最強の煽動者 調査兵団団長エルヴィン・スミス 『進撃の巨人』より
こんにちは、らるです。
私が今まで見てきた中で
最も印象に残る『煽動者』って
誰だっただろう…
そう、思いを巡らせたとき
一番に出てきたがのが
『進撃の巨人』の
調査兵団団長エルヴィン・スミスでした。
彼の煽動者としての
真骨頂が現れたのは、
アニメ『進撃の巨人』シーズン3
16~17話のこのシーンです。
この煽動は、ある種究極のものです。
最も本能的に避けるはずのもの=『死』に
煽動していくものだからです。
全員が『死』を確信した上で、
それでもなお特攻作戦に全力を賭けます。
エルヴィン自身さえ
特攻の初期段階でやられてしまいます。
それでも、残った兵士たちは
最後の一人になるまで
この特攻を完遂するのです。
…
群衆心理の観点から見ると
エルヴィンの演説は
効果的な『煽動』の要件を
満たしています。
兵士たちの動揺を鎮めるほどの
『威厳』を活かし
岩に当たって死んでも
幸せに生きても
最後に死ぬのは同じ…という
『誇張した論理』を
『断言』して信じさせ
これまでの調査兵団達の
ことを挙げて
「この死には意味がある」と
良い、誇り高い『イメージ』を
群衆に抱かせていますします。
そして、自分自身が
先頭に立ち、吠え、駆けることで
後続の兵士たちに、
その強い気持ちを『感染』させています。
その結果、兵士たちは扇動され
エルヴィン自身が脱落した後も
最後まで戦い続けた…というわけです。
自ら自身の命をかけた
見事な煽動でした。
…
そして、エルヴィンが本当に凄いのは
この『煽動』を
自分の本心とは関係なく行っていることです。
この演説の前のシーンで
エルヴィンは、リヴァイに対して
本当は今スグにでも「地下室」に行って
子供の頃からずっと確かめたかった真実を
知りたい…
と、本当の思いを吐露しています。
結局は過去の兵士たちへの想いと
リヴァイの決断から
エルヴィンは、この「最後の煽動」を
行うことになるわけです。
幼少の頃からの夢を捨て
自分の命を投げ出すことが
前提になってもなお
最高の『威厳』をもって
煽動を行えるエルヴィンは
人間離れした…
まさしく悪魔的な
煽動者だったと言えるでしょう。
今日のまとめ
エルヴィンの演説は
『威厳』『誇張』『断言』『感染』を
生かした見事な『煽動』だった。
本心と離れたことで
『煽動』を行うならば
人間離れした悪魔的な精神が必要
…
最後まで読んでいただき
ありがとうございました!
進撃の巨人には
自分の生き方を考えるきっかけに
なるようなシーンが沢山あって
面白いなぁ、って思います。
明日も更新するので
また見てくださいね!