタイトル通りの
「非行少年」になっていたんです。


もちろん、本人がやったことが
悪いから捕まってしまったのですが

「できないことを、できる」として
学校でやらせ続けたことも
一つの要因だったんじゃないか

と、今は思っています。

もっと、必要な助けがあったのではないか、と。


まとめ

昔の基準だと
クラスに5人は「知的障害」レベル

「誰もがあたりまえにできる」と
自分で思い込んでいることでも

「そうではない」ケースがあることを
忘れないようにしよう

「なんでこんなこともできないの?」などと
憤ることの無いように
しよう



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