ビニール袋
コンビニでの買い物を済ませて、いつも通り袋をもらった。
帰り道、ビニール袋の輪っかを一つ持ってとぼとぼと歩いた。中には今日を終えた缶ビールとちょっとのおつまみ。
だらしなく揺れたビニールからは買った商品が地面に落ちた。
缶とおつまみを拾いしっかりと輪っかに手を通してまた歩き出した。
輪っかは二つあるんだからちゃんと持って歩かないと中身が落ちちゃうよと注意をしてくれたのは君だった。
じゃあもう一個の輪っかを持ってよと言い
二人で一つのビニール袋を持って歩くようになった。
こうした方が重さも二人で半分こだし
買ってる商品も二人分だしねと笑い合って歩いてた
その道を今は一人で歩いている。
ちゃんと輪っかを通して歩いている。
もう慣れたんだと言い聞かせてもダメだった。
輪っかの先を見て、君が持ってくれていた二人で歩くそんな夜を思い出してしていた。