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行政書士試験合格体験記~98点から合格へ~①

前回の自己紹介(勉強できないけど行政書士試験に合格!RAOとはこんなやつ)を読んでくださった皆さまお久しぶりです。

はじめての方ははじめまして。

RAOです。


さて、今回は行政書士試験の合格体験記なんぞ書いてみました。

私は合格までに4年かかっていますので、その4年間をどのように過ごしてきたのかとか、どういった教材を使ってどういった勉強をしてきたのかとか、そのあたりを自分自身も振り返りながら綴っていきたいと思います。


結果的に4回も受験する羽目になったわけですが、当時の私は一刻も早く状況を変えたかったので、はっきり言って最初から4年もかかるとわかっていたら、端から行政書士を目指そうなんて思っていなかったと思います。

その点に関しては、あまり行政書士試験というものを理解しないうちに勢いで勉強を始めたのが逆によかったのだと思っていますが、ただ、この4年間を今振り替えってみると、ちょいちょい無駄(基本的に無駄なことはないと思ってますが、勿体ない時間の使い方や、効果の出にくい勉強法で勉強をしたり等)もありました。

皆さまが同じ轍を踏まぬよう、そのへんを参考にして頂けたらと思っております。


では、長い話になるかとは思いますが、何卒最後までお付き合い頂ければ幸いと思います。

1年目(H25)

勉強期間:7ヶ月(4月~11月)

使用教材:ユーキャンのテキスト、過去問

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試験勉強を始めたのは、平成25年のことでした。

教材は、ユーキャンの教材のみで挑みました。

ユーキャンを選んだ理由は、この半年ほど前にユーキャンにて簿記3級の講座を受け、一発合格できたという経緯があったからです。

子供の頃から勉強が苦手で、とくに数学の成績なんてよくて2、恥ずかしながら定期テストで2点なんていう点数を叩き出したこともある私が資格試験、それも数字に関する資格に合格できたというのが、自分の中では革命が起こったかのような大きな出来事で、そのためいつの間にかユーキャンに対して揺るぎない信頼が生まれていました。

今の自分なら、どんな教材を使うかよりもどう使うかの方が大事で、どこの教材を使おうが結局は自分次第だと思うんですが、当時の私はユーキャンの講座を受講すればどんな資格だろうが大丈夫!なんて、随分と甘っちょろいことを考えていました。


こうして迷いなくユーキャンの行政書士講座を申し込んだ私は、教材が届くまでの間、独立したら事務所の名前どうしようとか名刺どんなのにしようかなとか、そんなことを考えながら暢気に待っていましたが、いざ教材が届いて勉強を開始してみれば、そんなフワフワした気持ちは一気に消し飛びました。

とりあえず基礎法学から始めたのはいいのですが、テキストを開いて5秒でもう大混乱だったのです。

まず、用語がわからない。

ということは、用語を調べながらでないとテキストが読めません。

そしてやっとの思いで読んだとしても、内容が全く頭に入っていないというか、そもそも理解ができていません。

学生時代、勉強できなかった(そしてろくにしてこなかった)皺寄せが、早くも立ちはだかったのです。

何を隠そう、結局高校も、吹奏楽部だけは強豪だけど偏差値はちょっと…な学校に運良く部活推薦で入れたこともあって、勉強の仕方自体が全くわからなかったんですね。


そこからは試練の日々でした。

これはさすがに無理かも…とはどこかで思いつつも、教材が私にしては高い買い物だったので、それを無駄にしないためにもとりあえずやってみることにしました。

何より苦労したのは、勉強時間を確保することです。

今であれば仕事中でも移動や市役所等での待ち時間が多いので、それらの時間を勉強に充てることができますが、当時は普通に事務員として働いていたため、まず日中は昼の休憩時間くらいしか勉強ができません。

そうなると夜か、と思って夜寝る前に勉強する生活にしてみましたが、仕事や家事の疲れからか、開始数分で睡魔に負けてしまいます。

試行錯誤の結果、自分には朝勉の方が向いている、という結論に至り、そこからは朝4時から1時間半勉強する日々が始まりました。

勉強方法は単純に、テキストを1単元読む→そこに該当する過去問を解く、といったやり方でした。


勉強を始めたのが4月頃だったので、約7ヶ月間、おそらく数日は朝起きられずに勉強しそびれた日があったかと記憶していますが、平日はほぼ毎日1時間半の朝勉を続けました。

それプラス、昼休みに2、30分ほど問題を解き、土日は朝6~7時頃まで寝る代わりに、1日3~5時間は勉強に充てていました。

※ちなみに、この頃は市民オーケストラに所属していて、本番やリハがあるときは1日潰れるため、そういうときはスパッと勉強を休んでいました。練習も週一ペースでありましたが、吹けない曲があるときは練習前に自主練したり譜読みをしたり等、どちらかといえば勉強よりも練習を優先していたように思います。いかに試験を舐めていたかがよくわかりますね(笑)


このように、オケにだいぶ時間を取られながらも一応はそれなりに時間を割きましたが、テキストを読むのにかなり時間がかかってしまったため、結局過去問は一周しかできませんでした。

実際に行政書士の勉強をされている方はおわかりかと思いますが、過去問を一周したところでマスターできるような簡単な試験ではないですよね。

それでも自分的にはやりきった!投げ出さずに一周できた!という達成感があり、残念なことにもうそれだけで合格した気になっていました。

何せ、最も信用するユーキャンですし(笑)

