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感想文 青木さやか 著 「母」を読んで①

 ずいぶん前に1度読了した時は、とにかく読みやすい文章で、いっきに読み終えました。

 

 タイトルが「母」ということで、お母さんとの会話やエピソードが中心に描かれているのかと思いきや、そういう場面は、意外と少ない、というか、驚くほど描かれていなくて、

 青木さやかさんの半生を綴った私小説といった方がいいかもです。

 お母さんが全く登場しない、著書が若かった頃の部分を読んでいるとき、1度目も2度目も、なにか、心にぽっかり穴があいていて、それが埋まらない、満たされないような雰囲気と、

 著者は、いつ、どこで何をしていても、お母さんのことを想っていたんじゃないか、たとえそれが憎しみだったとしても、お母さんの存在とともに、生きていたんじゃないかなぁと、お母さんが全然出てこないのにそういう感じがしたのが、私にはすごく印象的で、心に残っています。

 ②に続きます。

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