北海道日記(25)
(前回までのあらすじ)豆が降りました。
劇場を後にし、雪道をホテルまで歩きました。ちょっと遠回りになるけれど、赤れんが庁舎の方を通って帰りました。歩道と車道の境目や、十字路の角に、こんもりと雪が積もっていて、誰も歩いていないから足あともなく、表面が食べられそうなくらいふっくらして見える部分を、子どもが「あははははははははははは」と土足で走り回りました。地元の方にとっては当たり前なのでしょうが、子どもにとっては遊び道具以外の何ものでもありません。まあ、歩道は凍結してすべる所があるから、そっちの方が安全でした。
赤れんが庁舎はライトアップされていて大変きれいでした。閉門時間ギリギリだったらしく、終了のアナウンスが流れ出し、早足で通り抜けました。去年来た時は正門付近にでかい雪だるまがあったのですが、今回はありませんでした。
正門を抜けた所にある、ものすごく幅の広い横断歩道を指して、「ここ、全部横断歩道なんだぜ。」と、去年道庁のOさんに教えてもらったことを、奥さんに得意げに語りました。奥さんは「へえ。」と言いました。「雪の積もってない道路は、地面の下に赤外線的なやつが入ってて、雪を熱で溶かすんだぜ。」と、去年小島達子さんに教えてもらったことを、奥さんに得意げに語りました。奥さんは「へえ。」と言いました。子どもは雪玉をサッカーボールのように蹴りながら「これ、持って帰る。」と言いました。持って帰れません。
奥さんと子どもは焼き鳥屋でマグロを食べてましたが、僕はまだ晩ご飯を食べていなかったので、ホテルのレストランに行きました。海鮮丼がありました。けっこういいお値段でしたが、奥さんの許可が下りたので、海鮮丼を食べました。大変おいしかったです。
部屋に戻ると子どもが「ゲームやろうぜ。」と言いました。奥さんは飲み足りないらしく、コンビニに買い物に行ったので、子どものゲームに付き合いました。ここ1ヶ月くらいずっとスーパーマリオをやっていたのですが、このタイミングでクッパ大王をやっつけました。札幌でエンディング画面を見ました。
このホテルのテレビにも、当然ペイチャンネルが用意されていました。去年は一人だったのでペイチャンネルも見放題だったのですが、今回は子どもがいるので、奥さんに「ペイチャンネル見てもいい?」と聞いたら、「はぁ?」と半ギレされてあきらめました。
その後、奥さんと子どもは寝て、僕は部屋の隅っこで、アイパッドを広げて頭を抱えていました。道庁のOさんの本名がどうしても思い出せません。Oだから「オ」で始まるのは間違いないのですが、オで始まる名字をいくら挙げてもピンときません。もうネタにしてやろうと思って、ツイッターで「去年もお世話になった道庁のOさんの本名が思い出せないなう」って書いたら、数分後に、「改めまして、及川です。」と返信がきました。Oさんは、及川さんでした。及川さん、僕のツイッターをフォローしていました。ハンドルネールを使われているから気がつかなかったのです。「大変失礼しました。」と返信しました。
明日、あやまろうと思いました。
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