TDL クラブマウスビートの件
コロナ禍で厳しい状況の中、東京ディズニーランドにデビューしたのがショー「クラブマウスビート」です。
2021年7月にスタートし、執筆時点ですでに半年程度公演が続いているところですが、使用されている楽曲や見どころについて自分なりにまとめました。
まだ観ていない方にはネタバレとなってしまいますが、むしろこのnoteを読んでから観に行ったほうが楽しめる可能性もあるので、自己判断でどうぞ。
クラブマウスビートのステージ「ショーベース」とは
東京ディズニーランド・トゥモローランドにある「ショーベース」は、テント状の屋根の下にベンチシートが並ぶ、半屋外型のショーステージです。
1988年(TDL開園の5年後)にオープンし、「ワン・マンズ・ドリーム」や「ワンス・アポン・ア・マウス」など時代ごとのレギュラーショーの舞台となってきました。
2019年、15年間公演が続いていた「ワン・マンズ・ドリームⅡ-ザ・マジック・リブズ・オン-」がラストステージを迎えると、このショーベース自体も窮地に立たされていたのではないかと邪推しています。
時代とともに新しいショーで盛り上がりを見せていたものの、オープンから30年以上が経過した建屋は少々「トゥモロー」とは離れたものになっていたように感じます。よく言えば「開放的」な半屋外ですが、夏は暑く冬は寒く、風が吹くと工事現場から砂が飛来してステージ上に降っていた、なんていう話もあります。
2020年のファンタジーランド拡張計画では新シアター「フォレストシアター」の建造がアナウンスされており、ショーベースもTDLの「メインステージ」としての役割を譲る日がそう遠くないと思っていました。
2020年に熱狂的盛り上がりを見せたスペシャルイベント「ベリー・ベリー・ミニー」ではステージショー「イッツ・ベリー・ミニー!」がショーベースで上演されることが発表されます。2020年3月まではこれに使い、その先はどうなることやら・・・と思っていましたが、さらに予想外のことが発生。
COVID-19の流行による臨時休園でイベントも途中中断しそのまま終了。パーク運営再開後もショーベースは閉ざされたままの状態となりました。
クラブマウスビート スタート
コロナ禍でのディズニー再開の最中、ツイッターハッシュタグ「#TDR_now」(利用について色々意見が出ることがあるが、眺めている分には情報が集約されてきて面白い)にショーベースでの様々な工事の情報が流れるようになりました。新ショーのものと思われる背景やステージ上にライトニング・マックィーンが居る、といった目撃もあった気がします。色んな情報がパッと拡散し、手に入る世の中になったものだ。
そして「クラブマウスビート」についての公式発表が到着。
所要時間25分、久しぶりに見ごたえのあるショーが上演されることに胸が躍ったのを覚えています。
「クラブマウス」「ミッキーのクラブ」というと、その昔ディズニーチャンネルで放映されていた「ハウス・オブ・マウス」を思い出しますが、果たしてそんな感じになるのか・・・と思っていました。
クラブマウスビート 概要
内容・使用楽曲紹介
開始前BGM
オープニング
グーフィー&マックス
ドナルド①(指揮者)
チップ&デール
ライトニング・マックィーン
ドナルド②(スーパーダック)
ヴィランズ
ミニー&デイジー
ドナルド③(闘牛士)
ジュディ&ニック
ファースト・フィナーレ
セカンド・フィナーレ
便宜的に上記のようにセクション番号を振ってみました。あとは順番に紹介します。
開始前BGM
ショー開始15分前スピールが流れると、ディズニーの名曲のアレンジバージョンがBGMとして流れます。どうしてここからCD音源化してくれないの??イッツベリーミニーの時もそう・・・
エントリーで当選した方は15分以上前からスタンバイして聴いてください。
①I See the Light (塔の上のラプンツェル)
②A Whole New World (アラジン)
③A Dream is A Wish Your Heart Makes「夢はひそかに」(シンデレラ)
