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若手総合診療医が目指す、コミュニティホスピタルへの挑戦

地域医療の底力を魅せつけよう!

新年のご挨拶と自己紹介

はじめまして!
明けましておめでとうございます。

私は東京都大田区にある静恒会本多病院で院長を務めております石川輝(いしかわひかる)と申します。現在、東京科学大学病院(Science Tokyo)の総合診療科に所属しながら、2024年11月より当院の理事長兼院長としてコミュニティホスピタルの運営に取り組んでいます。

30代でのマネジメントキャリアに加え、理事長/院長という責任の重さに日々プレッシャーを感じていますが、職員の皆さんと和気あいあいと協力しながら、一歩一歩、組織として成長していく喜びを実感しています。

私の夢

私には一つ、大きな夢があります。(欲張りなので他にもたくさんありますが、笑)
それは、この病院を都市型コミュニティホスピタルのロールモデルにすることです。

私は本気で、一流のコミュニティホスピタルが日本の医療を変えると信じています。地域医療の底力を発揮し、全国にその可能性を広げていきたい。そのためにも、このnoteを通じて地域の皆さまや未来の若手医療者など、多くの方々に私たちの活動を知っていただけると嬉しいです。

これから、ゆったりとしたペースでさまざまな情報を発信していく予定ですが、今回は少し真面目に当院の背景や「コミュニティホスピタル」の取り組みについてお話ししたいと思います。

当院の背景と課題

当院は、昭和10年(1935年)に設立され、90年近い歴史を誇る病院です。戦時中には救護所、結核流行時には療養所として地域に貢献してきました。現在では、2次救急医療、老人介護保険施設、居宅介護支援事業所を運営し、高齢化社会の医療・介護ニーズに対応しています。

しかし、コロナ禍や高齢化の進行、医療提供体制の変化により、多くの中小病院が経営難に直面しているのが現状です。当院も例外ではなく、厳しい経営状況にありました。そこで私たちは、新たな方向性として**総合診療・家庭医療を中心とした「コミュニティホスピタル」**への転換を決断しました。

「コミュニティホスピタル」とは?

「コミュニティホスピタル」という言葉が頻繁に登場していますが、ここで改めてご説明させていただきます。

コミュニティホスピタル(CCH:Community & Community Hospital)

地域包括ケアの中核的な存在として、住民の皆さまにとって「ここがあるから安心」と頼りにされる病院を目指しています。

  • 対象:複数疾患を抱える高齢者を中心に、小児も含めた全世代へ医療を提供

  • 提供範囲:外来、救急、入院、在宅医療

  • 役割:家庭医療・総合診療的な医療の実践に加え、専門性の高い医療・ケアの提供

  • 地域貢献:積極的に地域活動を行い、住民の健康を支える

当院は、東京科学大学 総合診療科Medivaと協働しながら、静恒会本多病院をCCH化することで、大田区蓮沼エリアの中核的な在宅療養支援拠点としての役割を果たしていきます。

これからの展望

2040年問題(高齢化と人口減少による社会的・経済的課題)が現実味を増す中、総合診療医の不足は深刻です。外来、救急、入院、在宅医療、地域活動に至るまで、地域社会に求められる医療は多岐にわたります。その中で、コミュニティホスピタルと総合診療医が果たすべき役割は今後ますます重要になると考えています。

新体制が始まってまだ2ヶ月ですが、これからも病院や地域の状況について、自分自身の経験を発信していきたいと思います。このnoteが、地域医療やコミュニティホスピタルに興味を持つきっかけになれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

photo(富士山精進湖からの初日の出)
石川輝

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本多病院 ホームページ
https://www.seikou-kai.jp/


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