一杯のコーヒータイム #12
ようやく書くことが見つかったので。
3月末、会社から連絡があり、向かう。
解雇の話だった。
「どういう話かお分かりかと思いますが」の出だしに"?"が浮かぶ。
朝早くに呼び出され、上司立ち会いのもと、経理の人から解雇を言い渡される。
およそ五分。体感時間は五秒。
以上です、話は済みましたがと立ち上がらない私と同僚を不思議そうに見ている経理の人。
上司、気配を消し、沈黙。
ん?これは会議か何かなのか?と思うくらい淡々と進んだ経理の人の話に微妙な空気が流れた。
このまま言い逃げしそうな経理の人に先に声をかけたのは同僚だった。
質問されても困るのにといった感じで対応している経理の人を見て、私の番では「来いと言われたから来ただけで、いま何も言えない。色々回りに聞いてから返事したい。」と申し出た。
「突然ですから…今日のところは話を持ち帰ってもらって…」と用意してなかったかのように言葉を絞り出す経理の人。
話を伸ばしても答えは変わらないのに。何を持ち帰るんだ。
その時、上司は。
「返事の連絡は"誰が"受けるの?」
なに言ってんだオメェ。
経理の人が仕方なしに自分が受けると申し出たので安堵した上司。
「じゃあ、経理に電話してもらおうか!」
だからなに言ってんだオメェ。
上司とのやりとりすらも面倒になったのか経理の人から「来週の○日なら会議室空いてますし」と会社での話し合いをもう一度提案。
我々がまだ話をさせてもらえるのは、会議室が運良く空いていたからなのか。
10年以上働いているのに社員にもなれず、雇用保険すら入れずにいたことなど関係なく、マンガのようなポンコツ上司にあっさり切り捨てられ、突然出てきた冷徹経理に切り捨てられた。
その上司だが会議室を出たあと真っ先にコールセンターに戻り、あとから戻ってきた我々に対して言った言葉に驚愕。
「今日僕はなんの話をするか聞かされてなかったんだよー!」
おい、ヤベーぞ、こいつ。
いつも裏では経理の人に対して偉そうに言ってるわりには本人を前にして何も言えず、まして大事なタイミングでキャリアを捨てプライドも捨てまるで部下のように自分より随分年下な経理の人にお伺いを立てていた5○歳の上司。
それに加えてのこの一言。
怒りより先に(んなわけあるかー!)と笑いが込み上げてくるので"話すのがめんどくさい"と上司の相手は同僚に任せ、自分は一年も放置になってしまった私物の回収を優先した。
息するように嘘をつくだけで特に上司は我々に対して何もする気はなく、ただひたすら一年体調を崩さなかった自慢をしていた。
だが、昨年、派遣さんから「そちらの上司が風邪をひいていてうつされそうで怖かった」とLINEが来ていた。
自分のこと何も知らずにいられるのは幸せだよね。
それ以外にも派遣さんが"我々が元気にしているか"と直接上司に尋ねたら「連絡がないけど、お金貰ってるから大丈夫だろ」と言われたとことで報告があった。
誰だよ、"連絡待て"って言ったの(笑)
結局、なんの一年だったのかわからないまま我々は辞めさせられる。
会社の状況も会社が身を置く業界の現状も分かっているのでそこに何も言うつもりはないが、最後にありったけの正論を上司たちの顔面に塗りつけてやってもいいだろうか。
沁みないと思うけど。
スターバックスさんの店員さんの優しさくらいは沁みてくれたらいいのにな。
色々負けてしまってる私、早く元気になーれ。
対戦相手
スターバックスさん
ホワイトモカ