オープニング
本ショーのメインテーマ曲『クラブマウスビート』でオープニング。
ステージの幕が開くと、ミッキーがステージ中央でポーズを決めており、開幕からカッコよさが爆発していますね。
グーフィー&マックス
「みなさん、クラブマウスへようこそ!」ミッキーが話しているあたりから『I2I(アイ・トゥー・アイ)』が流れ始め、グーフィーとその息子マックスのパフォーマンスがスタート。
『I2I』は「グーフィー・ムービー/ホリデーは最高!!」の挿入歌。2人の親子の絆を感じる選曲ですね。ミッキーも登場し、目(eye)にピースサイン(two)をつける振付をしているところにも注目です。
ドナルド①(指揮者)
ドナルドは3回に分かれて登場。最初は指揮者の恰好でオーケストラを指揮するパフォーマンスをしようとしています。
見返して知りましたけど「ワンス・アポン・ア・マウス」の衣装なんでしょうか・・・チップとデールの茶々が入るくだりも言われてみるとオマージュな感じです(いつも通りともいえますが)
チップ&デール
指揮者ドナに茶々を入れるところからは始まるラテンのパートは、「ミニー・オー!ミニー」から『Para Los Rumberos』
曲名は記事書きのために初めて調べました。ミニー・オー!ミニーでオープニングのすぐ次に流れていた曲です。この後も書きますが絶妙に「イッツ・ベリー・ミニー」で使用していないところを持ってくるあたりに気合を感じますね。
ライトニング・マックィーン
まさかのステージ登場。東京ディズニーシー「ピクサープレイタイム」の「ライトニング・マックィーン・ヴィクトリーラップ」に登場していたのと同じ、「カーズ・クロスロード(cars3)」でラスティーズ・トレーニングセンターに向かう前にラモーンがペイントした姿ですね。
楽曲は映画第1作「カーズ」の『Real gone』のアレンジ。
それにしても、車両移動時に左側面にいるキャストさんの動きが気になっちゃいますよね。前方確認役なのかな??
ドナルド②(スーパーダック)
エルヴィス・プレスリー風ドナルドのパフォーマンス。
衣装および楽曲は「ドナルドのスーパーダック・パレード」(1999年)
もうちょっと長めに聴きたいところですが、邪悪な邪魔が入ります。
ヴィランズ
個人的にめっちゃおススメのヴィランズセクション。登場はフック船長、ビッグ・バッド・ウルフ、ウィックド・ウィッチ(「白雪姫」の魔女)およびグーン(マレフィセントの手下)です。
1曲目は『Let's Get Wicked』は?まじかよ。
香港ディズニーランドで2019年より公演されていたヴィランズが主役のシアターショーの楽曲がポンと放り込まれました。
香港でのオリジナル版に出演したのはアースラ、クルエラ・デ・ビル、ドクター・ファシリエ、ゴーテル、ガストン・・・と、クラブマウスビートとは全然被ってないですね。
最後のサビ後にビッグ・バッド・ウルフが雄たけびを入れるのは、東京版のアレンジです。
雄たけびが終わると、ハイ、キタ、2曲目。
まさかの『オンリー・トゥナイト』ですよ。これが流れたとき感動しましたね。
『オンリー・トゥナイト』は2009年と2010年のTDSハロウィンの期間に公演されていた「ミステリアス・マスカレード」の挿入曲です。『オンリー・トゥナイト』:「今夜だけ!」はミステリアス・マスカレードというショーの重要なテーマなので・・・(以下略。ミステリアス・マスカレードはとても好きなショーなので書き始めると長くなります・・・)
「ミステリアス・マスカレード」の衣装および楽曲は、2020年の「イッツ・ベリー・ミニー!」でもショーベースでリバイバルし、その時も話題沸騰となりましたが、その時はメインテーマの方が流れましたね。
今回の『オンリー・トゥナイト』歌詞は英語と日本語が混ざったものになっています。ちょっと新鮮。
でも・・・リバイバルは嬉しいんだけど・・・振り付けがオリジナルと違うんですよ。『オンリー・トゥナイト』はゲスト参加ダンスパートの楽曲なので、動きが違うとなんだか違和感を覚えます。
