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ポップ内容を今一度見直してみませんか?(総額表示変更を含めて様々な情報提供あり♪)

・はじめに

各薬局では、OTCや雑貨を少なからず販売しているかと思いますが、ポップやチラシの内容はいかがでしょうか?

各店舗ばらばらの対応をしており、商品名と価格のみであったり、キャッチフレーズを書かれている店舗があるかと思います。

大手ドラッグストアや大手調剤薬局であれば、本部から支給されるものを使うだけでありますが、中には店舗で独自のポップを作って目を引くような文言であったり、絵を追加しているかと思います。

今回は、財務省より、価格表示の案内がネットでも少なからずバズっているので、共有とプラスアルファとして、表示で大事な法令関係を少し記載しようかと思います。

・総額表示

今までは、税抜き表示であったり、税込みなのかわからないような表示も多少なりとも記載できたのですが、2021年4月1日より総額表示が必要となります。ポイントとしては税込み表示が記載されている(総額表示)ということになります。
また、適応範囲は、店頭値札から始まり、チラシ、カタログ、広告などが対象になります。もちろん、ネット販売している方がいらっしゃればそちらも対象です。

税抜き表示のメリットとして、消費税の税率が変わった時でも、ポップを直さなくていいというメリットはあること、食品の場合、イートインテイクアウトかによって税率が変わる(8% or 10%)ため、税抜き表示の方が店舗側からして都合がいいのです。
しかしながら、消費者目線で考えれば、いくら払うのかわかりづらいというディメリットがあります。

国の方策が、総額表示のため、残念ながら書かれている日時までには表記を直す必要があります。

国からのチラシは下記に入れてありますので、見ていただけるとわかると思います。URLもつけておきます。

直さないとどうなるかについてですが、もちろん行政指導があると思います。どのようにして見つかるかについては後ほど記載します。

・その他の法令

総額表示だけの記事だけではもったいないと思い、追加で気を付ける法令も記載しておきます。
実際には、こういった薬事関連は専門の方が見て判断することが一般的です。薬剤師と薬事って自分から言わせると全然別物なのですが、よく薬剤師だから薬事できるだろうみたいな話がありますが自分からすると、例が多すぎるので専門家でないと判断は難しいです。

 ①公正競争規約

まずはこちらになります。後述する景表法と対になるもので、簡単に言うと製品の不当表示や過剰な内容など規制するための自主規制になります。
ただし、実際は、消費者庁も認めておりますし、違反した場合には、景表法と紐づいているため、法に基づく課徴金(違反した場合には追徴金を払う)制度により、出費がかなりきついです。
どちらにしても、法令は破っていいことはありませんね・・・・。
参考までに下記にリンクを張っておきます。

 ②景表法(景品表示法)

じつは、景表法は略称になります。正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。こちらの一部をとって景表法・景品表示法と言います。

景品表示法は、著しく優良または有利であると一般消費者に誤認されるおそれのある表示を不当な表示として禁止しています。 公正競争規約はこれを受けて、それぞれの商品や役務の特性に応じて、できる限り具体的かつ詳細に不当表示として禁止される事項を規定しています。

景表法も、事実と異なる広告表示であったり、過大な景品を防ぐことにより、表示を制限するものになります。

薬局・ドラッグストア関連で言えば、表示されていない以上の薬効、用法を表示する、医師の推薦を記載して顧客を誘導する、1個買うと2個サービスするなど過剰なサービス提供など様々なことに適応があります。
下記にURLを張っておきますので一度見ていただいた方がいいと思います。

自分も薬局時代に売り上げを上げることを考えていましたが、結構アウトな表示が今思うとたくさんありました。
無知というのは恐ろしいということが、勉強してわかりましたので、この記事を見ていただいている読者様にそのような思いをしてほしくないので記載します。
もちろん、違反をすれば、行政指導が入る可能性が高く、上記に書かせていただいた「課徴金制度」が導入されますので、一回違反を起こすとダメージはかなり大きいです。

・チェックしてほしい内容

違反事例は、気付かないことも多々あります。
優良誤認表示(よく見せようとする表示)であったり、有利誤認表示(ほかの商品よりいいものであることを示す表示)が該当します。

自分がよくやる方法としては、大手が行っているチラシやHPを見て、まねるということです。
大手はそういったことに敏感ですが、ある程度エッジを聞かせた内容にしなければもちろん売り上げは上がりません。
なのでぎりぎりを攻めることが多々あります。
下記に違反事例に添付しておきますので、参考にしてみてください。

他にも、自分が使っているところだと薬事法ドットコムのサイトも使えます。こちらは民間なので、資料を見る場合にはお金がかかることがあります。弁護士の方が運営されているので知識もありますし、なるほどと思うこともありますので一度ご覧ください。URLを添付しておきます。

厚労省にも医薬品等の広告規制があるのでこちらも参考になると思います。

・監視

では、違反が起こったときにはどうしてわかるのでしょうか?
一つは、行政へのタレコミがあります。
住民であったり、ライバル会社によるものであったり様々になります。

他には、行政の方による巡回も、もちろんあります。
行政の方は、店舗やHPを日々巡回しており、逆に大変だなと自分は感じております。

さらに行政が委嘱して、民間の方に、スーパーなどの視察及びチラシチェックも行っています。

・相談

行政にもちろん相談することも可能です。
行政は、違反を取り締まるだけではありません。基本は起こさないように相談に乗ってもらえます。
昔は、とっつきにくいイメージがあると思いますが、多少なりとも相談に乗ってもらえますので、案外聞いてみるのも悪くはありません。参考までに東京都のURLを載せておきます。

・最後に

ここまでお読みいただきありがとうございます。

薬事関係は、専門知識であることやつい知らずに違反を起こすことが多々あります。
表示というのは、消費者が判断する一つの目安になるため、とても大事な内容になります。その代わり、顧客誘導を起こすような内容であった場合にはすぐに違反を指摘されてしまいますので、今回の記事で少しは参考になればうれしいです。

引き続きよろしくお願いいたします。

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Rare Pharmacist Hide / 薬局改善・革新士(Pharmacy improvement and innovation specialist)
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