written by @imamole_
私からマガジンに最後の寄稿とさせていただく記事で取り扱う楽曲は、J.コール客演、ベニー・ザ・ブッチャーによる「Johnny’s P’s Caddy」です!
2人の聡明なリリシストによるワードプレイに富んだ、読み応えのある1曲です。
では、さっそく読んでみましょう!
イントロ(Benny the Butcher)
【解読】
*『Tana Talk 4』はベニーによる3枚目のアルバムであり今曲収録アルバム。
【解読】
*“keep it real”は読者の皆様もラップ曲でよく耳にしたことのあるフレーズではないでしょうか。別れ際の挨拶としても使用されますが、「リアルでいる、偽らずに自分自身でいる」という意味です。
*Griseldaは、ベニーも一員であり、ベニーのお馴染みのコラボレーターであるウェスト・サイド・ガンとコーンウェイ・ザ・マシーンもメンバーです。
【解読】
*グリゼルダのメンバーやブラックソプラノファミリーのメンバーは、ベニーの苦労と努力を知っていると言っています。
1バース目(Benny the Butcher)
【解読】
*多くのラッパーが“Started from the bottom(どん底から成り上がる)”的なストーリーをラップする中、ベニーは金銭的な話ではなく、「どうやって物理学をマスターしたか」=「どのような知恵やストリートレッスンを駆使して成功を手にしたか」という発想を伝えようとしています。
*ロッキーは伝説のボクサー=ロッキー・マルシアノをモデルにした有名映画『ロッキー』の主人公であり実在した人物です。作品の中で、ロッキーがチキンを追いかけて捕まえるというトレーニングをするシーンがあります。ベニーはロッキーのように努力してラップゲームで成り上がったという意味です。
*3行目は、ラップはクリエティブ活動という側面だけでなく、ビジネスとして成り立たすことも重要だとベニーは言われたのでしょう。
【解読】