この曲を聴くと身体が動いてしまう、という方を見かけたら、そっと見守ってあげてください。決してミステリアス・マスカレードが既に10年以上前のショーだ、とか言ってはいけません。
このパート全体を通してですが、ウィックド・ウィッチの見た目と裏腹の軽快でコミカルな動きが見逃せません。
「登場したヴィランズを倒す!」みたいな流れになるのかと思いきや、そそくさと退散していきます。
ミニー&デイジー
ミニーとデイジーがガールズユニットとして行うパフォーマンスで使用された楽曲は、ディズニー夏祭り2013 爽涼鼓舞 THE EMBU/THE FINALで2人のチーム「スパークリング・サマースターズ」で披露されたもの。
ドナルド③(闘牛士)
この記事を書くのに色々見返しましたが、このシーンも「ワンス・アポン・ア・マウス」に出てましたね。その時はグーフィーによる闘牛士(牛はまさかのリス・・・?)でしたが。
デイジーにもパフォーマンスを誉められ、ドナルドも大満足。いったんステージの幕も閉じます。
ジュディ&ニック
ズートピアの人気キャラクターが登場。楽曲はもちろん『トライ・エブリシング』。ジュディとニックも最近、グリーティングやショーなど引っ張りだこですね。話しぶりからすると、ニックはクラブマウスの常連の様子。対してジュディは初めてのクラブなのかな?
ファースト・フィナーレ
ワンマンっぽく「ファースト・フィナーレ」と名付けてみましたが、「ミッキーのパフォーマンス」と言ったほうが適切でしょうか。(便宜上の名前なのでお気になさらず)
再びステージの幕が開くと、『イッツ・ア・グッド・タイム』が流れ始め、黒ジャケットに衣装替えしたミッキーが登場します。
『イッツ・ア・グッド・タイム』はミッキーマウス生誕90周年の2018年に制作され、『ホワット・ウィ・ガット(ミッキーのバースデーソング)』とともに「World’s Biggest Mouse Party」のイベントとして世界各地で使用された楽曲です。日本でも「Songs from Imagination ~Disney Music Collection Celebrating Mickey Mouse」のCDアルバムに収録され聴くことができましたが、ついぞ東京のパークでは使われなかったと記憶しています。
まぁ2018年はTDL35周年でそっちに力を入れてましたからね。
そんな曲がついに東京のパークでも聴くことができるようになり、満足なわけです。
ちなみにこの曲の中で「I got the DJ spinnin’ and it’s fillin’ the room.」(雑な訳:DJが(ターンテーブルを)回していて、(その曲が)部屋いっぱいに満ちている)という一節があります。このときミッキーはDJのマネをした振り付けをしているのですが、観ているとこれが何パターンかあるんです。DJのマネと言えば左手を耳に当てて、右手でチョキチョキ(伝われ)ですが、左手を①ミッキーの耳に当てる ②頭の左側に当てる ③ハットの左側をつかむ の3パターンを確認しています。その時のミッキーの気分でのアドリブでしょうか。
観るたび毎回チェックしてるほか、YouTubeで夜な夜なこのパートばかり再生しております・・・
セカンド・フィナーレ
ミッキーのかけ声とともに、再度本ショーのメインテーマ「クラブマウスビート」が流れ始めます。
ステージ上でテープが飛び、出演者が揃って手前に歩いてくるパート、エモいですね(語彙力)
あのテープ、うまいこと全部ステージ幕の内側に落下するんですよね。ぜひ一本くらい分けていただきたい・・・
「クラブマウスで待ってるよ!」と言うミッキーを名残惜しく見つめながら、幕が閉じてショー終了となります。
まとめ
というわけで「クラブマウスビート」についてツラツラと書き殴ってみました。あくまで自分の備忘録程度のものなので、情報の信憑性についてはご勘弁ください。
これを読んでから観に行って楽しんでいただければ幸いですが、全部忘れてただただショーを楽しむのもおススメです。
とにかく楽しいショーなので、観に行ってくださいね。