![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29374228/rectangle_large_type_2_675a8eeb3e97c71a47bd44f23ca5aa4a.png?width=1200)
煩い
夕方。
まだ薄明るい空と、鼻をかすめる少し重い風。
1日の中でいちばん好きな時間だ。
なんだか少し感傷的になって
明かりもつけないまま、そっと横になる。
外をぼんやり見つめてみたりしても
なにも変わらないと分かってはいるけど
はぁっと息を吐いて、遠くの空に意識をやる。
あぁ、このまま消えてしまってもいい。
そんな風に思った時、ふと意識を横切った。
よく知っているようでよく知らない
まるで存在があってないようなものなのに
いつの間にか心の隙間に入り込んで
気がついたら離れられなくなっていたもの。
不意に、そんな存在に気がついたとき
胸がぎゅーっと苦しくなった。