北海道日記(26)
(前回までのあらすじ)ペイチャンネルが見れませんでした。
朝、8時頃に起きました。カーテンをあけると、きれいな青空が見えました。快晴です。雪一つ舞っていませんでした。簡単に身支度を済ませ、朝食バイキングを食べにレストランへ行きました。
レストランはそこそこ混んでいたのですが、去年同様、半分以上は中国の方のようでした。ウェイターが器用に日本語と英語と中国語を使い分けていました。余裕の笑顔です。
バイキングの品揃えも豊富でした。僕はスープカレーを中心に、サラダやパンなどをそろえて行きました。飲み物のコーナーにカツゲンはありませんでした。気を利かせて、コーヒーを奥さんの分と2つ持ってきたのですが、奥さんも自分で持ってきたので、コーヒーが都合3杯用意されました。普段そんな気が利かないので、裏目に出ました。子どもは果物しか取ってなくて奥さんに叱られました。
朝ごはんはおいしかったです。
14時の公演に間に合うように行けばよかったので、それまで観光することにしました。去年、「乗組員」の島田さんがテレビ塔でテレビ父さんの人形を買っていてうらやましかったので、テレビ塔に行くことにしました。ホテルのフロントで地図をもらい、歩きました。天気がいいので、雪が溶けて、足元がべちょべちょになっていました。子どもに「走るなよ。」と念を押しました。昨日はこけても雪まみれになるだけでしたが、今日こけたら、汚れるからです。
京王プラザホテルからJR札幌駅前を通り過ぎ、ビックカメラの辺りで右折しました。そのまままっすぐ歩くと、左手に時計台が見えてくるのです。雪が溶けていると言っても、車道の脇や木の植え込みなんかにはたくさんつもっていて、奥さんが「この雪の中で缶ビール冷やしたら、キンキンに冷えておいしいやろね。」と言いました。僕はアルコールが飲めないので、その発想はありませんでした。
大きなカニの看板も通り過ぎ、5分ほど歩くと時計台に着きました。デジカメを持ってきていたので、僕と子どもを奥さんが撮り、奥さんと子どもを僕が撮り、僕と奥さんを子どもが撮りました。
時計台を通り過ぎるとすぐに大通りにぶつかりました。雪まつりの準備で、巨大な雪のすべり台のようなものを作っていました。左手を見上げると、もうテレビ塔がそびえているのが見えます。子どもが「あの『1136』という数字はなんだ。」と聞きました。テレビ塔には大きなデジタル時計が表示されているのです。「時計だよ。11時36分。」と教えると、「あぁ、そっちか。」と言いました。すぐに走って行ってしまったので、どっちと間違えたのか聞きそびれました。途中に北海道市役所の立派な建物があって、奥さんが執拗に写真を撮っていました。
テレビ塔に着きました。敷地内にスケートのできるコーナーがあって、子どもがやりたいと言いましたが、スケートしてから展望台に登っていたら、また開演ギリギリになってしまうと思って、却下しました。子どもの機嫌が悪くなりました。
テレビ塔の展望台には3階の受付からエレベーターに乗るのですが、展望台に着くまでの1分間、ガイドのお姉さんがガイドをしてくれるのです。エレベーター内には、僕、奥さん、子ども、よその家族のお父さん、お母さん、子ども、そしてガイドのお姉さんの7人が乗って、ギュウギュウの状態でした。
エレベーターが動き始めました。お姉さんがガイドを始めました。全く目が合いません。完全に宙を見てガイドしています。そう思って周りを見回したら、奥さんは外の景色を見、子どもは足元を見、よそのお父さんは斜め下を見、お母さんは外を見、子どもは壁を見ています。誰一人として目が合いません。なんだか気まずいのです。ガイドの内容が全く頭に入りません。エレベーターが止まって扉が開いた時、お姉さんのガイドも終わりました。お姉さんは宙に向かっておじぎをしました。
週末ということもあり、展望台は混んでいました。所狭しとテレビ父さんのおみやげが置いてあり、大阪のみやげ物屋さんを思い出させました。外を見ると、床面ギリギリまでガラス張りになっているため、吸い込まれるような感じがしました。そして若干、展望フロアは風で揺れました。僕は展望台は大好きなのですが、ジャングルジムのてっぺんのように、足元のおぼつかない高い所は苦手なので、あまり外を見れませんでした。
大声で子どもに呼ばれて行ってみると、テレビ望遠鏡のてれぼ〜くんが、ここにも設置されていました。子どもがやりたいと言うので、てれぼ〜くんに100円玉を入れました。天気のいい日だったので、今日はてれぼ〜くんで景色がよく見えました。子どもは通行人の男性にターゲットを決め、てれぼ〜くんの拡大率を最大にしてその男性を追いかけながら、「おぉ、ヒトがいる!」と言いました。当たり前です。
僕は予定通り、テレビ父さんの人形と、テレビ塔の記念メダルを買いました。奥さんはテレビ塔のピンバッチ、子どもはマリモのキーホルダーを買いました。あとキョロちゃんにおみやげでカニのキーホルダーを買いました。それがこれです。本人にもまだ見せていないので、この日記が初公開です。これを後日、キョロちゃんに渡します。
展望フロアから下に降りるエレベーターに、エレベーターガールのようなお姉さんがいて、もしやと思いながらエレベーターに乗ると、やはり、お姉さんはガイドを始めました。壁に向かってガイドしています。人によって気まずさをまぎらわす方法がちがうようです。下りのエレベーターも誰とも目が合いませんでした。
大満足でテレビ塔を後にしました。
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