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人間の反応速度とロボット相撲
人間の反応時間の限界は約0.2秒 と言われている。これは、「認識 → 処理 → 実行」にかかる時間のことを指す。それぞれにかかる時間を極限まで減らすことで、限界に近づける。
反応を速くするための工夫
1.目標をセンターに入れてスイッチ法(条件反射を鍛える)
動作を繰り返し練習し、手に覚えさせることで処理時間を短縮する。認識後、意識することなく手が動くようにするのが理想。
相手が右に来たら左スティックを微入力…相手が左に来たら右スティックを微入力…
この手法では、相手の動きに即応できるが、「右か左か」「深いか浅いか」を見極める必要があるため、反応速度は多少落ちる。最終的な反応速度は練度に左右される。
2. 早撃ち法(即時反応を優先)
処理を一切省き、相手が動き出した瞬間に、事前に決めた動作を実行する。柔軟な対応はできないが、相手の動きを判断する時間が不要なため最速の反応が可能。練度に関係なく実践できるが、相手の動きを読む力に依存する。
3. フェザータッチ法(入力時間を短縮)
指とスティックの距離を最短に保つことで、「実行」の時間を短縮する。特に初手の入力前や、ニュートラルポジションに戻した後に指がスティックから離れがちである。(自分のクセだけど)
条件反射の例(右側)
相手が大きく回り込んだのを見て片輪を大きく下げているのだが、2度の入力に分けられる。
「左から」攻めてきていることを認識。1度目の入力で左を下げる。「深い」ことを認識してさらに左を下げるのがベストだと判断。2度目の入力で大きく左を下げる。
早撃ちの例(右側)
1手2手の動きは早撃ちが上手くハマっている
相手の動きをほぼ見ずに微動が見えた瞬間にあらかじめ決めていた入力を入れる。3手目はミスりました……
対早撃ちの例(右側)
逆に相手が早撃ちで反応しているからこそ狩れた例。1本目に反応が遅れて(?)負けてる状態でさらに距離の近い2本目は動き見ないだろうなという読み(実際のところは分からないけど…)早撃ち法だと微動で反応するので微動フェイントで釣れる。
これらは あくまで人間の操作速度を向上させる手法 である。しかし、実際に土俵に上がるのはロボット力士である。そのため、ロボット側の応答速度は極限まで短縮するべきである。
また、必ずしも人間の反応時間を短くする必要はない。先手を取って攻めれば、反応時間はそれほど重要ではない。
※全て個人の感想です。
人間の脳は都合がいいらしくて想定外のことに咄嗟に反応できた際、自分は予測していたんだと思っちゃうらしいですよ。