vol.4 議員になりたいあなたへ「地方議員に政党はいらない」
こんにちは。らぷちゃです。
議員という立場・職業に興味がある方に向けて発信をしています。
無所属議員で、どこの党員でもなかった私の思うところ。
私がいた議会は、自民党の議員ばかりだったけど(日本全国あるある)、選挙のときに公認するでも推薦するでもなくて(町村あるある)単に「党員」というだけ。自民党議員と言いながら、実は皆さんと同じ、年会費を払うとなれる「党員」。立憲は「推薦候補者」がいたけど、公認ではなく当選後は無所属。公明、共産だけは党の議員がいたという状況。
「党に所属していることのメリット」は ①党主催の勉強会がちょいちょいある、②共通のテーマで一般質問に臨むと準備が楽、③他自治体の同じ党の議員と交流がある ④国会議員を通じて要望を出しやすい&官僚からレクチャーを受けられる、⑤選挙の応援に入ってもらえる、⑥自分が大きな権力を得た気がする、というところ。
それぞれをもう少し詳しく言うと・・・
①「党主催の勉強会がちょいちょいある」
各制度や新しい法案、ありとあらゆる勉強会が開催される。自分がアンテナを貼っていれば、党関係なく、いくらでも質の高い勉強会はたくさんあるからたいしたメリットないよ、と言いたいところだけど、やっぱり党に所属するメリットかなーという気はする。
②「共通のテーマで一般質問に臨むと準備が楽」
小児医療費18歳まで無料とか、不妊治療の助成とか、全国の地方自治体で似たような質問が同じ党の議員からダーッと出る時期がある。それは党の政策だったりするから、データをしっかり持ってて、質問の準備が楽。ただ、準備は楽でも、行政側の答弁は、国会内の党のパワーバランスに比例するだけ。野党議員の場合は成果は得られない。結局メリット小(仕事嫌いの人にはメリット大)。
③「他自治体の同じ党の議員と交流がある」
新人は、古参議員からのいじめだとか、謎ルールで、活動が思うようにできない状況になりがち。党に所属していると横の繋がりがあってすごく心強い。という意味ではメリット大だし、無所属議員同士で会派を組むなど対策がないわけでもない。近隣の無所属議員ともSNSなどを通じて仲良くなることはできる。
④「国会議員を通じて官僚からレクチャーを受けられる」
党を通じて国へ要望がしやすいのはメリット大。無所属の私でも、懇意にしている党員を通じて国会議員と意見交換やレクなどはしていたけど、やっぱり羨ましいところではある。
⑤「選挙の応援に入ってもらえる」
これ、メリットと思われがちだけど、実は超デメリットだったりする。特に新人の公認候補の場合、当該選挙区の党の事務所スタッフ(国会議員の秘書とか)が選挙に関わってくることがあって、その人が無能であればあるほど、選挙でやるべきこと、印刷物、法的な決まり、会計、関わった人等、候補者がよく理解しないまま終わってしまう。もっと悲惨なのは、党のスタッフのせいで落選すること。
当選したとしても「次の選挙も党が手伝ってくれるだろう」と思うからか(費用を一部負担する場合も)、4年間、地域の支援者を作らない人もいる。選挙だけクリアすればいいと思っている人はいつまでたっても力がつかない。党の公認だろうが推薦だろうが、選挙をする仲間を作って、党のスタッフをはねのけるべし、と強く言いたい。
⑥「自分が大きな権力を得た気がする」
国政与党でかつ大臣クラスの国会議員が地元選出だと、全権を握ったように勘違いしてしまうらしい。そんな偉そうな可哀想なおじさん議員をよく見かける。
ということで、ざっくりメリットをあげてみたけど、無所属でいる以上のメリットはないよーって話。都議、県議ぐらいなら多少あるかもしれないけど、市町村レベルだったら絶対無所属がいい。議員なんて組織に所属できないような自我が強い人たちが多い職業なんだから、とにかく自由が一番。当選するために党の名前を借りる、なんて馬鹿なことだけは絶対しないでほしい。そんなことしなくても受かるし、下手したら落ちるから。
〇〇党は必死に自治体議員の擁立・当選を目指してるけど(どこも一緒かな?)、候補者とスタッフの人間性、能力を正しく判断する仕組みがないんだから、地方議員を増やすの絶対やめたほうがいい。党の力が逆に弱くなるし、万が一当選しても、変な議員が生まれるだけ。