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最強のプレゼンター キリスト【儀式論 第11章 世界と儀式】

プレゼンスキル…というと
今、多くの人が欲しいモノですよね。

人に何かを伝え、動いてもらう
自分の望んだものを選んでもらう
…そういったときには
必須のスキルです。

では、歴史上、最もプレゼンテーションに
優れていた人物
とはだれか?

その答えは
「宗教家」だと著者は言います。

ブッダ、キリスト、ムハンマドなど、世界宗教の開祖はいずれもプレゼンテーションの達人であった。

P410

本書ではとくに、キリスト教
スポットをあてて
この最強のプレゼンテーション
説明しています。

実は、ヨーロッパは
土地ごとキリスト教のプレゼンに
使われている
…と言うんです。

ヨーロッパでは、どこに行っても
その土地で最も高い所に
十字架のついたキリスト教の
大寺院
があります。

そして、この大寺院は
豪華な彫刻と絵と宝物
飾られているんです。

キリスト教徒でなくても
感動してしまう
ことは
間違いないでしょう。

一例としてパリのノートルダム寺院では
こんな仕掛けがあるそうです。

天井は薄暗く、昼間でも何も見えない。やがて陽が傾くと、壮大なステンドグラスから射し込む七色の光が、今まで見えなかった天井の奥のほうを照らし出す。すると、そこに神々しい聖母マリアの顔が浮かび上がり、思わず厳粛な気持ちになる。寺院の内部では、信徒たちがうやうやしく礼拝をし、聖職者たちが朗々とした声で説教をしている。聖職者が立っている祭壇の前は最も音響効果の良い場所に設計してあり、『聖書』の言葉が、まるで人間のものでないような韻々とした声で、明晰に聞こえてくる。
 やがてパイプオルガンが鳴り出し、荘厳さが一段と高まったところに聖歌隊によるラテン語のミサ曲の合唱が始まる。この、視覚と音響の相乗効果による美しさ、素晴らしさには、キリスト教徒でなくとも、思わず父なる神に祈りをささげたくなってしまう。

P410

芸術的な仕掛けを使って
キリスト教はプレゼンしてくるんです。

建築、音楽、絵画、彫刻…
すべてを動員して、神のありがたさを
推してくる
…というわけです。

この宣伝力は圧倒的で、著者は

この宣伝力はハリウッドなどはるかに凌ぐ。それどころか、現在の宣伝様式はすべてキリスト教に属するものと言えるだろう。

P411

現在の宣伝様式は
すべてキリスト教に属する

…これはまた強い言い切りですが
その位、キリスト教のプレゼン力は
すごいという事なんでしょう。

このプレゼン力の結果

世界で最も知られている歌は
「きよしこの夜」

最も多く描かれた画像は
「キリスト」

世界最大のベストセラーは
「聖書」

となっているわけです。

実は、あのヒトラーの宣伝も
キリスト教の戦略を利用していると
言われています。

宣伝したい人はキリスト教に学べ!

ということですね。

まとめ

歴史上最も優れたプレゼンターは
宗教家である。

特にキリスト教は
全ての芸術を使った
プレゼンに長けていた

全ての宣伝様式は
キリスト教に属する

と言ってもいいくらいである。

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