【医療英語を勉強したい方向けシリーズ】外国人患者対応のための英語コミュニケーションマニュアル Lesson 3 くすりの説明-外用薬(Attached some useful sentences and explanations)
・初めに
ひきつづき今日もワンポイントを入れながら記載していきたいと思います。
この内容は、以下にもありますのでよければご参考ください。
くすりのしおり
薬局で使える!
外国人患者対応のための英語コミュニケーションマニュアル
PHARMACEUTICAL COMMUNICATION MANUAL
https://www.rad-ar.or.jp/siori/pcmanual/
4.外用薬
種類
● 軟膏
Ointment
● クリーム
Cream
● ゲル
Gel
● 液
Solution
(ワンポイントアドバイス)
化学だと溶液をsolutionと出てくると思いますが、一般の方だと解決と訳される方もおおいのでなかなかすんなり出にくいかなと思います。
他にも上記の単語は、一般単語なので覚えておいた方がいいかもしれませんね。
ひょっとしたら手書き処方箋でも書かれてくることがあるので目にしたことがあれば幸いです。
塗り方
● 1日数回塗布。
Apply several times a day.
(ワンポイントアドバイス)
目薬、シップ、軟膏類などは実はapplyを使うのが一般的のようです。
もちろん、日本人の使うという単語はuseがまずでてくるかと思います。
applyを使えれば使えたに越したことはないので、この機会に覚えましょう。
applyは適応するとか申請するとかに使います。
● 1日◯回、適量を患部に塗布。
Apply a suitable amount of the medicine to the affected areas, up to ◯ times a day.
(ワンポイントアドバイス)
suitableは適切なという意味になるので、難しいですが覚えましょう。
ステロイドの人差指の第一関節までの量で手のひらのエリアを塗るみたいないい方も時には必要ですが手のひらって英語で言えますか?
palmという単語を使います。
● 少量をとって、十分に塗りこんでください。
Rub a small amount thoroughly into the skin.
(ワンポイントアドバイス)
thoroughlyの意味を言えますか?徹底的にという意味なので十分にという意訳になります。
● 患部に使ってください。
Apply to the affected area. (rash/burn/wound)
● 塗ってください。
Apply.
● 右側
Right side
● 左側
Left side
● 両側
Both sides
注意
● 光、湿気を避けて室温(1〜30℃)で保管してください。
Store it at room temperature
(1 to 30 degrees Celsius)
protected from light and moisture.
● 乳幼児、小児の手の届かないところに保管してください。
Keep the medicine out of the reach of infants and children.
(ワンポイントアドバイス)
手の届かないという表現ですがout of reachを使いますが、本番で出てくるか難しい表現かもしれませんね。
● 薬が残った場合は、保管しないで廃棄してください。
Discard any remaining medicine. Do not keep it for later.
(ワンポイントアドバイス)
廃棄するですが、英語にするとDiscardという単語になります。
難しいと思いますので、別の表現にするとput the medicines in the trash canでもいいと思います。
● 薬を塗る前後に手をよく洗ってください。
Wash your hands well before and after applying the medicine.
● 医師の指示なしで、自分の判断で使用を中止しないでください。
Do not stop using the medicine unless your doctor instructs you to do so.
(ワンポイントアドバイス)
~なしにという表現ですが、withoutを使うと、名詞句で続けないといけませんので注意しましょう。
● 室温保存してください。
Store it at room temperature.
種類
● 点眼液
Eye drops (drops)
(ワンポイントアドバイス)
点眼液の表現は覚えましょう。落とすdropという表現なのですぐわかるかと思います。
● 眼軟膏
Eye Ointment
使い方
● 1回1滴、1日3回点眼。
Apply 1 drop at a time, 3 times a day.
(ワンポイントアドバイス)
見てわかる通りですが、まず一回量、そのあと回数になります。
英語の表現は、まず初めに一番大事なことを先に持ってくる習慣があるので日本語と異なります。
注意しましょう。
● 1日◯回点眼。
Apply ◯ times a day.
● 2〜3時間ごとに、2〜3滴ずつ点眼してください。
Apply 2 to 3 drops at a time at intervals of 2 to 3 hours.
● ○滴点眼してください。
Apply ○ drops into the eyes.
注意
● コンタクトレンズを外して点眼してください。
Take out your contact lenses before using eye drops.
(ワンポイントアドバイス)
テイクアウトという言葉はよくファーストフードでよく使うと思いますが、実際の意味は取り除く(take(とる)+out(外に出す))なので注意しましょう。
● 点眼し忘れた場合は、気が付いた時点ですぐに1回分を点眼してください。
If you miss a dose, apply the missed dose as soon as possible.
