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日本のナショナリズムを後押しした3つの要因

昔の本は難しいなぁ…と
思いながら眺めています。
らるです。

今日は、こちらの本を
とりあげます。

なんだか、難しそうな本ですよね。

実際、難しいと思います。


この本のタイトルになっている
「想像の共同体」というのは
どういうことかというと

『国民はイメージとして心の中に想像されたものである』
ということです。

「え? 国民が、イメージ…??
 私は普通にイメージとか関係なく
 日本人なんだけど…」

…と、思いますよね。

ただ、ここで、ちょっと考えてみて
欲しいのですが

日本人のあなたは
他の、全く見ず知らずの日本人に対しても
「同じ”日本人”」として
ある種の仲間意識を持っていませんか?

それって、よく考えてみると
不思議なことではないでしょうか?

普段接する人たちに
仲間意識を持つならともかく
遠くに住んでいて
見たことも聞いたこともないのに

ただ、
「日本人だから」というだけで
ちょっとした仲間意識

持ってしまう…

これが「想像の共同体」ということです。


どのようにして、この「国民」の意識が
生まれるようになったのか

この本を読むとそれがわかるというわけです。


日本の場合

この本の中には、
日本についての記述も出てきます。

日本では、明治時代に
「意図的に」ナショナリズムが
形作られたいきました。

(公定ナショナリズム)

廃藩置県をして、中央集権にしたり
武士階級がなくなったり
農民は藩から搾取されなくなったり
(国や地主に取られる)
…と色々変えていったのですが
これが上手くいったのは

偶然の3要素による と
本書の著者は言っています。

一つ目民族文化同一性です。
よくわからない言葉ですが
ようは、「会話」はできなくても
「文字」の方で日本の人々は
意思疎通ができた

という話です。

これは、方言がきつくて
何を言っているかわからない人でも
日本語で文字を書けば伝わる
…ということをイメージすれば
わかると思います。

二つ目天皇家の古さです
そして、疑う余地なく日本的なものである
ということです。

天皇が日本の象徴…と言われて
違和感を持つ人はいませんよね。

三つ目夷人の侵入です。

要は、外国が脅迫的に侵入してきた時代だった
ということです。

差し迫った状況であったわけですから
日本という国を守る…という計画に
自然と協力的に集結していった
…ということですね。


この三つの要素があったから
日本の公定ナショナリズムは
上手くいったんだ、というわけです。


今となっては、
自分が日本国民だ…ということは
いちいち疑うような話では
なくなってしまっていますが

日本において
この意識が生まれたのは
ほんの150年くらい前の話だった
…なんていうと、
ちょっと驚いてしまいますよね。

そんな驚きを共有したくて
今日はこの話をご紹介しました。

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