今考えると、公開するのも恥ずかしいくらい次元の低いところからのスタートでした。


そうして迎えた試験当日。

仏壇に手を合わせて、愛猫のお骨ペンダントをお守りとして首から下げて、意気揚々と家を出ました。

気合いは充分、これで私も行政書士の仲間入りか~なんて考えながら。

まさか落ちるだなんて、このときは全く考えていませんでした。


ところがその後、随分と甘く見ていたことに早々に気付かされることになるのです。


試験開始後、まず最初に思ったことは、「えらい世界に足を踏み入れてしまった…!」でした。

7ヶ月間勉強してきたとはいっても、たかだかテキストと過去問を一周しただけ、しかも過去の試験問題を使って時間を計ってみたり模試を受けたり等、本試験を意識した取り組みは一切してきませんでした。

どれだけ甘い認識だったか、試験を舐めていたのか、勉強した「つもり」だったかを、最初の1問目で突き付けられたようでした。

何しろ、問われていることが全くわからない。

まず、何の科目かすらもよくわからない。

というか、自分が今までしてきた勉強は一体何の勉強だったのか?

そうそうあれね、みたいな顔見知りの問題など皆無に等しく、本当に自分は行政書士試験の勉強をしていたのかすらわからなくなるほどでした。

出題された60問の中に、正解を確信して答えられた問題が果たしていくつあったでしょうか。

昔から読書と小説を書くことが趣味だったおかげか、文章理解だけはまともに答えられましたが、あとははっきりいってほぼ勘でした。

打たれ続けたボクサーのような状態でなんとか全ての択一問題、多肢選択問題を解き、私は長かったのか短かったのかよくわからない、3時間の闘いを終えました。

ちなみに、時間は一応足りたのですが、記述はどう書けばいいのかわからず3問共1文字も書けませんでした。


試験終了後、一人脳内で反省会をしながら帰路に就きました。

一体何が駄目だったのか。

今後どうするのか、どうすべきなのか。

いや、まずはリベンジをするのか否か。

リベンジ云々については、すぐに答えが出ました。

というか、今の自分では全く歯が立たない試験だということは身を以て思い知りましたが、受験を決意した理由を思えば、辞めるなんて選択肢はもはやあり得ませんでした。

私は、言葉は悪いですがこのクソみたいな人生を変えたくて資格取得を決意したわけです。

自分の意思で行政書士の資格を取ろうと決めて勉強を始めて、それから7ヶ月、自分の中で何かが変わり始めたのを感じていました。

なのにここで辞めてしまったら、全てが無駄になるとまでは言いませんが、受験料の7千円は確実に無駄になるし(地味に7千円はデカい)、状況も振り出しに戻ってしまいます。

ならば、ここからまた一年、今度は今回駄目だった部分を改善した上で取り組まないと意味はないなと思いました。


で、改善点として上がったのは、一つは教材でした。

今であれば教材が悪いというよりは、単に繰り返しができていなかったのが一番の敗因だと思うところですが、当時は、正直ユーキャンの教材では厳しいのではと、真っ先に教材を疑いました。

ちょっと、盲目的に信用しすぎていたのかもしれません。

そのためもう一年同じ教材で頑張るという選択肢はなく、私みたいなのが合格ラインまでのし上がるためには、もうワンランク上というか、もうちょっと踏み込んだ内容のものが必要だと考え、新たな教材を探すことにしました。

…今思えば、合格できなかったのを、教材のせいにしたかった部分もあったのかもしれませんね。(ごめんユーキャン)

あとは問題集ですが、択一のものだけだと、例えば選択肢の一つ目が正解だとわかった場合、あとの四つの選択肢に対して文章を読む前からこれは誤りだという考えが働いてちゃんと向き合えない気がしたので、一問一答のタイプも必要だなと思いました。

朝勉はそのまま継続、昼勉も継続、あとは通勤時間も勉強に使えるよう、講義CDもほしいところ。(CDやDVDはユーキャンにもありましたが、金額が高くなるのでケチって購入していなかったのです)

さらに勉強時間を増やすため、オケはしばらく休団することにしました。

楽器があると吹いてしまう恐れがあるので、my楽器も思いきって手放しました。

とにかく、絶対に次で決めたいという思いから、障害になりそうなものは徹底的に排除する方向で環境を整えていきました。

というか、そもそもが緩すぎましたね…。


1月末、決意を新たに再び勉強の日々を送る中、合格発表の日がやってきます。(新たな教材については、後日執筆予定の合格体験記②にて紹介します)

不合格だとわかりきっているのに、もしかしたら、と少し期待をしてしまうのはなぜでしょうね(笑)

まあ、当然ながらサイトに掲載された受験番号の中に自分の番号がある筈はなく、後日届いた合否通知にははっきりと「不合格」の文字。

点数は、なんと98点しか取れていませんでした。

合格点の約半分の点数です。

来年はこれの倍取らないといけないのか…。

最初は、6割取れれば合格って結構楽勝なんじゃ、ていうかたった6割でいいの?みたいなことを思っていましたが、6割取ることがいかに難しいかを思い知った瞬間でした。

こんなにも遠い、ということに少々打ちのめされつつも、受験生生活は2年目に突入します。


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RAOの行政書士試験合格体験記①/終

※②に続きます。

最後までご覧頂き、ありがとうございました!


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