● 次に点眼する時間が近い場合には点眼せず、次の通常の時間に1回分を点眼してください。
If it is almost time for the next dose, skip the missed dose and continue your regular dosing schedule.
● 2回分を一度に点眼してはいけません。
You should not apply two doses at one time.
(ワンポイントアドバイス)
上記三つの表現は、服薬指導時よく使うと思います。ただ、英語になると難易度が上がると思いますので、今のうちに音読して口をならしておきましょう。
● 他の点眼薬を使用する場合は、5分以上間隔を空けてください。
If you need to apply other eye drops at the same time, leave more than 5 minutes between applications.
● 高温を避け、遮光袋に入れて保管してください。
Store in a light-resistant bag away from heat.
(ワンポイントアドバイス)
遮光袋という表現わかりましたでしょうか?難しいですよね。
light-resistant bagになります。
● 冷凍庫に入れないでください。
Do not freeze.
種類
● 点鼻液
Nasal drops
● 点鼻用スプレー
Nasal spray
(ワンポイントアドバイス)
実際はスプレーが圧倒的に多いのではないでしょうか?
鼻の薬、はNasal ~になりますので覚えておきましょう。
Nose(鼻)の形容詞表現ですね。
使い方
● 1回各鼻腔に1噴霧、1日4回。
Spray once into each nostril, 4 times a day.
● 成人に1回各鼻腔に2噴霧ずつ、合計4噴霧を1日1回。
Adults should spray twice into each nostril, 4 times in total, once daily.
(ワンポイントアドバイス)
in totalで全体という意味になります。大変ですが覚えましょう。
● 鼻にたらしてください。
Squeeze some drops into your nose.
(ワンポイントアドバイス)
Squeezeは絞るという言う意味なのですが、ここではそこから垂らすという表現になっています。通常、落とすとかだとdropを動詞で使うと思いますが、英語では同じ表現や単語を避ける傾向にあるのでここでは違う動詞を使っています。
もちろん、本番で英語が出なければ、Drop some medicines into your noseでも全然問題ないと思います。
● 両鼻
Both nostrils
注意
● 鼻に使用する場合は、鼻をよくかんでから使用してください。
Blow your nose to clear it before using a nasal spray.
(ワンポイントアドバイス)
鼻をかむという表現でblowという表現を利用しています。吹くという英単語です。
● 眠気があらわれることがありますので、車の運転や危険を伴う機械の操作は行わないでください。
This may cause drowsiness. Avoid driving a car or operating dangerous machinery.
(ワンポイントアドバイス)
drowsiness眠気という単語も覚えてほしい単語ですね。
機械を示すmachineryもmachineと似ていますが、どちらかというと、machineryは機械類のようなまとまった感じなのも覚えておくといいですね。
● 専用の器具を使ってください。
Use the specified tool.
● 使用前に容器をよく振って使ってください。
Shake well before use.
● 使い忘れた場合は、気がついた時点で忘れた1回分を使用してください。ただし、次に使用する時間が近い場合は、次の1回分を抜いてください。絶対に2回分を一度に使わないでください。
If you miss a dose, apply the dose as soon as you remember.
However, if it is almost time for the next dose, apply a dose and skip the next dose.
You should never apply two doses at one time.
種類
● 湿布薬
Skin plasters
(ワンポイントアドバイス)
Plasterという単語は聞きなれないと思いますが、これを機会に覚えるといいと思います。
モーラステープだとtepeと言ってしまうと思いますが、厳密ではないので難しいですよね。
最悪は、This medicineで指を差しながら言うかですね。
使い方
● 透明のフィルムをはがして、1日2回患部に貼付。
Remove the plastic film and apply to the affected area. Change plasters twice a day.
● ○○時間ごとに貼り替えてください。
Apply a new one every ○○hours.
● 患部に貼ってください
Apply to the affected area.
注意
● 汗をかいたり、皮膚がぬれている時は、はがれやすくなるので、よくふき取ってから使用してください。
This medicine falls off easily if your skin is sweating or wet. Wipe your skin dry before use.
(ワンポイントアドバイス)
はがれるという表現でfall offも覚えておきたいですね。
● 貼り替える時は、前回貼った場所は避けてください。
Avoid applying new patch to the same place as the previous one.
(ワンポイントアドバイス)
同じ場所を避けるも重要ですし、いいかえるのであれば異なる場所に貼るでもいいかと思います。言い換えるのであればdifferent place か areaでしょうね。
● 湿疹または発疹の部位には貼らないでください。
Do not apply to an area with eczema or rash.
(ワンポイントアドバイス)
湿疹(eczema)や発疹(rash)という表現も重要ですね。
種類
● 吸入薬
Inhalant
(ワンポイントアドバイス)
吸入器をインヘラー(inhaler)で言うのは知っている方が多いと思うのでイメージしやすいのではないでしょうか?
ちなみに吸入するはinhaleになります。
使い方
● 背筋を伸ばして、二、三回深呼吸をした後、息を吐きだしてとめる。
Sit or stand up straight and take two or three big breaths and hold.
(ワンポイントアドバイス)
息を吐くといういい方だとbreathe out、息を吸うだとreathe inという表現になるのでこちらも覚えておいていいかと思います。
● まずは歯で軽く支えながら口にくわえてから、吸入器のボタンをおして薬をゆっくり吸い込んでください。
Place the inhaler mouthpiece between your teeth and put the mouthpiece in your mouth, then push the button and breathe in deeply at the same time.
● 専用の器具を使って、吸い込んでください。
Use the correct inhaler device for your medication.
(ワンポイントアドバイス)
機器はdeviceを使います。難しいですよね。
● 1回2吸入、1日2回。
Inhale two puffs at a time twice a day.
注意
● 1缶の噴霧回数は120回までです。それ以上は吸入しないでください。
This inhaler can be used for 120 puffs. Do not inhale more than that.
● 使用前によく振ってください。
Shake the inhaler immediately before use.
● 使用説明書をよく読んでお使いください。
Read the instructions thoroughly before using the medication.
● 口腔カンジダ症や声のかすれなどの予防のため、吸入後にうがいをしてください。
To prevent oral candidiasis and/or hoarseness, gargle after inhaling.
(ワンポイントアドバイス)
この表現は少し難しいかと思います。
言い換えるとすると
うがいをしてほしい。なぜなら、細菌(少し違いますが)が発生する可能性がある。
みたいないい替えであれば言いやすいと思います。
細菌はbacteriaで十分かと思います。
種類
● うがい薬
Mouthwash
(ワンポイントアドバイス)
うがいをするはあとで出てくるgargleですが、海外では案外うがいの習慣がないようです。単語はイソジンガーグルでなじみがあるとは思いますが、海外の方はうがいもうまくできないようなので説明が少し大変かもしれません。
使い方
● 1回 ___ml/___滴 をコップに半分に薄めて
For each use, dilute ___ml/___drops in water at a ratio of 1:1.
(ワンポイントアドバイス)
難しい表現がいくつか書いてあります。
diluteは薄める、ratioは比になります。
短く文章を切って説明するしかないと思います。
● 1日◯回うがいして下さい。
Please gargle ◯ times a day.
種類
● 坐薬
Suppository
(ワンポイントアドバイス)
ボルタレンサポからイメージがわきますでしょうか?
処方箋によってはズポと書かれる先生もいらっしゃると思いますが、同じですね。
使い方
● 肛門に入れてください。
Insert into the anus.
(ワンポイントアドバイス)
挿入するはinsertになります。
入るだとenterを思い浮かべると思いますが、少しニュアンスが違うので注意しましょう。
● 膣に挿入してください。
Insert into the vagina.
● 1回1個、1日1〜2回。
Insert one suppository, once to twice a day.
● 肛門に使用する場合は、排便後に使用してください。
Empty your bowels (go to the toilet) before you insert the suppository into the anus.
(ワンポイントアドバイス)
便を表すbowelsも覚えてほしい単語ですね。なかなか医療単語は難しいと思いますが、日本語ではすんなり言えても英語だと難しいですよね。
注意
● この薬は肛門に入れて使用する薬です。飲んではいけません。
This is a suppository designed for use in the anus. Do not swallow it.
(ワンポイントアドバイス)
細かい表現になりますが、don't とdo notは実は内容が異なります。後者の方が禁止の意味合いが実は強いのをご存じでしょうか?notを強めに言うことでより強調できる文化があります。
英語ってイントネーション(抑揚)の強弱をうまく使って、強調することとそんなに強調しないことを分ける文化があるので日本の英語教育とは違う部分がありますが、使いこなす自信がなければ短縮形でももちろんOKです。
● 冷蔵庫に保管してください。
Store in a refrigerator.
● 冷凍庫に入れないでください。
Do not freeze.
● 直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
Avoid direct sunlight, heat and moisture.
(ワンポイントアドバイス)
この章では、実はトローチが出てきません。
トローチといういい方でも通じないことはありませんが、他のいい方として「Lozenge」という単語になります。実はこの単語はひし形という意味を持っていて、もともとトローチはひし形っぽかったようです。
ほとんどのトローチは、丸型で穴が開いていると思いますが、これはご想像通り、詰まった際の気道確保を目的としています。
・最後に
今日も読んでいただきありがとうございました。